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稼業が嫌で逃げたらそこは異世界だった
6.襲い掛かる敵、そして変態
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ゴブリンを斬ってから、俺はさらに洞窟を進んでいった。多分出口に向かっているんだろう。そのせいか、ゴブリンの質もだんだん変わってきた。
最初は木の枝だったが、次第に、棒、石、竹やり、石の斧、メリケンサックと武器のグレードが上がってきた。いやまあ、メリケンサックってどうやって作ったの、とつい突っ込んでしまったが、まあそこはほっておいていだろう。
ゴブリンたちは、洞窟を進むにつれて、武装を強化していた。
俺が初めて会ったゴブリンは、きっと洞窟の奥で大切に育てらえていたんだろう。だから木の枝しか持っていなかった。
でも、出口近くは違う。敵が迷い込んでくる恐れがある。それなりに身を守るすべは必要だろう。
まあ、すべてのゴブリンが「なんで奥から敵がっ!」と言った表情を浮かべていたが、そんなこと、俺にも分からん。むしろ俺がなんであの場所で目が覚めたのか知りたいぐらいだ。
正直、出てくるのはゴブリンだけなので、大した苦労もなく進んでいけるのは正直助かった。あと、のじゃロリという便利な刀を拾ったのもラッキーだったかもしれない。
『むふふふふふふふふ』
「なんだよ突然、気持ち悪い笑いしやがって」
『儂を拾えてラッキーじゃったのう』
こ、こいつ、心でも読めるのかっ! まあ、鬼塚家でもどうやってつくられたのかいまいちよく分かってない、鬼伐刀のそれも失われた72本目の刀だ。失われたっていうのは俺が勝手に思っているだけだが、そこはまあどうでもいい。
重要なのは、こいつが心を読んだか否か、だ。
『のう、諸刃』
「なんだよのじゃロリ」
『お主、儂が心を読めるとか思っているのじゃな』
「な、なんでわかった」
『だってお主、思っていることが顔にでて、凄くわかりやすいんじゃもの。のじゃ、からかうのが楽しいのう』
のじゃロリがからかってきたのでイラっとした。すごくムカついたので仕返しをしてやりたいのだが、毎回かなたに向かって反論するのも人としてどうなのだろうか。はたから見たら、ちょっと頭のネジ外れちゃってる系男子になりかねないと思う。なのでちょっと方向性を変えてみることにした。
「ここに捌いた魚の内臓があります」
『の、のじゃっ!』
「そこに飲めなくなった汚い水を入れます」
『な、なにをするつもりじゃ諸刃っ』
「水でいい感じにぐちゃぐちゃにして、注ぎます」
『待つのじゃ諸刃っ! それは儂が入る鞘じゃないかっ。そこは水をそんなものを入れるああああああああ』
「そして刀をしまいます」
『ちょ、待つのじゃ、そんなところにーーのじゃあああああああああああああああああああああああああああああああ』
のじゃロリの絶叫が俺の頭に響き渡った。くっさい水が入った鞘に刀身を付けてやった。鬼伐刀はこんなことしても刀が錆びたり切れ味がおちたりしないからいいよな。
『け、汚されたのじゃ……』
なんかのじゃロリが嘆いているが、俺は全く気にしない。うるさいのが静かになったので、俺はまっすぐ前に進んでいくと、叫び声が聞こえて来た。耳を澄ませて意識を拡大させると、武器と武器がぶつかるような音が聞こえた。誰かが戦っているのかもしれない。俺は音の聞こえるほうへ走っていく。するとまた声が聞こえた。痛々しい声だった。もう一人、泣きわめくような声も聞こえたが、次第に声が聞こえなくなり、かわりに下品な笑い声が響く。なんだか胸糞悪い。
俺が駆け付けると、仲間が襲われてその場で腰を抜かしている少女と、今すぐにでも襲い掛かりそうにしているひときわでかいゴブリンを見つけた。
「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA」
「ああもう、こっち来るな、私は女神なんだぞ、美しくてかわいいんだから。こんなところで汚されちゃいけないのっ! やっ、こっち来ないで! チラ、チラ」
「…………GAY?」
「ああ、どうしよう、私はこんなところで純潔を散らしてしまうんだわ。女神が悪魔に穢されて魔落ち……なんていいシチュエーション。さぁこい。 私は必死に抵抗してやるぞ」
「…………」
襲っていたはずのゴブリンまで引いていた。流石に襲ったやつがあんな反応したら引くな。きっとあの大きなゴブリンは相手の言葉なんて分からないだろう。でも、頬を赤く染めて、両手を広げるあの女を見ていたら、なんとなく何を言っているのか理解してしまうというものだ。あいつ、非常に頭が残念なような気がする。大きなゴブリン、二歩ほど下がる。頭の残念な女、二歩前に出る。
ゴブリンよ、狙われているぞ。
少し遠くから傍観者のように眺めていると、大きなゴブリンがこちらに気が付いた。襲おうとしていた彼女から逃げるように、大きなゴブリンはこちらに襲い掛かる。
『こっちきたのう。どうするのじゃ、諸刃』
「もちろん切るに決まってるだろ」
俺はのじゃロリを鞘に入れたまま構えた。力を抜き、倒れるように前に出る。体が地面に落下する力に、地面を蹴って前に出る力を加え、加速した。
「鬼月流雷の型一式、紫電一閃っ」
