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八章 ほころび
お手伝い お手伝いだよね?
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かるーい調子で手伝うと言ったけど……。
いつも僕がだらけている横でせかせかと忙しそうに仕事をしている王様たち、たまには、たまには恩返しをしようとだるい頭を回した。
だけどね。
「こういったサインの書かれている書類はここに」
「ほう」
「このサインはこちらの箱へ」
「ここね」
「最後に、この判子が押されているものは私にください」
「了解しました」
執事のイムさんに分かりやすく説明を受け僕はにっこりと笑みを作った。
これめんどくさい奴じゃん……。
当たり前だけと普通に仕事とかそういったのって……だるいよね。
だるい体を紛らわすついでに王様の手助けになってWin-Winみたいなこと目論んだけど………見通しが甘かった気がする………!!
執事さんの説明はとってもわかりやすいし普通にやれる事だから良いとして………。
「これで少しは肩の荷が降りるな」
「そうでございますね」
机の上に積み上がる今にも崩れ落ちてきそうなあり得ない量の書類、書類、書類。
昨日はもう少しマシな感じだった気がするんだけど……。
「この時期は通常の業務に加えて辺境の方で良く洪水が起こるからな~その処理や害獣駆除に三ヶ月後にアルギスとラグーンの結婚式と来た、はあもう面倒くさい!! 」
屈託のない笑顔で言い切った王様の顔……仕事帰りのお父さんみたいな悲壮感がうっすらと漂よっている。
…………今さらやめるなんて言い出せる雰囲気じゃないね……しゃーない。
「それじゃあ微力ながらお力添えしますよおーさま」
「おう! 余った時間でお茶しような! 」
「発想がじじい……」
「うるせい、俺も自覚してるんだ黙ってろ」
「はーい……」
自業自得だけど、口に出したからには最後まできっちりとやろうか。
さぁ……切り替えよう…………。
※※※
執事さんにテーブルと椅子を用意してもらい、王様の机にくっつけ開始、お手伝い……お手伝いだよねこれ?
この青いサインの紙はここ、赤いサインは赤い箱に、判子は束にまとめて執事さんに手渡す。
始めはぎこちなくゆっくりと、でも慣れてきて、要点だけ見るようにすれば後はもうからだの動くままに。
見る場所は紙の右上、サインのされている場所のみ。
赤、赤、青、赤、赤、赤……これは判子、とテーブルの上置いとこ。
「それは私にくださいと……」
「まとめて渡そうと、駄目? 」
「駄目でございます」
「はーい……」
にっこりと、でも目がマジな執事さんの注意をうけ少しテンション下がりながらも作業を再開。
右右、左左、そして上と、目を動かしてそのつぎに体、あぁうん案外楽しいぞこれ。
コツを掴んだ事を確信した僕はスッと目を細め意識を集中させる。
単純作業は嫌いじゃない、余計な事を考えずに集中できて運動のしなさすぎだった体にはぴったり。
ああそうだ。
「ねぇ王様~」
「んー? 」
せかせかと動かす手元からは目を話さず王様に声をかければ気の抜けた返事が帰ってくる。
「この青と赤のサインて何か違いってあるの? 」
「おー、青は書類の事案は保留、赤は却下って意味だ、赤いサインの奴は取るに足らない依頼だったからもう一度内容練り直してこいって意味だ」
「へー」
「青は少し後回しにするやつか、会議で決める物になっている」
「ほー、つまり判子は受理したと言うこと? 」
「そう言うことだ、物わかりが良くて助かる」
中々に簡略化されてそれでいてきちんと管理されて分かりやすい事、良いことだ。
歴史の教科書を読みふけって良くあることだけどいどんな大国だろうが武力で誇る帝国だろうか後方、事務や書類関係の事をおろそかにすればそれは必然的に国の滅亡への近道だ。
正確、迅速、報告連絡相談、ほうれん草がしっかりとしてないとどんな職場でもアウト、これ鉄則。
そして今王様が置いた青いサインのされた書類をちょっと拝借しその内容をざっくりと読む。
「………おい? 」
王様が訝しげな顔をして首を傾げる。
「ラーナ地方で川の決壊、石壁の堤防を作るも雨期に土壌がぬかるみ地盤がゆるみあえなく失敗、かな? 」
「簡潔にまとめるとそうだ……良くそれをまとめられたな」
「流し読みは得意だからね、ラーナ地方……ここから南東の場所で……あそこは確か砂に近い土ばかりだからその場所依存の堤防は愚策……」
「ちょ、ちょっとまて! 」
「なーに? 」
「何故そこまですらすらと情報が出てくる!! 」
「なぜって、全部頭に入ってるから」
「なっ………」
驚いてる王様にそういえば、何故か更に絶句された。
「え? 何でそんな顔してるの……」
久しぶりに言うがここはほぼすべてゲーム通りの世界だ、ステータス画面をパネル式に出せるかと思えばNPCやイベント、ログアウトの概念が無く、食べ物や飲み物にはきちんと味覚が備わり、ゲームの知識通りの事が起こる……。
勉強に関しては覚えようとしても中々覚えられないが、大好きになった遊びやカードゲーム、ネットゲームのルールやシステムについては自然と身に付き、そして思い浮かべればすらすらと出てくる。
…………普通だよね?
「あぁ、そうだった……ラグーンは人間じゃあなかった」
「いやなんでそうなる」
「まぁ500年もあればここらの地形を覚えるのも出来るな」
「いやそういう訳じゃないんだけど……? 」
「ちなみにだなラグーン、うちの隣にあるこのガルーダ皇国の特産品や伝統品、わかるか? 」
そういって王様は手元の引き出しから出したの一枚の古びた地図……。
「皇国……あそこは大きな湖があってそこからはってんした国だから……えーと、臭みの少ない川魚と、あとバナナの葉で作られた民芸品だった気がする」
「………………正解だ」
記憶を辿りながら答えれば王様は苦虫を潰したような難しい顔をする。
「なんでそんな微妙な顔するの」
「いや………なんでもない、さぁ! 気を取り直して仕事するぞ! 」
難しい顔から一転、無理矢理と言える笑顔になった王様に僕は眉を寄せる。
「なにそのテンションの高さ」
「定時で上がるために仕事頑張るぞ!! 」
「うわ大人の切なさが……」
「黙る!! 」
「はーい……」
……今日限定だし頑張ろう
いつも僕がだらけている横でせかせかと忙しそうに仕事をしている王様たち、たまには、たまには恩返しをしようとだるい頭を回した。
だけどね。
「こういったサインの書かれている書類はここに」
「ほう」
「このサインはこちらの箱へ」
「ここね」
「最後に、この判子が押されているものは私にください」
「了解しました」
執事のイムさんに分かりやすく説明を受け僕はにっこりと笑みを作った。
これめんどくさい奴じゃん……。
当たり前だけと普通に仕事とかそういったのって……だるいよね。
だるい体を紛らわすついでに王様の手助けになってWin-Winみたいなこと目論んだけど………見通しが甘かった気がする………!!
執事さんの説明はとってもわかりやすいし普通にやれる事だから良いとして………。
「これで少しは肩の荷が降りるな」
「そうでございますね」
机の上に積み上がる今にも崩れ落ちてきそうなあり得ない量の書類、書類、書類。
昨日はもう少しマシな感じだった気がするんだけど……。
「この時期は通常の業務に加えて辺境の方で良く洪水が起こるからな~その処理や害獣駆除に三ヶ月後にアルギスとラグーンの結婚式と来た、はあもう面倒くさい!! 」
屈託のない笑顔で言い切った王様の顔……仕事帰りのお父さんみたいな悲壮感がうっすらと漂よっている。
…………今さらやめるなんて言い出せる雰囲気じゃないね……しゃーない。
「それじゃあ微力ながらお力添えしますよおーさま」
「おう! 余った時間でお茶しような! 」
「発想がじじい……」
「うるせい、俺も自覚してるんだ黙ってろ」
「はーい……」
自業自得だけど、口に出したからには最後まできっちりとやろうか。
さぁ……切り替えよう…………。
※※※
執事さんにテーブルと椅子を用意してもらい、王様の机にくっつけ開始、お手伝い……お手伝いだよねこれ?
この青いサインの紙はここ、赤いサインは赤い箱に、判子は束にまとめて執事さんに手渡す。
始めはぎこちなくゆっくりと、でも慣れてきて、要点だけ見るようにすれば後はもうからだの動くままに。
見る場所は紙の右上、サインのされている場所のみ。
赤、赤、青、赤、赤、赤……これは判子、とテーブルの上置いとこ。
「それは私にくださいと……」
「まとめて渡そうと、駄目? 」
「駄目でございます」
「はーい……」
にっこりと、でも目がマジな執事さんの注意をうけ少しテンション下がりながらも作業を再開。
右右、左左、そして上と、目を動かしてそのつぎに体、あぁうん案外楽しいぞこれ。
コツを掴んだ事を確信した僕はスッと目を細め意識を集中させる。
単純作業は嫌いじゃない、余計な事を考えずに集中できて運動のしなさすぎだった体にはぴったり。
ああそうだ。
「ねぇ王様~」
「んー? 」
せかせかと動かす手元からは目を話さず王様に声をかければ気の抜けた返事が帰ってくる。
「この青と赤のサインて何か違いってあるの? 」
「おー、青は書類の事案は保留、赤は却下って意味だ、赤いサインの奴は取るに足らない依頼だったからもう一度内容練り直してこいって意味だ」
「へー」
「青は少し後回しにするやつか、会議で決める物になっている」
「ほー、つまり判子は受理したと言うこと? 」
「そう言うことだ、物わかりが良くて助かる」
中々に簡略化されてそれでいてきちんと管理されて分かりやすい事、良いことだ。
歴史の教科書を読みふけって良くあることだけどいどんな大国だろうが武力で誇る帝国だろうか後方、事務や書類関係の事をおろそかにすればそれは必然的に国の滅亡への近道だ。
正確、迅速、報告連絡相談、ほうれん草がしっかりとしてないとどんな職場でもアウト、これ鉄則。
そして今王様が置いた青いサインのされた書類をちょっと拝借しその内容をざっくりと読む。
「………おい? 」
王様が訝しげな顔をして首を傾げる。
「ラーナ地方で川の決壊、石壁の堤防を作るも雨期に土壌がぬかるみ地盤がゆるみあえなく失敗、かな? 」
「簡潔にまとめるとそうだ……良くそれをまとめられたな」
「流し読みは得意だからね、ラーナ地方……ここから南東の場所で……あそこは確か砂に近い土ばかりだからその場所依存の堤防は愚策……」
「ちょ、ちょっとまて! 」
「なーに? 」
「何故そこまですらすらと情報が出てくる!! 」
「なぜって、全部頭に入ってるから」
「なっ………」
驚いてる王様にそういえば、何故か更に絶句された。
「え? 何でそんな顔してるの……」
久しぶりに言うがここはほぼすべてゲーム通りの世界だ、ステータス画面をパネル式に出せるかと思えばNPCやイベント、ログアウトの概念が無く、食べ物や飲み物にはきちんと味覚が備わり、ゲームの知識通りの事が起こる……。
勉強に関しては覚えようとしても中々覚えられないが、大好きになった遊びやカードゲーム、ネットゲームのルールやシステムについては自然と身に付き、そして思い浮かべればすらすらと出てくる。
…………普通だよね?
「あぁ、そうだった……ラグーンは人間じゃあなかった」
「いやなんでそうなる」
「まぁ500年もあればここらの地形を覚えるのも出来るな」
「いやそういう訳じゃないんだけど……? 」
「ちなみにだなラグーン、うちの隣にあるこのガルーダ皇国の特産品や伝統品、わかるか? 」
そういって王様は手元の引き出しから出したの一枚の古びた地図……。
「皇国……あそこは大きな湖があってそこからはってんした国だから……えーと、臭みの少ない川魚と、あとバナナの葉で作られた民芸品だった気がする」
「………………正解だ」
記憶を辿りながら答えれば王様は苦虫を潰したような難しい顔をする。
「なんでそんな微妙な顔するの」
「いや………なんでもない、さぁ! 気を取り直して仕事するぞ! 」
難しい顔から一転、無理矢理と言える笑顔になった王様に僕は眉を寄せる。
「なにそのテンションの高さ」
「定時で上がるために仕事頑張るぞ!! 」
「うわ大人の切なさが……」
「黙る!! 」
「はーい……」
……今日限定だし頑張ろう
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