42 / 46
第五章 Memorado pri Verda(メモラード・プリ・ヴェルダ)
Memorado pri Verda.3
しおりを挟む
「そんな顔するなよ、ギィ。このラ・ルゴシュ辺境伯が、ヒトの子を直々に居城に招いてやったんだぞ…?」
「それは、いい。恩を着せるような言い方は気に食わないが、問題なのは招き方だろうが。」
「私としては、キミが少しでも苦しまないように配慮したつもりだったんだがなぁ…。」
眉尻を下げて溜息を吐く、壮年の貴人の姿をした存在。上体を起こすと、白いシャツに包まれた腕が伸びてきて、指の先が、短い小麦色の金髪をくるりと巻き取って柔らかく梳き流す。あたかも、子供をあやすような他愛もない仕草でゲオルギウスを懐柔しようとするルゴシュの所作には、恐らく本当に悪気というものがない。確かに、数カ月前の夜、気紛れなルゴシュに攫われ、抱きかかえられて空を飛んだ時の、方向感覚の全てを狂わされる耐え難い吐き気や目眩のことは、未だに思い出すだけで胸が悪くなりそうだった。
素早く首を締め上げ、失神の淵に落としてから抱えて飛行することで、人間であるゲオルギウスの身を慮ったというのは確かなのだろう。だが、何の前触れもなく間合いに踏み込んで、並の兵士より遥かに優れた武装神父であるゲオルギウスをあっさりと昏倒させたルゴシュに、不死鬼、吸血真祖としての凄まじい力が備わっていることを、許されざる馴れ合いのうちにすっかり忘れ去っていた己自身が、ゲオルギウスは大層不甲斐なく、情けなく感じた。なのに、唇を曲げた顰め面で視線を逸らそうとする若い神父の頬を両掌で包み、無理矢理に顔を向けさせようとしてくるルゴシュは、ゲオルギウスの内心の苦悩など全く気にしていない様子だ。寒い冬は殊更ひやりと冷たい感触のある彼の手が気にならないのは、この部屋の中が充分に暖かいから。人間であるゲオルギウスが凍えないように、わざわざ暖炉に薪をくべたのは、これもまたルゴシュの気紛れか。嘲笑でもなければ、小馬鹿にしているようにも見えない柔らかな表情で口角を軽く持ち上げ、くく、と咽喉を鳴らして彼は微笑う。
強引に視線を重ねられるのは業腹だったが、お陰で、その小さな体躯越しに部屋の中の様子をもう少し詳しく窺うことが出来た。聖堂よりは狭く、司祭館の寝室よりは遥かに広い部屋は灰色がかっていて、おおよそ、金持ちや貴族が持っていて然るべき豪華な調度の類はほとんど見当たらない。この寝台も、元は天蓋にカーテンの張り巡らされた立派なものであったのだろう。四方と天を覆う布は引き千切られ、彫刻の施された黒檀の支柱だけが残っていた。この地を数百年にも亘って支配してきた吸血真祖であり、遥かな昔に辺境伯の地位を賜った男は、人間が欲する華美や奢侈というものを好んではいないのだろう。しかし、子供の頃に姉と慕った修道女が、吸血鬼はそのようなものを好むのだと語り聞かせてくれたような、骸骨や動物の死骸や薄気味の悪い動物の姿はない。蚤も虱もいない寝台は小綺麗で、大きな羽根枕が幾つもあり、大層寝心地がいいものだった。
「大丈夫だ、事が終わったら、ちゃんと帰してあげよう。冬の朝日は足が遅い、それまでゆっくり愉しめる。」
「…別に、俺は穢れた快楽の為にお前を抱いている訳じゃない。」
「穢れ、ねぇ。」
頭を振ってその手を振り払おうとしても、見た目からは想像もつかないルゴシュの力がそれを許さない。揺るぎなくゲオルギウスを捕らえておきながら、ルゴシュは眦に薄く皺の刻まれた翠の睛をゆっくりと細め、二本の腕をするりとゲオルギウスの首筋に巻き付けた。壮齢の男の姿をした小柄な闇から発せられる、得も言われぬ誘引の色香は、どんなに美しく咲き誇った大輪の白百合より尚、若い神父の心を捕らえて離さないのだ。不完全な誘引の力、それを知っているが故にルゴシュは勝ち誇ったように微笑い、ゲオルギウスは自己嫌悪と煩悶に灼かれながら顔を顰めて溜息を吐く。如何に見下げ果てた行いであろうとも、神と精霊の御使いに重罪を咎められようとも、己は決してこの誘惑を撥ね退けることはできないのだ。よしんば神罰が下るのであれば、今すぐにでも怒れる神の御手から雷霆が下され、心臓を突き抜かれても不思議はない大罪であるというのに、神も精霊も、この身にただちに死という名の罰を下すことはない。
