【完結】イケメン高身長オメガな悪役令息を溺愛します。※主人公攻め

りゅの

文字の大きさ
117 / 117
番外編の番外編(R-18あり)

1 親バカになっただけ

しおりを挟む
レオとクリスの間に息子が生まれてしばらく年月が経った話。リクエストありがとうございました。しばらく続きます。


ーーーーーーーー


「ユン」
「え、!?え!父上!!」

ポチから剣術を教わっている最中の息子に、サプライズのつもりで気配を消して後ろから現れると、最初は驚いた顔をしたものの、みるみる嬉しそうな笑顔に変わっていき抱きついてきた。

「父上!父上!!お仕事はどうされたのですか?」
「サボられたのです?」
「失礼だな。少し休憩を頂戴してきただけだよ。」

ユンはクリスのように魔法の才能はないらしが、僕のように剣術が苦手というわけでもない。剣を持つことがどうやらかっこよくて好きな上、普通に才能がある。

そこで騎士団から先生役を1人摘出するまでもなく、ポチという物理最強がいるものだから定期的に教えさせているというわけだ。

「王様、良ければ見学していってください。ユンには素晴らしい素質が……」
「…ポチ?僕はなんて呼んで欲しいって言ったっけ?」
「…うっ、…………不敬になりますので。」
「目を合わせて。ほら、」

目を逸らしている彼の頭を優しく掴みこちらと目を合わせさせる。

小さい頃から「殿下」とポチから呼ばれていたので、第二の妻の立場となってもそれが揺るぎないのは慣れだろうと許容していたが、新たな立場になってからの「王様」は他人行儀みたいで嫌だった。

「っ………っ!れ、レオ……さま、」
「ん、よく出来ました。」
「おお!流石父上、ママの顔が赤いです!」
「ッッーーー!!ユン、見てはいけません!」

参考になりますと、頷くユンは僕を真似ようとする節がある。武力は参考にならないのでアレだが、仕草や見た目まで意識しているらしい。可愛らしいからそれはとても嬉しいことだ。

「レオ、たらしになってしまったらどうするのですか?」
「クリス!」「お母様!」

まさかクリスまで来るとは思っていなかった………待て、僕がたらし?誰よその男!!!

「私まで来てはいけませんか?」
「そうじゃないけど純粋にびっくりしただけ。」
「3人が集まってるときいて来ちゃいました。」

確かに周囲を見渡すと僕が来た時より警備が明らかに増えて厳重になっている。そりゃ耳にもするだろう。

「クリス様………すみません、見苦しいとこをお見せしました。」
「ふふ、いいえとても可愛らしかったですよ?」

クっと顎クイをして2人は見つめ合うものだから、僕は空気だ。ユンなんか目をキラキラさせてその光景を見守っている。………あの、僕を置いてイチャイチャしないで貰っていいですかね。

「こほん。じゃあユンの腕前を見せてもらおうかな。」
「私も同行します。」
「!……ぼく、緊張してきた。」
「いつも通りで大丈夫ですよ。」

授業参観みたいでいいなとニコニコしながら離れた観覧席に座る。何度かユンがこちらを見て手を振るものだから本当にかわいい。
しおりを挟む
感想 18

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(18件)

紅茶
2024.12.28 紅茶

とっても楽しかったです。
できればレーナがもうちょっと幸せになって欲しかったのと、契約した魔族の話とかあったらいいな。

解除
のえる
2023.11.06 のえる

レオ×ポチ好きなので番外編嬉しいです!
ありがとうございます(๑>◡<๑)

解除
のえる
2023.11.06 のえる

レオ×ポチ好きなので番外編嬉しいです。
ありがとうございます(๑>◡<๑)

2023.11.06 りゅの

こちらこそ見ていただきありがとうございます✨

解除

あなたにおすすめの小説

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

寝てる間に××されてる!?

しづ未
BL
どこでも寝てしまう男子高校生が寝てる間に色々な被害に遭う話です。

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。   ※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました! えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。   ※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです! ※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました

ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載

シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました

無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。 前世持ちだが結局役に立たなかった。 そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。 そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。 目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。 …あれ? 僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。