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『学生ラグナロク教』編
第52話《2日後》
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花崎女医は内心ホッとしていた。
とあるビルでの爆破事件から2日が経ったその日の昼のこと。
その日、瓦礫で埋もれ、お天道様がこんにちはをしているこの崩壊病院にも関わらず、熱心に治療に来てくれる患者に、女医は表情を和らげていた。
そう、わざわざここにである。
「…………今日は知ってる顔ばかりね~」
ただし来たのはほとんど見知ったメンバーだったが。
天井が崩れ落ちた病室で横になっているのは、福本アヤノンに刑事、さらにはジェンダーと見慣れぬ少女が二人。
この少女二人は鏡で写したかのようにそっくりで、これで双子ではないというのだから驚きだ。姉妹の赤く染まった艶々しい髪が妖しく輝いていて、女医はそれを見て、手術でよく見る酸素を含んだ鮮紅色の血液を思い浮かべていた。
花崎女医は二人のベットの側に立っていた。
持ってるカルテをぴらりとめくり、名前を確認する。
「えーと……………シーナ・ルートピアさんに、マリア・ルートピア、さん……………?」
疑問形なのはどっちがどっちか見分けが付かないためである。
写し鏡の姉妹の片方が「いかにも」も堅く答える。
「我こそが姉妹の姉の方のシーナ・ルートピアだ」
「で、もう一方の私が妹のマリア・ルートピアですよ、ですよ。口調で分かると思うので、心配しなくていいですよ、ですよ~」
「へ、へぇ……………そう……………」
外見は似ていても中身は全くの別人であった。花崎女医はその見分ける特徴を軽くカルテにメモする。しかしその時、背後から何かが飛んできて、女医の頭にドン! と豪快にヒットする。
「お~いぃ! 酒だ酒だぁ~!! さっさとカクテルやらドンペリやらもってこいやぁ~、ハッハー!!」
包帯ぐるぐるの刑事は弾けたように病院で酒を飲み散らかしていた。そこへ彼女の助手の疾風がやって来て、
「刑事さん! 病院でのお酒の飲食は禁止だとあれほど言ってるじゃないですか! しかもそんな体で…………!」
「あぁ? いいんだよぉ~。俺は今回よく頑張った、うぅん、よく頑張りましたよオレ~!」
「頑張ったのは分かりましたから! 飲み終わった空き瓶をそこら辺に捨てるのはやめてください!!」
何がトリガーとなったのか、刑事はいつも以上にご機嫌で、酒の消費が異常なことになっている。花崎女医はいつも酒はやめるよう言っているのだが、生憎アルコール依存に近い彼はもう手遅れだと思って(いや、ほぼ確定なのだが)いる。
自分の頭にストレートをぶち込んできた刑事を許すわけにはいくまい。
女医はため息をつくと、飛んできた空き瓶を拾い、鬼のような形相で彼のもとへと向かう。
「………………………………………………………………………、」
ピタっと音をたてて、刑事が一時停止する。
首をゆっくりと捻ると、
目の前には空き瓶を持った殺意満々の花崎女医が。
「ど、どうした花崎センセー。な、な、なんだよぉ、おい。それは何でぃ? あ、やめろよぉ! 空き瓶で殴ったら死ぬぜい俺ぃ!!?」
「私に空き瓶をストレートに頭にぶちこんできた奴に言われたくないわぁぁ!」
そして花崎センセーの撲殺を阻止しようと疾風が後ろから掴みかかる。それを見て刑事はでいかにもイラッとくる余裕の表情で挑発をかける。女医はさらに憤慨を露にした。
いつの間にか、いい歳した大人の狂芸が始まっていたのだった。
*
「ねえ、アヤノンアヤノン」
原寸サイズに戻っていた精霊フォルトゥーナが包帯巻きの主人に話しかける。
「なんだよフォルトゥーナ」
ベットに預けていた体をゆっくりと起こすと、アヤノンは幼い顔の少女と向き合う。
