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就職2日目

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環境がガラリと変わり、朝起きて痛感したのは『年々老いてんのが分かる…身体居てぇ』だった。

10代の頃はどんなに走ったって寝れば疲れは吹っ飛んでいたのに、

ベッドから起きた俺の身体はギシギシ、と軋むような音が聞こえるのでは?そう錯覚するほどの痛みが襲う。お陰で動ける範囲が決められてしまう…。

まず腕が肩より上に上がらない。
立ったり座ったりが苦痛で、

1つ1つの動作が遅く、まるでロボットにでもなった気分だ。



『取り敢えず顔洗って適当に飯食って、仕事行くかー』

出勤2日目。
俺を待ち受けていたのは楽な仕事ではなく、筋肉通かよ。と内心毒づきながら、

俺の1日が始まった。












「先生、大丈夫ですか?歩き方がぎこちないですけど怪我でもされましたか?」

出勤すると、すぐに俺の異変に気づいたリーハス先生が血相かかえてやって来た。
くまなく、身体をペタペタと触りながら「だ、誰にやられましたか!?」なんていうものだから、

思わず苦笑したのは言うまでもない。

「にしても筋肉痛ですかぁ…先生見た目がお若いのに勿体ない。歳なんですかねぇ」

『おっと、殺意が芽生えたが気のせいでしょうか』

「あはははっ!失礼しました。ちょっとした冗談ですよ」


軽く睨めつければ、慌てて手を横に振りながら逃げるように後退するリーハス先生。何故か本当に逃げ腰で、

涙目のまま「激おこプンプン丸ですかぁ?」と、口にするものだから、気が抜けた。


ていうかそれ死語ですよ。


「あっ!そう言えば先生、最近やたら魔力暴走が多いらしいですよ」

『魔力暴走、ですか…』

思い切り話題を逸らされ、少し肩透かしを食らったもののリーハス先生が口にした内容は、とても興味深いものだった。

「かなり多発しているらしくて国のお抱え騎士様方の見回りが増えるらしいんです。ちなみに、先生は暴走したことありますか?」

『いえ、…自分はないですね』

「ですよね。私も暴走はないんです。あ、でも知り合いがなったらしい、という話しは聞いた事があります。でも実際そんな頻繁に起こる事ではなかったですし、

むしろ珍しいケースとして取り上げられるレベルでした」


魔力の量が多すぎて引き起こす魔力暴走は、漫画のシナリオにも詳しくは描かれていなかった。ストーリー上、暴走を起こした人物は攻略対象者、ルドルフただ1人。

なのにも関わらず…魔力暴走が多発している、だと?


漫画にそんな内容は記載されていなかった、

(…嫌な予感がするな。)

都市から離れ、島に居ることもありどうしても情報が遅れてしまう。もしこれが裏ストーリー上の出来事ならそれでいい。

だが、もし。万が一そうではないのなら…



「確かめてみる必要があるか」







こちらで把握し対処しなければならない。

















⚠︎︎スマホ取り上げられがちなので亀更新です
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