35 / 70
一メートル五十センチの小熊とのランデブー
しおりを挟む
森を進んで歩いて休んでまた歩いて、喋ることもないから僕は黙ってぐすたふがたわいもない話題を振ってきたときに適当に返す。
そしてしばらくして森を越えた先でまた何度目かの休憩をしていた。
「ぐーぐぐ」
「ググウ」
「ぐーぐ」
「グー?」
「ぐー」
呑気な声に呑気な鳴き声。
特に意味もなく、ただ何となく言っただけで決して通じてないと分かっている声……つぶらなおめめ、もふもふ。
「何やってんだお前ら」
「ん?」
「グ?」
「お、おう…わりいな邪魔して」
「ん?」
「ぐ?」
僕ともふもふは同時にぐすたふを見て首をかしげる。
小熊と再開、そしてじゃれ会うのは必然だよね。
***
疲れた結果ぶらぶらと運ばれてすぐに開けた場所に出て、僕とぐすたふが出会った平原? 広場についた。
そこには親熊と留守番を言われてたのかちょこんと座っていた熊のおちびがいて、てってってと走りよって来る熊にときめかない訳無いよねとすぐに降ろして貰って抱き着く。
特別熊が好きなわけじゃないけど寂しくなった時に目一杯抱き着けて尚且つ適度なもふもふでその上癒されるからこの熊は大好き。
うさぎ、猫、犬、鳥全般、癒されるものを捕獲してはうざがられる、これがまた楽しい。
いや、ぐすたふそんな目で見ないで、仕方ないじゃんもふもふ好きだもん、もふもふはいいものだよ。
もふもふと金と宝石は裏切らないって知ってるから、いえす。
そうこうやって顔を埋め、うずめ……ん。
「……ニール?」
「……ごわごわ」
「聞いてんのか」
ぐすたふの近くで僕の胸近くまである子熊を膝にのせて撫でたりお腹の毛を堪能して……でもクルーミングがそこまで、手入れしてないから微妙……。
こりゃ近いうち徹底的に洗わなくては、せめてもうちょいもふは欲しい……櫛持ってきてたかな。
ちなみに親熊は僕と小熊と少し離れた場所で日向ぼっこしながら毛づくろいしている、後でもふらないと。
「おいニール~」
「へーい?」
子熊の頭を撫でていると荷をおろしたぐすたふが目の前にしゃがんで不満気な顔を僕に見せる。
「熊はいいからこっちこいよ」
「ぐすたふ癒し要素無いからやだ~」
「あ”?」
「ほらこわいー」
腕を広げてるのはポイント高いけど顔をいかつくして威嚇するぐすたふはちょっとー。
「俺の何処が怖いってんだよ」
「かおと体格と雰囲気と行動」
「面と向かって言われると何気に傷つくな」
「それがぐすたふだから別に嫌いではない」
怖いし謎だし若干うざいけど、特別我慢して耐える部類の奴では無いし機嫌悪く無ければ別に良い。
本当に怖いのはもっとジャンルが違うしそれを察知した時点で行動に移してるから、それと比べたらぐすたふの怖さなんて……まあそこそこ。
「……小悪魔かよ」
「ちがう、僕夢魔」
「そういう意味じゃねえ」
「じゃあなんでい」
なんで顔覆ってるのこの人。
※※※
広場にテントを建てて焚き火を設置して熊の親子との戯れをしてたら出来た新しいおうち。
テキパキと動くぐすたふに身を任せて気がつけば一週間。
「今日は串焼きだぞニール~」
「へーい」
日に当たってうとうとしてると聞こえるぐすたふの声に返事をすると笑顔のぐすたふの片手には伸びたウサギの耳を掴んでいる、あぁ、あの子はおいしくなっちゃうのね……。
森の奥地でキャンプ、それも僕は戦力外で実質一人で自給自足の生活を楽しそうにするぐすたふほんと凄い。
菓子や干し肉は四日目でほとんど無くなってそこからはワイルドぐすたふがにこにこと片手で持てる剣で狩りを始めている。
ぐすたふが狩りに行っている間僕はというとそこらへんでごろごろしているのがほとんど。
木にのぽったり花詰んで適当に編んだり子熊の相手して一緒にそこらへん転がって抱き合って寝ているとぐすたふに引き剥がされて小熊が怒ったり。
温度の高い日は小川で水浴び洗濯、川の流れに身を任せてたら本当に流されてぐすたふに怒られたり……。
軽く言ってるけどそれ位しか挙げる事のない僕の理想に最も近い穏やかな生活を謳歌している。
”つまらなくないか”と時折ぐすたふが聞いてくるけどそんな事はない。
