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六章 変化
知らない人だ
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のっそりと影から這い出てくるアリムさんに僕とアイデンさんがどん引きしていると後ろからあの人達のものであろう足音が近づいて来た。
その音は段々大きくなり、アリムさんが影から出てきてびしっと敬礼をしたときにはすぐ後ろに来て止まった、後ろを振り向けば。赤い色の鎧を身に纏った二人の騎士さんの間、この国の紋章? のオレンジ色の木とその幹に刺さった剣の紋章が入ったマントを羽織り、灰色の制服を着ている原木色の長髪を後ろにながしたつり目の男性が少し距離をおいた場所に僕を値踏みするように眺めていた。
その人はちらりと僕に目線を送ると口元をにっと上げアイデンさんに向けて恭しく頭を下げた。
「お会いできて光栄ですアイデン大将軍 これから何処かお出掛けで? 」
その人に合わせ敬礼を取る騎士さん達を見てアイデンさんに視線を移すと何故かアイデンさんの顔が固く、冷たく、目が怖い。
「今日は休暇をとっているからな」
棒読み一歩手前みたいな声でアイデンさんが告げたことに対し、その人は気にしていないような笑顔で頭を上げる。
「それはそれは…………本日は護衛の者を連れているようでなによりです」
お面に描かれるような狐の目が僕の後ろで待機しているアリムさんへと向けられる。
「………見たこともない方ですが、彼は? 」
国の者ではないですよね?、と尋ねてくるその人にアイデンさんは腕を組むと渋々と言った風に口を開いた。
「彼 アリム殿は今私の隣にいるラグーンの直属の部下だ、そうだよな?」
最後確認を取るように聞かれれば僕はうんと頷く。
するとその人は顎に手を当てながら僕とアリムさんを交互に見る。
「ほう……彼、アリム殿の実力は? どうやら、馬族のようですが大将軍をお守りするに足りえておりますか」
………僕の顔を見ながら言ってるってことは僕に聞いてるんだよね。
「アリムさんの種族は【真・冥界の守護者】冥界にのみ発掘できる特殊な鉱石を使用して動けるようにした忠実で堅実な騎士。実力だけど、そうだね………アイデンさんやアルさんみたいな人がいなけりゃ一日でこの国崩壊させる位には強いんじゃない? 」
山よりでかい巨竜やオーガ百体相手にしても勝てたんだし、それくらいならできるんじゃないかな。
「私を買い被り過ぎですよマスター、流石にこれほどの大国、三日はかかります」
照れたように自分の頭を撫でるアリムさん。
「だ、そうだ」
「ほう………大将軍様の護衛としては適任ですか……そういえば街や神殿に彼と似たような方がいますがあれと関係はあるんでしょうか? 」
はさらりと髪を靡かせ言った伯爵に僕は首を傾げた
アリムさんと似た人?
「銀色の甲冑なら【守護者】かな」
手間暇全くかけず甲冑に魔石埋め込んだだけの奴。
「ほほう…………素晴らしい 私の部下に欲しいくらいですが…………おっと」
僕が何気ない風に言うとにやりと笑い胸元から懐中時計をだして見る。
「少し話過ぎました、では大将軍、よい休日を」
では、と礼をしたデュレムさんは騎士さん達をつれて僕らが歩いてきた方へ機嫌よさそうに歩いていった。
伯爵が見えなくなるのを確認したアイデンさんは疲れたように大きく息を吐くと僕の頭に手をおく。
「………少し興が削がれたが、行こう」
「うん………歩くの疲れたから羽だしていい? 」
「…………今回だけだ」
「ありがとう……」
疲れた……。
「お出掛けですね! お供します!! 」
この中でアリムさんが一番元気だね…………。
※※※
一方その頃、某大将軍に抜け殻にされた人は……
「ふう………全く、アイデンの奴にも困ったものだ………」
やれやれとため息をつきイウァンは膝元でうとうとしているオークの子供の頭を撫でる。
するとオークはうっすらと開けた目で自分を見た。
「ぶ? 」
「なんでもないぞ~、そのまま寝ていろ」
「ぶ」
短く一鳴きしたオークの子、テルは(勝手に名付けた)
目を瞑るとぶーぶーと可愛い寝息を立てた。
その様子に思わず顔が綻んだ。
そのまま俺が書類に筆を走らせようとするとかちゃりと机の端に湯気の立ったティーカップが置かれる。
顔を上げれば笑顔でクッキーやバイの入った皿を置く俺専属の執事のロア。
「お茶と菓子をご用意しました、どうぞお召し上がりください」
「ああ、すまんな………」
要するに一休みしろという事だろう。
アイデンにしろ執事のロアにしろ頭が上がらないじゃあないか……………。
うっすらと笑みをこぼしながらお茶を飲もうとカップを手に取った瞬間ノックも無く部屋の扉が開かれる。
そこから無造作に歩いてきたのはアルギス。
「………よう」
いつもより元気がないか……。
「やけに元気ないじゃないか、どうした」
いつもは不機嫌なりにやにやとしているこいつは今は何故か落ち込んでいる。
しかも俺がこうやって言えばなにかしらうるせえなり飛んでくるのに飛んできたのはいくつか束になった書類。
「んなことどうだっていいだろ、ほれ、確認頼むぜ」
「お、おう」
アルギスに促されるまま書類に目を通していく。
字汚ねえなおい………。
読めないとまではいかないが乱雑な文字に苦笑いをしているとふと、ピンと来た。
「さては………ラグーンになにか言われたな? 」
「ああ"? 」
ニヤリと口元を上げ言えばあからさまに顔を歪めさせる幼馴染み。
図星のようだな。
「似合わねえことしてると思ったらそんな事か 全く………」
「うるせえな! 、きもいなんて言われたらそりゃ誰だって落ち込むだろ?! 」
あーもうぎゃんぎゃん
「………一体ラグーンになにしたんだ? 」
あのラグーンにきもいなんて言わせるなんて相当の事やったんだろうな。
アルギスの声に耳を半分塞ぎながら聞けばアルギスはどかりとソファーに座り込む。
「俺の膝に乗っけてなでながら仕事しねえとはかどらねえとか~」
ふむ………俺もテルにやってるから普通だな
「朝起きたときはラグーンが起きるまで抱き締めたり~」
新婚みたいだなん、ん? 新婚?………あぁ、忘れてた。
「その後俺の体に見惚れさせようとしたら張り手されるしよう「十分暑苦しい事は分かったからアルギス」「おいこらてめぇ」」
いつも通りの暑苦しいうざい怒鳴り声は無視だ。
「お前とラグーンの式の日取りが決まったぞ」
「は? 」
立ち上がりかけたアルギスの動きが固まった。
その音は段々大きくなり、アリムさんが影から出てきてびしっと敬礼をしたときにはすぐ後ろに来て止まった、後ろを振り向けば。赤い色の鎧を身に纏った二人の騎士さんの間、この国の紋章? のオレンジ色の木とその幹に刺さった剣の紋章が入ったマントを羽織り、灰色の制服を着ている原木色の長髪を後ろにながしたつり目の男性が少し距離をおいた場所に僕を値踏みするように眺めていた。
その人はちらりと僕に目線を送ると口元をにっと上げアイデンさんに向けて恭しく頭を下げた。
「お会いできて光栄ですアイデン大将軍 これから何処かお出掛けで? 」
その人に合わせ敬礼を取る騎士さん達を見てアイデンさんに視線を移すと何故かアイデンさんの顔が固く、冷たく、目が怖い。
「今日は休暇をとっているからな」
棒読み一歩手前みたいな声でアイデンさんが告げたことに対し、その人は気にしていないような笑顔で頭を上げる。
「それはそれは…………本日は護衛の者を連れているようでなによりです」
お面に描かれるような狐の目が僕の後ろで待機しているアリムさんへと向けられる。
「………見たこともない方ですが、彼は? 」
国の者ではないですよね?、と尋ねてくるその人にアイデンさんは腕を組むと渋々と言った風に口を開いた。
「彼 アリム殿は今私の隣にいるラグーンの直属の部下だ、そうだよな?」
最後確認を取るように聞かれれば僕はうんと頷く。
するとその人は顎に手を当てながら僕とアリムさんを交互に見る。
「ほう……彼、アリム殿の実力は? どうやら、馬族のようですが大将軍をお守りするに足りえておりますか」
………僕の顔を見ながら言ってるってことは僕に聞いてるんだよね。
「アリムさんの種族は【真・冥界の守護者】冥界にのみ発掘できる特殊な鉱石を使用して動けるようにした忠実で堅実な騎士。実力だけど、そうだね………アイデンさんやアルさんみたいな人がいなけりゃ一日でこの国崩壊させる位には強いんじゃない? 」
山よりでかい巨竜やオーガ百体相手にしても勝てたんだし、それくらいならできるんじゃないかな。
「私を買い被り過ぎですよマスター、流石にこれほどの大国、三日はかかります」
照れたように自分の頭を撫でるアリムさん。
「だ、そうだ」
「ほう………大将軍様の護衛としては適任ですか……そういえば街や神殿に彼と似たような方がいますがあれと関係はあるんでしょうか? 」
はさらりと髪を靡かせ言った伯爵に僕は首を傾げた
アリムさんと似た人?
「銀色の甲冑なら【守護者】かな」
手間暇全くかけず甲冑に魔石埋め込んだだけの奴。
「ほほう…………素晴らしい 私の部下に欲しいくらいですが…………おっと」
僕が何気ない風に言うとにやりと笑い胸元から懐中時計をだして見る。
「少し話過ぎました、では大将軍、よい休日を」
では、と礼をしたデュレムさんは騎士さん達をつれて僕らが歩いてきた方へ機嫌よさそうに歩いていった。
伯爵が見えなくなるのを確認したアイデンさんは疲れたように大きく息を吐くと僕の頭に手をおく。
「………少し興が削がれたが、行こう」
「うん………歩くの疲れたから羽だしていい? 」
「…………今回だけだ」
「ありがとう……」
疲れた……。
「お出掛けですね! お供します!! 」
この中でアリムさんが一番元気だね…………。
※※※
一方その頃、某大将軍に抜け殻にされた人は……
「ふう………全く、アイデンの奴にも困ったものだ………」
やれやれとため息をつきイウァンは膝元でうとうとしているオークの子供の頭を撫でる。
するとオークはうっすらと開けた目で自分を見た。
「ぶ? 」
「なんでもないぞ~、そのまま寝ていろ」
「ぶ」
短く一鳴きしたオークの子、テルは(勝手に名付けた)
目を瞑るとぶーぶーと可愛い寝息を立てた。
その様子に思わず顔が綻んだ。
そのまま俺が書類に筆を走らせようとするとかちゃりと机の端に湯気の立ったティーカップが置かれる。
顔を上げれば笑顔でクッキーやバイの入った皿を置く俺専属の執事のロア。
「お茶と菓子をご用意しました、どうぞお召し上がりください」
「ああ、すまんな………」
要するに一休みしろという事だろう。
アイデンにしろ執事のロアにしろ頭が上がらないじゃあないか……………。
うっすらと笑みをこぼしながらお茶を飲もうとカップを手に取った瞬間ノックも無く部屋の扉が開かれる。
そこから無造作に歩いてきたのはアルギス。
「………よう」
いつもより元気がないか……。
「やけに元気ないじゃないか、どうした」
いつもは不機嫌なりにやにやとしているこいつは今は何故か落ち込んでいる。
しかも俺がこうやって言えばなにかしらうるせえなり飛んでくるのに飛んできたのはいくつか束になった書類。
「んなことどうだっていいだろ、ほれ、確認頼むぜ」
「お、おう」
アルギスに促されるまま書類に目を通していく。
字汚ねえなおい………。
読めないとまではいかないが乱雑な文字に苦笑いをしているとふと、ピンと来た。
「さては………ラグーンになにか言われたな? 」
「ああ"? 」
ニヤリと口元を上げ言えばあからさまに顔を歪めさせる幼馴染み。
図星のようだな。
「似合わねえことしてると思ったらそんな事か 全く………」
「うるせえな! 、きもいなんて言われたらそりゃ誰だって落ち込むだろ?! 」
あーもうぎゃんぎゃん
「………一体ラグーンになにしたんだ? 」
あのラグーンにきもいなんて言わせるなんて相当の事やったんだろうな。
アルギスの声に耳を半分塞ぎながら聞けばアルギスはどかりとソファーに座り込む。
「俺の膝に乗っけてなでながら仕事しねえとはかどらねえとか~」
ふむ………俺もテルにやってるから普通だな
「朝起きたときはラグーンが起きるまで抱き締めたり~」
新婚みたいだなん、ん? 新婚?………あぁ、忘れてた。
「その後俺の体に見惚れさせようとしたら張り手されるしよう「十分暑苦しい事は分かったからアルギス」「おいこらてめぇ」」
いつも通りの暑苦しいうざい怒鳴り声は無視だ。
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立ち上がりかけたアルギスの動きが固まった。
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