「さっきね、一階に美味しそうな『楽しいお菓子シリーズ』が売ってあったのなの」
「なにその不気味極まりない商品。しかも美味しそうって」
「お菓子なの、それ」
「カエル解体しつつお菓子食うのか。サイコパスだなお前」
「あー違う違うなの。お菓子自体がカエルの形してて、それを解体すれば食べられるらしいのなの」
「あ。やっぱサイコパスじゃん」
「サイコパス言わない。それで、それ定価200円(税込み)なんだって。安くないなの?」
「ふーん、まぁまぁだな」
「…………………………………………………………、」
「……………………………なんだよ?」
じっと少女を羨望の眼差しで見つめる精霊。
「もしよかったら~……………買ってきてあげるよなの」
「それ誰が払うの?」
「もちろんアヤノン」
「お前が食いたいだけだろそれ!」
アヤノンの傷は大したことはない。ただあのままほっといていれば出血多量で死んでいてもおかしくなかったらしい。冗談でも笑えないと涼しい顔をしていたアヤノンだったが、内心は心臓バクバクだった。
そんな傷がタイミングを見定めたかのように突然痛みだした。
ズキッ! と。腹を力強く打ち付けられたような痛みが広がる。
「あ、いったたたたた…………………」
アヤノンは腹を軽く押さえる。
「もう……………突然声をあげるからそうなるのなの。少しは自分の身も大切にしないと」
「誰のせいで声を無理に張り上げたと思ってんだ………」
「黙ってカエルを買わせてくれないアヤノンが悪いなの」
「おい開き直るの早すぎだろお前」
仕方ないな───とアヤノンは自分の財布から紙幣を取り出した。
意外にもそれは現実世界の千円札。
アヤノンは不思議に思っているのだが、何故かこの世界と現実世界の紙幣は全て一致するのだ。さらには千円札に描かれた野口英世様まで完全一致する始末だ。
この世界は明らかに現実世界と世界観が違うはずだが、この世界にも野口英世や福沢諭吉先輩が実在したのだろうか。
そんな疑惑を抱きながら千円札を手渡すと、次いでにカフェオレも買ってきてくれと頼み、精霊はご機嫌な様子で病室を後にした。
「ちょっと先生!! 暴れないでくださっ───ぶごっ!?」
「あーもう邪魔よあんた! 退きなさいったら! 今からこのバカを手術してやるんだから!」
「やってみろよ独身貴族がよぉ~! こちとらお前より経験者なんだぜぃ~」
「は、はぁ!? あんたそれセクハラよセクハラ! セクシュアルハラスメント!」
サンタからもらったオモチャではしゃぐ子供以上の騒がしさで、目の前でアホなコントが繰り広げられるのを見ていたアヤノンは、
「……………………うるせぇ」
と、1人静かに呟いた。
*
「…………すまなかったな、マリア」
花崎女医が医療器具のメスを持って大乱闘を繰り広げ始めた頃に、シーナは目先を下にしながらマリアに言った。その視線の先には彼女の汚れ1つない真っ白な手がある。
「…………私はこの手でお前を…………殺そうとしたんだよな……………」
「まだ気にしてるの? もうそれはいいって」
シーナはそれでも顔を上げようとはしなかった。逆に深みに嵌まるように声を沈ませて、
「…………私はバカだ。大バカだ。あの男が妹を殺すことを命じたと分かった時に…………ようやく私は自分の愚かさに気づいたんだ」
「…………………」
「あの男についていく内に、私はどこかでお前の存在を邪険にしていた。否定しきれないほど妹の存在を呪った。お前がいるから、お前という『おもり』があるから私は『自由』になれないんだと。…………バカだよな、私は」
「……………うん、お姉ちゃんはバカだよ、だよ」
そっと。
妹の柔らかい手が姉の手を包み込んだ。
「けど、やっぱりお姉ちゃんはお姉ちゃんだった。やっぱり妹大好きの、過保護ないつものお姉ちゃんだったよ、たよ?」
「……………フッ。そうか。そうだったな。私は過保護な姉だったな。そんな事さえ忘れていたのか…………」
二人の間に生まれた心の壁は分厚く大きい。
かつてのように楽しくやっていくには、それ相応の時間と手間がかかるのは容易に想像がついた。
シーナにはまず警察に厄介になることが決まっている。理由は『無差別暴力、及び殺人未遂』という罪状を背負っているからだ。
『無差別暴力』は布教と言っては無関係な学生たちに危害を加えていたことから。『殺人未遂』は無論妹のマリアでの件だ。
いくらラグナロク教の教祖に操られていたとはいえ、全部が全部『洗脳』というカテゴリーに分類するのは難しいと、今少女たちの目の前で騒ぎ立ててる酔っぱらい刑事が言っていた。
たしかに、姉のシーナが一体どこまで自主的に動いていたかは分からないし、本人も記憶にないというから困ったところだ。
しかし、それでもマリアはいいと思っている。
横にいる赤髪の姉が、今は自分と真正面から堂々と向き合い、真正面から堂々と会話をともにしてくれているのだから。
「…………早く帰ってきてね」
少女は寂しそうにそう言う。
「私、待ってるからね、ね。私たちがいつもいたあの家で、ずっといつまでも……………待ってるよ」
「……………あぁ、分かってる。すぐに帰ってくる。だから………………」
たった1人の妹が帰りを待つと言っただけで、
たった1人の妹が自分をまだ信じてくれてると知っただけで、
少女の頬に1滴の涙がこぼれ落ちた。
*
「うっひゃー。こりゃあホント酷いな」
病室を出て、アヤノンは崩壊寸前の廊下でマリナーラに顔を出した。
「…………………………、あっ」
声をかけられ、少女は暗い影を残したまま顔をあげる。アヤノンが目の前にいるのを認識するのに、そう時間はかからなかった。
「よっ。元気にしてるかー」
ゆっくりと足取りを進めて少女のもとへ寄った。福本アヤノンはあちこちにガーゼや包帯が巻かれていて、痛々しい状態になっていた。
「アヤノンちゃん……………もう体は大丈夫なのです?」
「おう。だって実際の深い傷って、腹を撃たれた1ヶ所だけだったし。他は簡単なかすり傷だしな」
「そう、なのですか…………………」
すぐに少女は顔を反らし、開かれた空を覗き込む。
アヤノンもつられて空を仰ぎ見た。
雲1つない晴天が地平線のように広がっているのを見ていると、不思議と2日前の出来事が嘘のように感じられて、アヤノンは奇妙な感覚に捕らわれた。
「……………………………、」
相変わらずこの調子だと、アヤノンは2日間の少女の様子を思い返す。
「…………お前、まだ気にしてんの?」
「……………だって」
「だからさ、もういいって」
空の彼方の地平線を見つめながら、少女は言う。
「お前はグレー=ルイスに操られてたんだから、お前自身が責任を感じる必要はねーよ」
「そうは言っても…………………」
この調子だ。
マリナーラは自分たちが操られていたのが原因でアヤノンを傷つけてしまったことを知り、あれ以来話しかけようとしたら黙ったままか逃げられるか、ずっとそんな反応が続いていた。今回マリナーラが会話に応じたのは偶然だったのだ。アヤノンとしては、またサッと逃げるだろうなと思っていた。
「刑事さんなんて『すまねぇー』の棒読み台詞で済ましてきたんだぜ? お前もそれくらいのんきに考えてもらっていいって」
「………………怒って…………ないのですか?」
「ん? なんで?」
アヤノンは首を捻る。
「いやなんでって…………………」
「じゃあ聞くけど、もしお前が正気だったら俺を殺すのか?」
「そ、そんなわけないじゃない!」
「語尾を付け忘れるくらいだから、それは本当なんだろうな」
アヤノンは頭の後ろで手を組み、微笑みながら告げる。
「それで十分だ。お前が本気で俺を殺そうとしたんじゃないって分かったくらいで」
「アヤノンちゃん…………………………」
マリナーラはその横顔を真っ直ぐと見据える。
快晴の空に浮かんだ太陽の斜光が少女の辺りを包み込むように当たり、何だか聖母のような雰囲気を醸し出していた。
しかしその影になってるところには、重度に巻かれた包帯が見え隠れしているのを忘れてはならない。
それは操られたその時の自分たちの『業』を指し示し、負の遺産として一生この少女に残るかもしれない。
だからマリナーラは敢えてそれをしっかりと目に焼き付けるのだった。
自分たちの『業』を忘れないために。
「……………けど、未だに謎だよな…………」
眉間にシワを寄せてアヤノンは言った。
「…………もしかして、あれのことなのです?」
もちろんマリナーラも知っている。少女の目は直接それを見ていたのだから。
マリナーラは魔法書を取り出すと、パラパラと軽くめくって見せた。
「あれから私も探しましたが……………該当する魔法はやっぱりなかったのです」
「それは初級の中でか? 中級魔法とかは?」
「全部探したのです。初級から中級に上級まで、全て。でもどれを見ても、当てはまりそうな魔法はありませんでした……………アヤノンちゃん、一体あれは何なのです?」
「……………………………………………、」
上手く答えられるわけがなかった。
アヤノン自身、何も知らないのだから。
破滅払い。
アヤノンの頭の中には、あれは何故かそういう名前になっている。
一体どこでそんな言葉を聞いただろうかと、アヤノンも記憶の糸を深く辿ってみたが、やるだけ無駄だった。
アヤノン自身、この世界に来てまだ2週間も経っていない。勉学で得た知識は少々あるが、所詮は数字の1から10を覚えた程度のものでしかない。科目にたしかに『魔術』というものはあるが、たかがY組の授業の中で『破滅払い』という単語は出てこなかった。
感覚的に言えば────自然と頭に浮かんだという感じである。理解できないかもしれないが。
頭に浮かんだのであれば、それは知識として頭の中にあるものだと言われるのが普通だが、本当にアヤノンには聞き覚えがなかったのだ。
しかしそれが、ある術式を指し示していることは、不思議と理解できていた。
いや────知っていると言った方が正しいかもしれない。
「……………あの時は」アヤノンは空を見つめ直す。「何だか記憶が曖昧なんだよなぁ。兎に角俺が何か変な術式書いてたのは覚えてるし、その術式は今でも覚えてる。けど自分自身でそれを書いてた感覚がねーんだよ」
「えっと、……………つまり?」
「要するに……………体が勝手に動いてた、みたいな」
「……………もしかしてグレー=ルイスに────」
「いやいや、それだとアイツがわざと自分で自分を追い込んだことになるじゃないか。それに俺は奴から一度も直接体に攻撃を食らってないから、奴の言う『神経操作』能力は効かないはずだし」
そこはアヤノン自身も覚えている。しかし前説と同じように、グレー=ルイスからの『止めの攻撃』を回避した感覚はない。
記憶はあるのだが、自分の意思でやったという感覚はなかった。
「……………………………………まぁ」まるでこの奇妙な雰囲気を振り払うかのように言う。「分からんことをネチネチ言っても仕方ない。それは後からゆっくりと考えようぜ」
「でも……………………」
しかしやはり気になるのがマリナーラである。
「……………はぁ、なんでこう暗いんだよお前は。俺たち助かったんだぜ、奇跡的に。それにセリアの意識も戻ったってあの女医言ってたぞ」
「そうなのですか? さっき病室覗いたらいなかったのですけど……………」
「きっともう歩けるくらい回復してるんだろ。そのうちすぐに会えるさ」
と、その時。
「福本さん……………………………………」
まるでそのタイミングを待っていたかのように、気配なくその声は飛んできた。
マリナーラとアヤノンが後ろを振り返ると、
そこには松葉杖をついたツインテールの少女、セリア・マルコフがいた。
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