居心地良いけど出来る事の少ない場所と居心地は並みだけど楽しむ要素盛りだくさんの馬鹿広い場所のほうが僕にとっては良い。
まあでもぐすたふが魅力的な提案とかしてきたら後先考えず食いつくのが僕なんだけどね。
人生は長いんだからたまには刺激的なスリルを味わうのも嫌いではない、多分。
でも今はそういう危ないのはいいや、もっとぐすたふに甘えてのんびりしてたいでござる。
☆☆☆
昼寝してる小熊&ギフニール+ぐすたふ
ニ「Zzz」
小「Zzz」
ぐ「ただいまーっと……何けしからん事してんだこいつら、おらっ離れろ糞熊」
ぐすたふ抱き合うもふもふと夢魔を引き剥がす(尚小熊は軽く吹き飛ばされる)
ニ「む? んにゃ?」
小「ぐぁっ?!」
ぐ「へっ、俺のにーるを独り占めしてんじゃーよ、おらさっさと親んとこ帰れ、しっし」
小「グウウ!! ガウ!」
ぐ「睨んだってしらねーよ」
小「グゥウウウ!」
ぐ「んだよやんのかごるあ……!」
に「んにゅ……うるさいよぐすたふ、寝れない」
ぐ「…………」
小「……ガゥ」
ぐ「うるせえ、そんな目で見るな」
勝ち誇った目か、それとも哀れんだ目か、ぐすたふはやりきれない気持ちで寝ぼけるニールを引き寄せ、腕の中の暖かさに目を閉じる
ぐ「おいにーる、まだ寝てないか」
に「うむ、おきてゆ」
ぐ「撫でてくれ」
に「うい~」
小「……グルウ」
大人げないぐすたふともふもふの一幕、案外森での日常はふわふわとして心地いいとぐすたふは満更でもない。
そしてしばらくして森を越えた先でまた何度目かの休憩をしていた。
「ぐーぐぐ」
「ググウ」
「ぐーぐ」
「グー?」
「ぐー」
呑気な声に呑気な鳴き声。
特に意味もなく、ただ何となく言っただけで決して通じてないと分かっている声……つぶらなおめめ、もふもふ。
「何やってんだお前ら」
「ん?」
「グ?」
「お、おう…わりいな邪魔して」
「ん?」
「ぐ?」
僕ともふもふは同時にぐすたふを見て首をかしげる。
小熊と再開、そしてじゃれ会うのは必然だよね。
***
疲れた結果ぶらぶらと運ばれてすぐに開けた場所に出て、僕とぐすたふが出会った平原? 広場についた。
そこには親熊と留守番を言われてたのかちょこんと座っていた熊のおちびがいて、てってってと走りよって来る熊にときめかない訳無いよねとすぐに降ろして貰って抱き着く。
特別熊が好きなわけじゃないけど寂しくなった時に目一杯抱き着けて尚且つ適度なもふもふでその上癒されるからこの熊は大好き。
うさぎ、猫、犬、鳥全般、癒されるものを捕獲してはうざがられる、これがまた楽しい。
いや、ぐすたふそんな目で見ないで、仕方ないじゃんもふもふ好きだもん、もふもふはいいものだよ。
もふもふと金と宝石は裏切らないって知ってるから、いえす。
そうこうやって顔を埋め、うずめ……ん。
「……ニール?」
「……ごわごわ」
「聞いてんのか」
ぐすたふの近くで僕の胸近くまである子熊を膝にのせて撫でたりお腹の毛を堪能して……でもクルーミングがそこまで、手入れしてないから微妙……。
こりゃ近いうち徹底的に洗わなくては、せめてもうちょいもふは欲しい……櫛持ってきてたかな。
ちなみに親熊は僕と小熊と少し離れた場所で日向ぼっこしながら毛づくろいしている、後でもふらないと。
「おいニール~」
「へーい?」
子熊の頭を撫でていると荷をおろしたぐすたふが目の前にしゃがんで不満気な顔を僕に見せる。
「熊はいいからこっちこいよ」
「ぐすたふ癒し要素無いからやだ~」
「あ”?」
「ほらこわいー」
腕を広げてるのはポイント高いけど顔をいかつくして威嚇するぐすたふはちょっとー。
「俺の何処が怖いってんだよ」
「かおと体格と雰囲気と行動」
「面と向かって言われると何気に傷つくな」
「それがぐすたふだから別に嫌いではない」
怖いし謎だし若干うざいけど、特別我慢して耐える部類の奴では無いし機嫌悪く無ければ別に良い。
本当に怖いのはもっとジャンルが違うしそれを察知した時点で行動に移してるから、それと比べたらぐすたふの怖さなんて……まあそこそこ。
「……小悪魔かよ」
「ちがう、僕夢魔」
「そういう意味じゃねえ」
「じゃあなんでい」
なんで顔覆ってるのこの人。
※※※
広場にテントを建てて焚き火を設置して熊の親子との戯れをしてたら出来た新しいおうち。
テキパキと動くぐすたふに身を任せて気がつけば一週間。
「今日は串焼きだぞニール~」
「へーい」
日に当たってうとうとしてると聞こえるぐすたふの声に返事をすると笑顔のぐすたふの片手には伸びたウサギの耳を掴んでいる、あぁ、あの子はおいしくなっちゃうのね……。
森の奥地でキャンプ、それも僕は戦力外で実質一人で自給自足の生活を楽しそうにするぐすたふほんと凄い。
菓子や干し肉は四日目でほとんど無くなってそこからはワイルドぐすたふがにこにこと片手で持てる剣で狩りを始めている。
ぐすたふが狩りに行っている間僕はというとそこらへんでごろごろしているのがほとんど。
木にのぽったり花詰んで適当に編んだり子熊の相手して一緒にそこらへん転がって抱き合って寝ているとぐすたふに引き剥がされて小熊が怒ったり。
温度の高い日は小川で水浴び洗濯、川の流れに身を任せてたら本当に流されてぐすたふに怒られたり……。
軽く言ってるけどそれ位しか挙げる事のない僕の理想に最も近い穏やかな生活を謳歌している。
”つまらなくないか”と時折ぐすたふが聞いてくるけどそんな事はない。
居心地良いけど出来る事の少ない場所と居心地は並みだけど楽しむ要素盛りだくさんの馬鹿広い場所のほうが僕にとっては良い。
まあでもぐすたふが魅力的な提案とかしてきたら後先考えず食いつくのが僕なんだけどね。
人生は長いんだからたまには刺激的なスリルを味わうのも嫌いではない、多分。
でも今はそういう危ないのはいいや、もっとぐすたふに甘えてのんびりしてたいでござる。
☆☆☆
昼寝してる小熊&ギフニール+ぐすたふ
ニ「Zzz」
小「Zzz」
ぐ「ただいまーっと……何けしからん事してんだこいつら、おらっ離れろ糞熊」
ぐすたふ抱き合うもふもふと夢魔を引き剥がす(尚小熊は軽く吹き飛ばされる)
ニ「む? んにゃ?」
小「ぐぁっ?!」
ぐ「へっ、俺のにーるを独り占めしてんじゃーよ、おらさっさと親んとこ帰れ、しっし」
小「グウウ!! ガウ!」
ぐ「睨んだってしらねーよ」
小「グゥウウウ!」
ぐ「んだよやんのかごるあ……!」
に「んにゅ……うるさいよぐすたふ、寝れない」
ぐ「…………」
小「……ガゥ」
ぐ「うるせえ、そんな目で見るな」
勝ち誇った目か、それとも哀れんだ目か、ぐすたふはやりきれない気持ちで寝ぼけるニールを引き寄せ、腕の中の暖かさに目を閉じる
ぐ「おいにーる、まだ寝てないか」
に「うむ、おきてゆ」
ぐ「撫でてくれ」
に「うい~」
小「……グルウ」
大人げないぐすたふともふもふの一幕、案外森での日常はふわふわとして心地いいとぐすたふは満更でもない。
22
あなたにおすすめの小説
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
中年冒険者、年下美青年騎士に番認定されたことで全てを告白するはめになったこと
mayo
BL
王宮騎士(24)×Cランク冒険者(36)
低ランク冒険者であるカイは18年前この世界にやって来た異邦人だ。
諸々あって、現在は雑用専門冒険者として貧乏ながら穏やかな生活を送っている。
冒険者ランクがDからCにあがり、隣国の公女様が街にやってきた日、突然現れた美青年騎士に声をかけられて、攫われた。
その後、カイを〝番〟だと主張する美青年騎士のせいで今まで何をしていたのかを文官の前で語ることを強要される。
語らなければ罪に問われると言われ、カイは渋々語ることにしたのだった、生まれてから36年間の出来事を。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される
中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」
夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。
相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。
このお話はムーンライトでも投稿してます〜
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる