レジェンドオーブ・ロード~物語に憧れて最強への道を歩み始めるオレは、魔王達の根源たる最魔の元凶を滅ぼし全ての異世界を平和へと導きます~

丹波 新

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第五章 絆をはぐくんだ三人はいざ戦いへ

第228話 バカデカテの猛攻

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 スワンの前にバカデカテが立ちふさがった。

(しつこい……この状況でもわたしを狙ってくるなんて……)

 フッと両腕を伸ばすバカデカテ。対抗するのは井戸から持って来た水の手。

 ガシッとお互いを掴み合うヒトデの手と水の手。

(こいつ一体だけなら、わたしが倒す)

「やる気か? 俺が誰だか分かっていないな……」

「知ってる魔王の眷属使魔」

「ほう……答えを分かっておきながら、あえて難問に挑むか?」

 バシャンバシャンと水の腕がヒトデの手によって握りつぶされた。

「勉強不足だ……愚か者」

 バカデカテの腕がスワンを狙う。

「くっ!?」

 すかさずダッと後へ下がっていくスワン。

 そして屋根伝いにジャンプして登っていく。

「水霊の矢」

 ビビビと水で作られた三本の矢がビュンとバカデカテを狙う。

「不正解……」

 バカデカテが三本とも手の甲でバシャバシャバシャっと防ぐ。

 そしてスワンがいた屋根をバカデカテは手を使って掴んだ。そのままの勢いでジャンプして、もう一方の手でスワンを狙う。

 タタタッと逃げるスワン。屋根伝いに跳んでいき振り返る。今まで自分の走っていたところに手がドオンとぶつかった。

「水霊の槍!!」

 下がりながら攻撃するスワン。

「不正解……」

 バシンと手の甲できっちりガードする。

「水霊の三つ又の槍」

 今度は三方向からの攻撃だった。

「――――!!」

 バカデカテも驚いた。三つの方向から攻撃が来たのだ。そして水の槍が炸裂する。結果は、

「……応用は出来るようだが不正解だ」

 バカデカテは自身を包み込むように大きな両手で身を守った。

(何その手、全然攻撃が通らない)
(そんなの効いてないんだけど)

「手撃……鷲掴み!!」

 その時、スワンは見た。10メートルにまでなったバカデカテの手を、

 ドオン!! とスワンの後ろの建物を鷲掴んだ。

(嘘でしょ……)
(手が肥大化した)

「手撃……」

 バカデカテの猛攻はここからだった。

「はたきつぶし!!」

 左手を構えてスワンに対して、攻撃を放った。その攻撃はスワンの立っていた屋根ごと叩き潰された。

「うっ……くっ……」

 スワンは辛うじて避けることに成功した。しかし、先ほどの肥大化した手の鷲掴みが残っていた。そして――

 バキキキキと建物をその握力で無理やり千切った。

「手撃……投げ飛ばし……」

 右手で建物を持ち上げたバカデカテ。

「――ハァ!!!?」

 その規格外の攻撃手段にスワンは思わず声を出した。

「死ぬなよ」

 バカデカテがそう言った。そして建物をスワンに向けて投げ飛ばし、

 ズドーーーーンという激しい音が、夜の城下町に響き渡った。

 サッと回避したスワン。瓦礫も飛んでいるがそちらは当たらなかった。

(思っていた奴と全然違う)
(なにこれ、見た目と攻撃の凶暴さが一致しない)

「いたぞ!」「人間だ!」

 その時、粘土人形のような魔物ドデグたちが現れた。

「こんな時に……」

 スワンは手を包むような形にして、魔物たちを水で包み込む。

「このままアイツにぶつけてやる」

 スワンは魔物を捕えた水の塊をバカデカテにぶつけようとした。

「不正解……」

 仲間の命などなんとも思わないかのように右手で握りつぶされた。

「仲間ごと潰すなんてあんまりだ!!」

「黙れ何か問題でもあるのか!? 手撃鷲掴み!!」

 地面に立っていたスワンを捕えようとしたが、サッとジャンプされて躱された。

「水霊の手!!」

 手を前に突き出すような仕草をすると水の腕が現れた。それを手で掴むバカデカテ。

 バシャンとすぐに水の腕は弾けだした。

「さっきと同じ手だと思った? 大間違い」

 潰されて散らばった水が弾丸のようにバカデカテに襲い掛かる。

「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 ドドドドドドドドドドドドドドドと攻撃がやっと当たった。

 屋根の上に登るスワン。上からバカデカテを見下ろしていた。

(こいつの恐ろしさは十分に分かった)
(皆の所に連れて行ってしまったら、人がたくさん死ぬ)
(そうはさせない)
(わたしがここで倒すんだ)
(絶対に……)

 固く誓うスワンだった。
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