かたや聖霊教会に仕える司祭として民衆に神と精霊の教えを説き、その一方では神敵である吸血真祖の胸に杭を打ち込むことが出来ないばかりか、教義によって禁じられた後ろのとば口で、人の男とおおよそ変わらぬ姿をしたモノと交じらいを持っている。こんな秘密を知られたら、村を護る武装司祭への弛まぬ敬意を裏切られた村人たちの手で、石打と共に火刑に処されても何らおかしくはない。心を引き裂く葛藤は、棘草で出来た脱げない帷子だ。故に、ルゴシュと相対する時、ゲオルギウスは如何なる時も張り詰めた気を抜くことが出来ずにいた。現に、まさか他者の訪れなどある筈もないと鷹を括っていた、森の奥の密会の現場に踏み込まれたばかりなのだから。
そんなゲオルギウスの内心を見透かすように、翡翠色の瞳がすぅと細い笑みを象った。
「──ここは、吸血真祖の塒。何人たりとも、この砦には近づけやしない。百人の武装神父の隊列であっても、ね。それこそ、オマエ達の神と精霊の目さえ届かないだろうよ。…おいで、ゲオルギウス。」
囁きほどの大きさの声は、幾度でもゲオルギウスの名を呼び、そして聖霊教徒が堕落と呼ぶ感情を促す。するりと巻き付いた手に武装神服の背を撫でられ、ゲオルギウスは瞑目しながら小柄で痩せた体躯を力任せに、息も絶えよとばかりに強く抱き締め、短く吐き捨てた。
「──悪魔め。」
「何とでも言うがいいさ。──早く。私は、もうすっかり渇いてるんだ…。」
甘い魔性の囁きは、いつもゲオルギウスに深い諦念と荒れ狂う凶暴な欲望とを同時にもたらした。大柄な人間の若者の、抱き殺さんばかりに力強い抱擁を愉悦とばかりに受け止め、ルゴシュの咽喉が微かに笛のような歓喜の音を立てる。若く荒々しい、貪るような接吻を小さな牙のある口で受け止めながら、壮齢の麗しい貴人は長い銀色の睫毛を伏せて身を委ね、そっと目を瞑った。仮に、これから若い奔馬の如き激しい情欲の贄に据えられようとも構わない、そんな風に見える仕草だった。
「それは、いい。恩を着せるような言い方は気に食わないが、問題なのは招き方だろうが。」
「私としては、キミが少しでも苦しまないように配慮したつもりだったんだがなぁ…。」
眉尻を下げて溜息を吐く、壮年の貴人の姿をした存在。上体を起こすと、白いシャツに包まれた腕が伸びてきて、指の先が、短い小麦色の金髪をくるりと巻き取って柔らかく梳き流す。あたかも、子供をあやすような他愛もない仕草でゲオルギウスを懐柔しようとするルゴシュの所作には、恐らく本当に悪気というものがない。確かに、数カ月前の夜、気紛れなルゴシュに攫われ、抱きかかえられて空を飛んだ時の、方向感覚の全てを狂わされる耐え難い吐き気や目眩のことは、未だに思い出すだけで胸が悪くなりそうだった。
素早く首を締め上げ、失神の淵に落としてから抱えて飛行することで、人間であるゲオルギウスの身を慮ったというのは確かなのだろう。だが、何の前触れもなく間合いに踏み込んで、並の兵士より遥かに優れた武装神父であるゲオルギウスをあっさりと昏倒させたルゴシュに、不死鬼、吸血真祖としての凄まじい力が備わっていることを、許されざる馴れ合いのうちにすっかり忘れ去っていた己自身が、ゲオルギウスは大層不甲斐なく、情けなく感じた。なのに、唇を曲げた顰め面で視線を逸らそうとする若い神父の頬を両掌で包み、無理矢理に顔を向けさせようとしてくるルゴシュは、ゲオルギウスの内心の苦悩など全く気にしていない様子だ。寒い冬は殊更ひやりと冷たい感触のある彼の手が気にならないのは、この部屋の中が充分に暖かいから。人間であるゲオルギウスが凍えないように、わざわざ暖炉に薪をくべたのは、これもまたルゴシュの気紛れか。嘲笑でもなければ、小馬鹿にしているようにも見えない柔らかな表情で口角を軽く持ち上げ、くく、と咽喉を鳴らして彼は微笑う。
強引に視線を重ねられるのは業腹だったが、お陰で、その小さな体躯越しに部屋の中の様子をもう少し詳しく窺うことが出来た。聖堂よりは狭く、司祭館の寝室よりは遥かに広い部屋は灰色がかっていて、おおよそ、金持ちや貴族が持っていて然るべき豪華な調度の類はほとんど見当たらない。この寝台も、元は天蓋にカーテンの張り巡らされた立派なものであったのだろう。四方と天を覆う布は引き千切られ、彫刻の施された黒檀の支柱だけが残っていた。この地を数百年にも亘って支配してきた吸血真祖であり、遥かな昔に辺境伯の地位を賜った男は、人間が欲する華美や奢侈というものを好んではいないのだろう。しかし、子供の頃に姉と慕った修道女が、吸血鬼はそのようなものを好むのだと語り聞かせてくれたような、骸骨や動物の死骸や薄気味の悪い動物の姿はない。蚤も虱もいない寝台は小綺麗で、大きな羽根枕が幾つもあり、大層寝心地がいいものだった。
「大丈夫だ、事が終わったら、ちゃんと帰してあげよう。冬の朝日は足が遅い、それまでゆっくり愉しめる。」
「…別に、俺は穢れた快楽の為にお前を抱いている訳じゃない。」
「穢れ、ねぇ。」
頭を振ってその手を振り払おうとしても、見た目からは想像もつかないルゴシュの力がそれを許さない。揺るぎなくゲオルギウスを捕らえておきながら、ルゴシュは眦に薄く皺の刻まれた翠の睛をゆっくりと細め、二本の腕をするりとゲオルギウスの首筋に巻き付けた。壮齢の男の姿をした小柄な闇から発せられる、得も言われぬ誘引の色香は、どんなに美しく咲き誇った大輪の白百合より尚、若い神父の心を捕らえて離さないのだ。不完全な誘引の力、それを知っているが故にルゴシュは勝ち誇ったように微笑い、ゲオルギウスは自己嫌悪と煩悶に灼かれながら顔を顰めて溜息を吐く。如何に見下げ果てた行いであろうとも、神と精霊の御使いに重罪を咎められようとも、己は決してこの誘惑を撥ね退けることはできないのだ。よしんば神罰が下るのであれば、今すぐにでも怒れる神の御手から雷霆が下され、心臓を突き抜かれても不思議はない大罪であるというのに、神も精霊も、この身にただちに死という名の罰を下すことはない。
かたや聖霊教会に仕える司祭として民衆に神と精霊の教えを説き、その一方では神敵である吸血真祖の胸に杭を打ち込むことが出来ないばかりか、教義によって禁じられた後ろのとば口で、人の男とおおよそ変わらぬ姿をしたモノと交じらいを持っている。こんな秘密を知られたら、村を護る武装司祭への弛まぬ敬意を裏切られた村人たちの手で、石打と共に火刑に処されても何らおかしくはない。心を引き裂く葛藤は、棘草で出来た脱げない帷子だ。故に、ルゴシュと相対する時、ゲオルギウスは如何なる時も張り詰めた気を抜くことが出来ずにいた。現に、まさか他者の訪れなどある筈もないと鷹を括っていた、森の奥の密会の現場に踏み込まれたばかりなのだから。
そんなゲオルギウスの内心を見透かすように、翡翠色の瞳がすぅと細い笑みを象った。
「──ここは、吸血真祖の塒。何人たりとも、この砦には近づけやしない。百人の武装神父の隊列であっても、ね。それこそ、オマエ達の神と精霊の目さえ届かないだろうよ。…おいで、ゲオルギウス。」
囁きほどの大きさの声は、幾度でもゲオルギウスの名を呼び、そして聖霊教徒が堕落と呼ぶ感情を促す。するりと巻き付いた手に武装神服の背を撫でられ、ゲオルギウスは瞑目しながら小柄で痩せた体躯を力任せに、息も絶えよとばかりに強く抱き締め、短く吐き捨てた。
「──悪魔め。」
「何とでも言うがいいさ。──早く。私は、もうすっかり渇いてるんだ…。」
甘い魔性の囁きは、いつもゲオルギウスに深い諦念と荒れ狂う凶暴な欲望とを同時にもたらした。大柄な人間の若者の、抱き殺さんばかりに力強い抱擁を愉悦とばかりに受け止め、ルゴシュの咽喉が微かに笛のような歓喜の音を立てる。若く荒々しい、貪るような接吻を小さな牙のある口で受け止めながら、壮齢の麗しい貴人は長い銀色の睫毛を伏せて身を委ね、そっと目を瞑った。仮に、これから若い奔馬の如き激しい情欲の贄に据えられようとも構わない、そんな風に見える仕草だった。
31
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)
優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。
本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。
山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。
お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。
サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる