生産チートの流され魔王ののんびり流されライフ

おげんや豆腐

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七章 欠片

ささやかな抵抗

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「たくっ……なんなんだあいつらは」


ぷりぷりと怒るアルさんに抱き上げられ現在、廊下を進む僕。






一悶着、ありましたとも。



騎士さんやメイドさんに質問攻めにされるアルさんを眺めていたらアルさんは痺れを切らしがおーとキレ散らかしたかと思うと素早い動作で僕を抱き上げ王様の部屋を後にする。


途中から半分意識を飛ばしていたからほとんど忘れたけど、お部屋にいた騎士さん達にそりゃあもう、なんか、色々言ってたね……。


えーと、覚えてる単語だけ繋げると。



ドスケベ、ロリコン、むっつり、無駄に奥手、それでも男か……ん、んん?

これ、アルさんに向けられて? 信じられん。


いや、まぁ、エロいこと、キスとかはぐとかエロ親父的な事は言われてけどもセックスらしきことは、してなくね? うん、してない。



「ねぇアルさん」

「あぁ? 」

メイドさん達の謎の攻撃で機嫌の悪いアルさんに話しかければぶっきらぼうな返事が帰ってくる、



「アルさんはさ、さっき騎士さん達の言ったように、しないの?セックス」

首を動かし顔を見てアルさんに言えば眉間にシワを寄せなんとも怖い顔をしてらっしゃる、なんでかね。


おろ? アルさんの手が近づいてく……。


「おいこら」

「あたっ」

おでこにデコピンを食らい僕の視界がチカチカと回る、いてえ!


「セックスだのを真顔で言ってくれないでもらえるか? せめて恥じらいを見せろや」

ほう、恥じらいを……ならば。


「……貴方の熱くほてばし「そう意味じゃねぇ」あてっ」

なんかの小説で見た知識のまま言おうとすればまたアルさんの大きな手が僕の頭をたたく。


「なにすんのさっ」

口を尖らせ顔を上げればアルさんは疲れたようにため息をつく。


「あのなあラグ」

「はいはい? 」

「返事は一回だ」

「へい……」

「………まぁいい、セックスだのヤルだのはきちんと籍を入れてから、たっぷりする予定だ そこん所頭に入れておいてくれや」

「……むっつり」

「あぁ゛? 」

ドスを効かせた声……だけど目を見れば真っ直で、その奥では真剣さが伝わってくる……。

言葉も固ければ口元も一の字でふざけた様子は見えない。


なんでい……珍しい。


「ふーん……女遊び激しいとか聞いてたけど案外アルさん固いのね」

意外だね、ほんと。



「まぁな、ん? ……ちょいまて、その情報誰から聞いた? 」

得意気に笑ったアルさんだけどすぐに真顔で僕を見る。


「アイデンさんから聞いた、街降りたときに世間話かてらね」

「……あのロリコンめ、ちっ後で覚えてろよ……」

「耳元で舌打ちやめい」

「おう、わりいわりい」

軽く悲鳴をあげればすぐにアルさんの手が僕の頭に伸び、優しく髪の毛を撫でた。


「思ってないでしょ、それ」

「まあな」

「認めないでおくれ……で、アルさんはこれから仕事? 」

「ん? そうだが? 」

「なら今はアルさんの執務室に向かってると? 」

「おう、そうだぜ? 」

「ならさー、アルさん、アルさん仕事してる間僕城の中歩いてていい? 」

「……はぁ? 」

意味わからんという風にアルさんは片方眉を上げる。


「ほら、王様に城の中探索する許可貰ったのに一度もそれをしてないでしょ、ね? 良いでしょ? 」

「あぁ~? んなもん俺が許さねえよ」

難色を見せるアルさんに僕は尚も食い下がる


「たまには歩かせておくれよ、」

「なら俺の視界の中で歩け、それならば許す」

「僕に一人の時間をおくれ! 」

「断る! 」

「それを断る! 」


…………んー、中々手強いなぁ。


「お前さあ、イウァンの話聞いてたろ? 」

「うん」

「なら尚更駄目だ、完全にここが落ち着くまで俺や俺の信頼できるやつから離れることは断じて許さん」

「えー……? 」

「えーじゃねえ、返事は? 」

「…………えぇー? 」

「へ ん じ は? 」

「ぇぇええええ…………」

眉間を寄せてごねる僕に、僕以上に眉間を深く寄せているアルさんと睨み会う。


少しの沈黙のあと、アルさんの顔がふっとほどけた。



「………よし、このまま離さんで連れてく」

「えぇええ…、けーち」

「うるせえ」

「アルさんのけーち」

「へいへい、けちだよ俺は~」

抵抗の意を込めてポカポカアルさんの頭を叩くが、アルさんには全く効いた様子はない。


「アルさんの筋肉~」

「誇れるくれえには鍛えてるぜー」

「独占欲強くない~? 」

「これは独占欲じゃなくて心配しているんだ! 」

「えー………んん、アルさんのむっつりぃ~」

「………ようし、いい度胸だ口だせ、腰砕けにしてやる」

「エロいことしないんじゃないの?」

「ようは突っ込まなきゃいいんだろ、ん? 」

「ん? じゃないよこの変態親父」

「はぁ? なに当然の事言ってんだ」

「そこ認めないでくれる!? え、いやマジで今単独で動きたいんだけど!! 」

至極当然というように真顔で言ったアルさんに僕は顔ひきつらせ、僕の言葉を聞いたアルさんは不満そうに口を尖らせた。


「だからそれは許さんと言っているだろうが、どっか行きてえ所あるなら後でついていってやるから、それで我慢してくれや」

「えええええええ……それやだ~」

「やだじゃねえ」

「一人であーそーびーにいーきーたーいー! 」

「駄々をこねるなばか野郎、ほれ、行くぞ」


僕を抱き上げる腕の感覚が更に強くなるのを感じながら僕は声を上げる。






ウー、短剣作りしたいのになぁ………。













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