生産チートの流され魔王ののんびり流されライフ

おげんや豆腐

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一章 森

大きな同乗者さん

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大きな人には構わず、ボートに乗り込んだ僕は片手を湖に入れ、目を閉じる。


「【氷操作】【創作】」

作りたいものを頭に浮かべ、静かに唱えれば水が跳ねパキパキと急速に水が凍る。


そしてゆっくりと目を開ければそこにはボートの後ろにくっつくようにして出来上がった水車のような形のなんちゃってモーター。


「うん……おっけ」

上手くできた事に満足した僕はふんすと息を吐き、右手の指を鳴らす。


するとなんちゃってモーターはゆっくりと動き始め、それにあわせてボートが進みだす。




今僕の後ろで寝てる男前さんがボートを占領してくれているから折角苦労して取り出したオールは男前さんのとなりでおとなしくしているのが現状……。


仕方ないと早々に見切りをつた僕はクラフトスキル使って氷の風車的な物を作った。


ゆっくりと進むボート、オートで動くようにしたお陰で辺りの景色をゆったりと一望できる……けど湖の先、陸地の360度全部森なんだよねぇ……。



しかも若干日が傾き始めてるから影がちらほら見えるから心なしかホラーだし……。



内なる恐怖心……聞こえ良くしたけど結局は怖いから気分紛らわすためにバッグから作りおきのクッキー取り出してもそもそ食ってたら男前さんが寝言かで腹減ったー」だのとつぶやきだしたため口に手作りクッキーを突っ込んで放置。



その後もなんかうるさかったけど景色を楽しみたい僕はそれらをBGMと認識として放置した(酷いとか言わないでね)











そして時間というのはあっという間に過ぎる。


湖の上で風に揺られながらうだうだしていたが、気がつけ月が見え、辺りが暗くなっている……oh。



…………まぁでも別に元の世界みたいに門限があるわけでも無いし、受験勉強もする必要がない……けどあ、だめ怖い、帰りたい、でもまだのんびりしてたい気持ちもある……。


いざとなればシャドーゲートっと呼ばれる僕の種族不死人特有の技があるからそれを使えばすぐに帰れる。




湖の中央、夜の顔を見せる森を眺める。



……静寂、何処か寂しいと思うほどに殺風景、湖はボートが動くときにおこる波紋以外は全く動かず、岸の方は様々な大きさの木しかない。


木々の間の影がなんかもそもそしてる……やだ怖い……。



もし一人だったら怖いし寂しいからすぐに帰ろうとしただろうけど、今は一応(?)もう一人いるため少なからず心強い気持ちになれる。

一人じゃないだけでもう違うよね? ね?!


「と、いっても……この人、ヤバイ人じゃないといいけど……」


薄暗い中男前さんを見るけど……太めの眉に閉じている目は少し吊り目、語彙力ないけど、ワイルドな顔立ち? かな。

なんというか、ガタイよろし過ぎるし真っ黒な鉄の鎧もなんかロマン感じる……うん、かっこいいおじさんって感じかな。


たまに寝言で聞こえる低いバリトン声は割と好みでお腹に響きそう。


この人、見た目からしても水晶越しに見ても軍人なんだろうねぇ。


元の世界の時オタクとも言えるほど自衛隊好きの友達がいたためそこらへんも中々好ましい……………。


ーーん?。


「なんで今乙女的思考で観察してたの……………?」

思わず頬熱くなる……ならない!!




「ふう、…………とりあえず軽めのサンドイッチ作ろう」

ちょっと小腹空いてるし多分この人もお腹すいてるだろうしね。



そうと決まれば早速バッグから簡易的なテーブルとまな板、包丁をバッグから取り出し設置する、そしてレタスに食パン、ベーコン、トマトを取り出し均等に切る。


そこでふと、簡単なサンドイッチを作るつもりだけど味付けが無いことに気づき、味噌とマヨネーズを取り出しお椀に1対2の割合で入れて混ぜる。


それをパンに塗りこみ、レタス、ベーコン、トマトの順にのせていき最後にもう一度パンを乗せて半分にカットすれば、完成☆


調理時間まさかの五分ちょいと番組一つできますよ奥様。



と、くだらない茶番は止めて……そのサンドイッチを適当に皿に乗っけて、グーグー寝てる男前さんに顔を向ける。



「で、この人は………起こしたほうがいいよね?」

さっきからずっと爆睡してる 名前も知らない男前、いい加減起きてもいい頃だと思うし寒くなってきたから風邪ひいたらいけない…



そして始まる男前さんへむけるささやかな、ささやかすぎる僕の攻撃をご覧あれ。




「あのー…………」

まず小心者の僕は軽く肩を押して揺する。


「………」

無反応。


「も、もしもしー? 」

そして怖がりな僕はてしてしと男前さんのお腹を叩くけど、聞こえるのは金属音。



仕方ないから額をてしてし叩いたけど。


無反応……おい。


「お、起きて~」

死を覚悟し頬っぺたをつねってみるけど、なにこれ固っ。



しかも無反応。


打つ手が無い………。

「サンドイッチどうしよう…………………」

流石にこれ食べきれないよ……?


そう諦めかけたとき、奇跡は起こった。



ピクッ 。


なんと男前さんの眉がちょっと上がったのであふ。


よし…


「食べないんなら全部食べちゃちゃいますよ?」

「ムゥ…………!? 」


眉間にシワがよりだしてて怖いけど、怖いけど……うん、もう一息。


試しに口元にちょいちょいとサンドイッチを持っていく、すると……。


バクゥッッ!!


「へっ?!」

突如消えるサンドイッチ、そしていままでうんともすんとも言わなかった男前さんが勢いよく起き上がり…。



「ほふぁへひひふぁふぇんふぃひほ!」

「なんて言いました!? 」

もっ、もっかいぷりーず!



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