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初めての感覚
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それは、屋根から滴る雪解け水の音すら聞こえるほど静かな情交だった。
ダイモンも時折熱い息を漏らすだけで一言も喋らず、コーディエの体の反応だけを頼りに愛撫をしてきていた。昔の恋人との想像に集中できるよう気を使っているつもりなのかもしれない。
「んっ……」
全身の緊張がほぐれた頃、窄まりの中に指を押し込まれたコーディエは体を震わせた。濡れた音とともに動き、潤いを穴の周りに塗り広げる指に、期待と緊張感が高まる。
ダイモンの指先が何度も出入りするうちに、段々と蕾が開いていく。そのうちに指が増やされ、中の柔らかくなった部分まで入ってきた。じれったいと感じるほどの慎重さでコーディエの内側を探ったダイモンは、コーディエの体が敏感に反応する一点を発見した。
「うぅ……あっ……」
蕩けた内壁越しにそこを押されるたびに、口の端から声がこぼれていく。触られているのは体の中のはずなのに、なぜか前の屹立が反応して快感をもたらしてくる。腹の先に当たるほど上向いた先端は、とめどなく蜜を吐き出していた。
穏やかな刺激が物足りなくて、自分でも腰を揺らしてダイモンの指先をその部分に当ててしまう。
「……っ」
気持ちいい。声には出さず、内壁を締め付けてダイモンに伝える。太く武骨な、でも優しい指先は確かにダイモンのもので、コーディエはそのことに安心した。今自分の背後にいる男は、確かにダイモンなのだ。
コーディエのねだるような仕草に応えて、ダイモンが指先を動かす。ふ、と嬉しそうな息が聞こえてきて、コーディエの心がくすぐられた。彼の吐息を、体温を、自分の中にある指先の感触を、すべて覚えておきたかった。
「んあ、っ」
優しく、だが幾分強めに硬い部分を押されたコーディエは一段高い声を上げた。身体が震え、欲望を吐き出せと男の本能が叫ぶ。その声に従って自分の前に手を伸ばそうとすると、ダイモンの指先がコーディエの中から引き抜かれ、それを引き留めた。濡れた手で手首を握られ、シーツに押さえつけられる。喪失感を訴える穴の方には、指より大きく熱い塊が押し付けられていた。
「っ……う……」
いいか、と聞くように、柔らかく開いた蕾をダイモンの先端が軽く押す。コーディエがそこの力を抜いて押し返すと、ダイモンの熱がコーディエの中に分け入ってきた。
「くっ……」
吐き気を催すような異物感と、ひりつくような痛さを覚悟したコーディエは、以前そうしていたように奥歯を噛み、苦痛の呻きを堪える準備をした。痛い、と泣いてダイモンを興ざめさせたくない。
(……あ、れ?)
だが予想とは裏腹に、ダイモンの芯は嫌悪感や痛みを伴うことなくコーディエの中へと沈み込んできた。今まで経験した相手のものより――と言ってもコーディエは一人しか知らないのだが――ダイモンのものははるかに大きくて圧迫感がある。苦しくて身動きできないほどなのに、なぜか心地よささえあった。
「……大丈夫か、コーディー」
初めての感覚に混乱するコーディエを気遣うように、耳の後ろから囁き声が聞こえた。やっとダイモンが喋ってくれたということ、その内容がコーディエへの気遣いだということに、心の中が温かくなる。ダイモンの屹立は、今すぐに欲望をぶつけたいとコーディエの中でひくついているのに。
「うん……平気」
コーディエが答えると、ダイモンはほっとしたように息を吐いた。緩んだ手の下から腕を抜き、コーディエは指をダイモンの手に絡めた。ダイモンの形を確かめるように何度か中を締め付けると、小さくダイモンが喘ぐ。
自分の中にダイモンが納まっていること、それだけでなく向こうも気持ちよくなってくれていること。互いに感じ合っている嬉しさに全身が満たされていく。自分のうちに誰かを受け入れるということは、我慢を伴う辛い奉仕なのだとコーディエはずっと思っていた。だが、どうもそうではなかったらしい。
「ただ、こうやって……誰かに入れられて、気持ちいいって思ったのは初めてで……少し、驚いたんだ」
素直に喜びを口にすると、自分の中でダイモンがさらに存在感を増す。待ちきれずにコーディエは軽く腰を振り、ダイモンにその先を促した。
ふーっ、とダイモンが艶めかしい呼吸でそれに応え、繋がりを揺さぶるように小さく腰を動かし始めた。きつくダイモンを締め付けているコーディエの体も、つられて一緒に動く。ダイモンの屹立の下にある柔らかな膨らみや下生え、太腿の肌がぶつかってくる。
