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『学生ラグナロク教』編
第31話《学生ラグナロク教》
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「カクテル刑事…………一応聞きますけど」
花崎女医はカルテを下ろし、刑事に苛立った視線を送る。
「あなたはここを何だと思ってるの。病院よ、病院。いつ診断が来てもおかしくないくらい、私は忙しい。けど、あなたは今ここで何してるの?」
「うーん? そうだな……………」
事件捜査ファイルの破裂遺体を見つめても、秀逸かつオリジナリティーある回答は浮かばない。分かりきっていることだ。そんなことは。
刑事は頭を悩ませた。
「花崎先生。私は今ここで勇ましくカクテルを飲んでるぜぇ……って、こらこら、襟元を引っ張るなぁ」
「私の今の顔みて分からない? 今無性にイライラしてんの。これ以上ふざけないで」
掴んだ襟を外すと、静かにため息をついた。
「どうしたんだぁ花崎先生。星座占いでも外れたかぁ~?」
「いいえ、それよりももっとヒドイことよ」
「ヒドイことぉ?」
そう言う刑事だが、すでに何かを察しているようだ。もちろん、花崎女医も気づいている。
「あんた、分かってて聞いてるでしょ?」
「そりゃあ、毎日ここんとこ来てるからなぁ。様子を見ていれば推測できるぅ」
カクテルをグイッと飲み干すと、
「例の精霊研究家のことだろ?」
「くやしいけど、当たりよ」
彼女の手にはカルテが。そこにはあの精霊研究家について軽く記載されていた。
「『フレーベ・カロライナ』。27歳の“自称”精霊研究家。ここのところで診察したんだけど、ひどく荒れててね…………」
「暴れてるのかぁ?」
「そんな感じよ。何を聞いても知らん顔。食事を出せば、たまに全部ぶちまけるし、おまけに診察しに行くと暴言を吐かれたり…………いやになっちゃうわ」
「そりゃあ大変だったなぁ」
しかし彼はのんきにカクテルを飲み干す。
「あんたね、毎日勝手に上がり込んでるんだから、ちょっとは私たちの心配もしないわけ?」
「警察が唯一頼る女医なんだから、それくらい我慢しろぉいって話」
「…………ふん、面白くないわね」
ふて腐れたように、女医はきびすを返した。
「おいおーい、花崎先生?」
「何かしら酒くさ警察」
「ひでぇなぁ、もう少し親しみを込めた愛称はねぇのかいな?」
「知らないわよ」
本格的に落ち込んでいるようだ。刑事は、困った困った――――とそそくさに呟く。だが酔いのせいか、楽しんでるようにも見える。
「かわいいなぁ先生はぁ。分かりやすいくらい単純でよぉ」
「単純で悪かったわねっ!」
「怒るな怒るなぁ。わかった、後で愚痴聞いてやるから。だから少し俺の話を聞きな」
「あんたの話…………?」
酔いが覚め、徐々に刑事の顔へと変わった。花崎女医も、さすがに背筋がピンとなる。
刑事の手元の事件捜査ファイル。そこには一週間前のとある事件の死亡者、『カモメ』の詳細が書かれていた。
「あれからずっと警察では、『カモメ』を殺害した方法模索のため、科学側と魔法側に分かれ、双方懸命に探したのさ。だが、やはりそれに合致するものは見つからなかった」
「『カモメ』をどうやって破裂死体とさせたか、でしょ?」
「そう。だが内容が内容だけに、どうやって殺したかがまったく分からんのよ。そこで俺は、事件関係者の、ある少女の話を思い出したのさ」
「少女の話?」
ピラッとめくると、ファイルには手書きで次のようなことがメモされていた。
「フレーベについてだが、『フレーベが“タイムオペレート”というのを用いて、時を止めた』と………」
「は? 時を止めた?」
「そう、時間の流れを止めたって言うのさ」
「…………バカバカしい。魔法書にだってそんなもの―――」
「ああ、載ってない。だが、あの研究家が自分で言ってたそうだ。これは魔法ではない第2の力ってな」
「魔法ではない…………第2の力…………」
そこで女医はハッと気づく。見上げれば、にやけた顔の刑事がいる。
「あんた、もしかして……………」
「おうよ、お察しの通りだ」
刑事は事件ファイルをパタンと閉じた。
「『カモメ』殺害方法には、その第2の力が関与している………と、俺はそう考えてるのさ」
「あんた………正気なの? ホントにそんな力があるとでも?」
「俺も最初は冗談かと思ったよ。だけどな、それだとあの現場証言の不可解な点がキレイに無くなるんだよ」
「それはどういう―――」
女医が訝しく口を開いた―――その時。
病院内に、けたたましい奇声が響き渡った。
*
「あれは………………」
アヤノンは目前に広がる異様な光景に目が眩んだ。
「ヤバイ…………『学生ラグナロク教』が来たぞ!」
誰かの叫び声。ザワザワとたじろぐ人々。中には急ぎ足でその場から逃げ出す者さえ。アヤノンは何がなんだか分からず、とりあえず再び目前の集団を観察した。
目前の集団――――それは、若い男女で構成されており、頭には謎のハチマキ。その手には槍やらナギナタやらが。そして数人が無表情で巨大な旗を掲げている。
旗には赤色の5角星マーク。その真ん中には『自由』と手書きで描かれている。
カァカァ――――と空のカラスたちは騒ぎ始めた。
「お、おい、早く逃げようぜ!」
1人の学生が言う。
「あ、あぁ! もう関わんのは御免だっ!」
1人、2人と足を動かし――――気づけば全員が逃走していた。
「ア、アヤノンちゃん! 僕たちも隠れるよっ」
「えっ? あ、あぁ!」
ジェンダーに連れられ、近くの物陰に姿を隠す。
集団は一子乱れぬ行進で、一歩ずつ前進して来ており、もうアヤノンたちの前を通りかかっていた。彼らは無言である。
「…………はぁ、危ないところだった」
吐息を吐くジェンダーに、アヤノンは混乱を覚える。
「ジェンダーくん、何なんだよあの連中は!?」
「シッ! 静かに!」
「あ、………ゴメン。けど、あいつらは一体………」
謎の集団は行進をまだ続けている。ダッダッダっという足音が、彼女に軍隊を思い浮かばせた。すると彼らは口々にこう言い放った。
「「我々はこの世の中に平和をもたらす宗教団体、『学生ラグナロク教』である! 我々は、自由を搾取するこの世界、いじめにより命を奪う身勝手な者、階級で下の人間を見下す者たちを排除する所存である! 同士たちよ、我が宗教に募るのだ! そして、この世に新たな終焉をもたらそうではないかっ! 」」
「………何言ってんだあいつら?」
頭がおかしくなった人間の集まりなのか。いわゆる、悪徳な宗教というやつである。
「あれが、あの人たちが掲げる宗教の教えなんだよ」
「ジェンダーくん?」
ジェンダーは震える右肩を押さえていた。どうも様子がおかしい。過去のトラウマに反応しているかのようだったからだ。
しかし彼は震えを抑えつつ言った。
「あれはね、最近活動を始めた『学生ラグナロク教』っていう宗教団体なんだ」
「学生………ラグナロク教? そういえばあいつらそんな事言ってたな…………」
「この辺りじゃ結構有名だよ。この時間帯になると、ああして布教活動をやってるんだ」
「けど、なんでみんな逃げるんだ。 関わりたくないからか?」
「もちろんそうだよ。だって…………」
ジェンダーの顔が落ち込む。
「だって………なに?」
「…………だってあいつら、布教って言いながら、やっていることは――――」
その時だった。学生ラグナロク教は突然行進を中断した。足踏みで足のリズムを整え、やがて静止。すると語りかけではなく、叱咤のような声が聞こえてきた。会話を止めて、二人はその様子に一瞬度肝を抜かれる。
「この声は…………前方からか!」
ジェンダーを置いて、アヤノンは物陰に身を潜めながら移動し、前方列近くまで接近する。そこでは、事情を知らなさそうな学生1人が、彼らの前に立ちふさがっていた。
「お、お前ら何なんだ? 邪魔だから退いてくれよ。家に帰れないだろ」
「お前は、学生の身か?」
「はっ?」
「学生の身か、と聞いている」
尋ねているのは赤髪の美少女だ。しかし見かけを殺して、陰鬱なイメージの声だった。集団を引率していたのはこの子であろう。
学生は恐れおののきながらも答える。
「まぁ………学生だけど………?」
「そうか。ならば話は早い」
集団は武器の矛先を学生に向ける。彼の顔が青ざめた。赤髪の少女が命令する。
「我々、学生ラグナロク教の信者となれ。断れば………分かっているな?」
「まっ………待てよ。何なんだあんたら!? そんな物騒なもん持って―――」
「信者となるのか、ならないのか?」
「答えよ」
「答えよ」
「答えよ」
「答えよ」
「「答えよ!」」
「ひっ…………ヒィィィィ!?」
学生は教団を振り払って、逆方向に全速力で去って行く。無理もない。謎の集団から急にあのように責め立てられれば。国道B-3号線には、アヤノンたちと学生ラグナロク教だけとなってしまった。教団は変わらず無表情の体勢だ。その目は一体どこを見ているのか。どこを見据えているのか。アヤノンには分かりかねた。
すると教団は、赤髪の少女をはじめとして、全員が武器を構えた。
(何する気だ…………?)
アヤノンの心臓の鼓動が速くなる。バクバクとした心拍数だけで、教団にこちらの居場所がバレやしないだろうか。自分が1人だと改めて気づき、心細くなる。
教団は――――動き出した。
目標は――――逃げ出した学生!
「全員、突撃ぃ!」
赤髪の少女が叫ぶ。背後の信者たちは槍を前方に構え、
「「突撃ぃぃぃぃぃ!」」
その瞬間。彼らは決まった体の動きをしつつ走っていく。おかしいくらいに体のリズムがずれていない。機械のごとく決まりきった役割を個々が担ってできた、一つの生き物にしか見えなかった。一方で、逃げ出した学生は背後の巨大な生物に気づく。
「はぁ…………はぁ…………って、なんでコイツら来てんだよぉぉぉ!?」
「ラグナロク教からの逃亡は、すなわち“死”である! よって貴様は死刑だ!」
「そんなムチャクチャなぁ!?」
「ムチャクチャではない! 神の教えは絶対だっ」
だがそこで、学生ラグナロク教の前に1人の少女が立ち塞がった。急ブレーキをするラグナロク教は、初めてそこで不可解な顔をする。その隙に学生の姿は見えなくなっていた。
「もう逃げ切れたよな…………ふぅ…………」
間に合った間に合った――――と少女は安堵する。
「おい、お前は誰だ。なぜ我々の邪魔をする」
赤髪の少女が険しい顔になっていく。槍の矛先は変更され、目前に立つ茶髪の少女へ。少女が刀を所持していたため、教団の中にも微かに緊張の気配が立ち込める。
刀の少女――――福本アヤノンは言った。
「俺は…………単に近くを通りかかったやつだ。お前らこそ、何者だよ」
「…………我々は随時名乗りをあげている宗教団体、『学生ラグナロク教』である。ただいま布教活動を行っていたところだ」
「布教活動…………ね。お前ら、まさか布教活動は暴力でねじ伏せて信教を広めることって言う気か? 笑えない冗談だよ」
「…………見ていたのか」
「俺は覗き見する趣味はねーんだけどね。悪かったな」
「別にいいさ。我々はこのやり方を変えるつもりはない」
「何だって…………?」
アヤノンは魔法書を手に取り、警戒の体勢を強めた。
「お前らな、こんなことして良いと思ってんのか。暴力でねじ伏せるなんて、そんなの布教じゃねえよ」
「今時、口先の言葉だけでなんて時代遅れなのだ。我々と行動をともにしなければ、ラグナロク教の神の有り難みを知ることは出来ないからだ」
「神の有り難み…………?」
「その通りだ」
異常だ――――アヤノンの第一印象はこれだった。彼らの目には、『無情』以外の言葉はない。ただその布教を行い、ただ暴力でねじ伏せる行為に、何の疑問も抱いてない顔だ。
一体コイツらは………何なんだ――――アヤノンは一瞬身を引く。
「我らラグナロク教の神は、神の力を持つお方。神は我々学生に、自由の権利と人権を説いてくださった。それは我らの口では語れないほど、素晴らしいものだった…………」
「…………自由と権利?」
「そうだ。この世の中、努力をしても報われぬ者が多い。また、下の者を蔑み、人権をないがしろにする輩もいる。才能のある者は天空へと飛び立ち、ない者は地べたの泥水を啜る…………そんな時代なのだ」
「じゃあそんな世の中を潰すために、お前らは集まったっていうのか?」
「…………我々の中には、この世をもっとも憎み続けた者たちしかいない。世の中が崩壊し、真の自由をもたらす………それがラグナロク教の真髄だっ」
ラグナロク…………世界の終末の日、という意味だったか。つまり彼らは世の中の流れを断ち切り、終末の日を迎えようというのか。
「………言いたいことはわかった。けど、それで暴力を振るえば、上の人間のやってる事と同じじゃないか。あんたらだって分かるだろ…………?」
「これは種類が違う。やつらは自分のために暴力を振るう。我々はみなのために暴力を振るうのだ」
「どれも同じだろ!」
「同じてはないさ。やつらと同種なわけがない」
ラグナロク教は殺意を初めて表に染みださせる。武器の構えが明らかに違った。布教のためではなく、明確に、はっきりと、彼女を『殺す』という目的を持って―――
「貴様は我らの信教を愚弄した。よって死罪に値する。せいぜいあの世で嘆くがよいぞ」
福本アヤノンは――――その震えた手で刀を抜いた。ヒラリと顔から汗が一粒流れる。勝った顔でニヤリと一言。
「………………おもしれぇ!」
彼女の魔法書は、『ナンバー039、L・衝撃剣』を開いていた――――
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