ダイモンも時折熱い息を漏らすだけで一言も喋らず、コーディエの体の反応だけを頼りに愛撫をしてきていた。昔の恋人との想像に集中できるよう気を使っているつもりなのかもしれない。
「んっ……」
全身の緊張がほぐれた頃、窄まりの中に指を押し込まれたコーディエは体を震わせた。濡れた音とともに動き、潤いを穴の周りに塗り広げる指に、期待と緊張感が高まる。
ダイモンの指先が何度も出入りするうちに、段々と蕾が開いていく。そのうちに指が増やされ、中の柔らかくなった部分まで入ってきた。じれったいと感じるほどの慎重さでコーディエの内側を探ったダイモンは、コーディエの体が敏感に反応する一点を発見した。
「うぅ……あっ……」
蕩けた内壁越しにそこを押されるたびに、口の端から声がこぼれていく。触られているのは体の中のはずなのに、なぜか前の屹立が反応して快感をもたらしてくる。腹の先に当たるほど上向いた先端は、とめどなく蜜を吐き出していた。
穏やかな刺激が物足りなくて、自分でも腰を揺らしてダイモンの指先をその部分に当ててしまう。
「……っ」
気持ちいい。声には出さず、内壁を締め付けてダイモンに伝える。太く武骨な、でも優しい指先は確かにダイモンのもので、コーディエはそのことに安心した。今自分の背後にいる男は、確かにダイモンなのだ。
コーディエのねだるような仕草に応えて、ダイモンが指先を動かす。ふ、と嬉しそうな息が聞こえてきて、コーディエの心がくすぐられた。彼の吐息を、体温を、自分の中にある指先の感触を、すべて覚えておきたかった。
「んあ、っ」
優しく、だが幾分強めに硬い部分を押されたコーディエは一段高い声を上げた。身体が震え、欲望を吐き出せと男の本能が叫ぶ。その声に従って自分の前に手を伸ばそうとすると、ダイモンの指先がコーディエの中から引き抜かれ、それを引き留めた。濡れた手で手首を握られ、シーツに押さえつけられる。喪失感を訴える穴の方には、指より大きく熱い塊が押し付けられていた。
「っ……う……」
いいか、と聞くように、柔らかく開いた蕾をダイモンの先端が軽く押す。コーディエがそこの力を抜いて押し返すと、ダイモンの熱がコーディエの中に分け入ってきた。
「くっ……」
吐き気を催すような異物感と、ひりつくような痛さを覚悟したコーディエは、以前そうしていたように奥歯を噛み、苦痛の呻きを堪える準備をした。痛い、と泣いてダイモンを興ざめさせたくない。
(……あ、れ?)
だが予想とは裏腹に、ダイモンの芯は嫌悪感や痛みを伴うことなくコーディエの中へと沈み込んできた。今まで経験した相手のものより――と言ってもコーディエは一人しか知らないのだが――ダイモンのものははるかに大きくて圧迫感がある。苦しくて身動きできないほどなのに、なぜか心地よささえあった。
「……大丈夫か、コーディー」
初めての感覚に混乱するコーディエを気遣うように、耳の後ろから囁き声が聞こえた。やっとダイモンが喋ってくれたということ、その内容がコーディエへの気遣いだということに、心の中が温かくなる。ダイモンの屹立は、今すぐに欲望をぶつけたいとコーディエの中でひくついているのに。
「うん……平気」
コーディエが答えると、ダイモンはほっとしたように息を吐いた。緩んだ手の下から腕を抜き、コーディエは指をダイモンの手に絡めた。ダイモンの形を確かめるように何度か中を締め付けると、小さくダイモンが喘ぐ。
自分の中にダイモンが納まっていること、それだけでなく向こうも気持ちよくなってくれていること。互いに感じ合っている嬉しさに全身が満たされていく。自分のうちに誰かを受け入れるということは、我慢を伴う辛い奉仕なのだとコーディエはずっと思っていた。だが、どうもそうではなかったらしい。
「ただ、こうやって……誰かに入れられて、気持ちいいって思ったのは初めてで……少し、驚いたんだ」
素直に喜びを口にすると、自分の中でダイモンがさらに存在感を増す。待ちきれずにコーディエは軽く腰を振り、ダイモンにその先を促した。
ふーっ、とダイモンが艶めかしい呼吸でそれに応え、繋がりを揺さぶるように小さく腰を動かし始めた。きつくダイモンを締め付けているコーディエの体も、つられて一緒に動く。ダイモンの屹立の下にある柔らかな膨らみや下生え、太腿の肌がぶつかってくる。
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