一気に加速した状態で繰り出された斬撃が、ゴブリンを一気に切り上げる。鬼すら目で追うのがやっとと言われる速度重視の雷の型。その中でも速度と威力に特化した紫電一閃は、ゴブリンの上半身と下半身を切り分けた。
斬られたことに気が付かないゴブリンは、あっけにとられたような顔をしている。それがだんだんと苦痛の表情に変わり、黒い煙になって消えていった。残ったのは、紫色の石のみ。簡単に、大きなゴブリンを葬り去る。
『なかなかやるのう。諸刃はかなりの腕前だと思うのじゃが、どうなのじゃ』
「俺はまだまだ弱い方だったよ。おれより強い奴なんて山ほどいる」
『そんなことないと思うんじゃが……。まあそれよりも、おぬしはアレをどうするつもりじゃ』
「あれってなんだよ」
『ほれ、そこにおるじゃろう。かわいいのが』
「あぁ、あれか」
『襲うのか?』
「襲わねぇよっ!」
俺はいまだ生臭い鞘の中にのじゃロリをしまう。再び『のじゃああああああああ』という、叫び声が聞こえたが、無視した。あいつ、いちいち余計なことを言うんだよな。
そんな文句を心の中で言いながら、俺はいまだに座り込んでいる彼女に近寄った。
別に深い意味はない。ちょっと頭が残念で、近づきたくもないんだけど、さすがにここに放置するのは、なんか人間として終わっちゃうような気がする。
だから仕方なく、仕方なく声をかける。
「あー、えっと、ダイジョウブデスカ」
『諸刃、片言になっているのじゃ』
っち、うるさいのじゃロリめ。
俺はそっと手を差し伸べると、「ありがとう」と小さく言いながら俺の手を掴んだ。
引っ張って立たせてあげる。彼女は服に着いた土埃を手で払い、真っすぐこちらを見た。
「助けてくれて感謝するわっ! 私はリセ。女神よっ」
…………とても頭が残念そうな女の人だった。どうしよう、あまりかかわりたくないんだが、のじゃロリに『嫌そうな顔をせず、ちゃんと対応するのが紳士なのじゃ』と言われてしまい、引くに引けない。というか、こんな洞窟の中に逃げ場なんてなく、俺は小さくため息をはいて、色々とあきらめた。
「俺の名前は鬼月諸刃ていうんだ。なんでここにいるかは詮索しないでくれ。そしてこいつが俺の相棒、のじゃロリだ」
『諸刃よ。儂はお前にしか言葉を飛ばしていないので、他の人には聞こえないのじゃ』
「それを早く言えよっ。おかげで大恥かいたじゃねえか」
思わずのじゃロリに怒鳴ってしまった。そしてすぐにやばいと思った。そっとリセと名乗った少女の方を向くと、なんか可哀そうな人を見る目をしていて、口元がにやりと笑っていた。
なんだろう、何か大切なものを失った気がする。
「ぷぷ、大丈夫、っく、その、刀の声、ちゃんと聞こえてるよ」
「………うわあああああああああ」
異世界転移とういう不可解な現象に巻き込まれて、初めて会った現地人にこんなこと言われるなんて、実に最悪だっ!
最初は木の枝だったが、次第に、棒、石、竹やり、石の斧、メリケンサックと武器のグレードが上がってきた。いやまあ、メリケンサックってどうやって作ったの、とつい突っ込んでしまったが、まあそこはほっておいていだろう。
ゴブリンたちは、洞窟を進むにつれて、武装を強化していた。
俺が初めて会ったゴブリンは、きっと洞窟の奥で大切に育てらえていたんだろう。だから木の枝しか持っていなかった。
でも、出口近くは違う。敵が迷い込んでくる恐れがある。それなりに身を守るすべは必要だろう。
まあ、すべてのゴブリンが「なんで奥から敵がっ!」と言った表情を浮かべていたが、そんなこと、俺にも分からん。むしろ俺がなんであの場所で目が覚めたのか知りたいぐらいだ。
正直、出てくるのはゴブリンだけなので、大した苦労もなく進んでいけるのは正直助かった。あと、のじゃロリという便利な刀を拾ったのもラッキーだったかもしれない。
『むふふふふふふふふ』
「なんだよ突然、気持ち悪い笑いしやがって」
『儂を拾えてラッキーじゃったのう』
こ、こいつ、心でも読めるのかっ! まあ、鬼塚家でもどうやってつくられたのかいまいちよく分かってない、鬼伐刀のそれも失われた72本目の刀だ。失われたっていうのは俺が勝手に思っているだけだが、そこはまあどうでもいい。
重要なのは、こいつが心を読んだか否か、だ。
『のう、諸刃』
「なんだよのじゃロリ」
『お主、儂が心を読めるとか思っているのじゃな』
「な、なんでわかった」
『だってお主、思っていることが顔にでて、凄くわかりやすいんじゃもの。のじゃ、からかうのが楽しいのう』
のじゃロリがからかってきたのでイラっとした。すごくムカついたので仕返しをしてやりたいのだが、毎回かなたに向かって反論するのも人としてどうなのだろうか。はたから見たら、ちょっと頭のネジ外れちゃってる系男子になりかねないと思う。なのでちょっと方向性を変えてみることにした。
「ここに捌いた魚の内臓があります」
『の、のじゃっ!』
「そこに飲めなくなった汚い水を入れます」
『な、なにをするつもりじゃ諸刃っ』
「水でいい感じにぐちゃぐちゃにして、注ぎます」
『待つのじゃ諸刃っ! それは儂が入る鞘じゃないかっ。そこは水をそんなものを入れるああああああああ』
「そして刀をしまいます」
『ちょ、待つのじゃ、そんなところにーーのじゃあああああああああああああああああああああああああああああああ』
のじゃロリの絶叫が俺の頭に響き渡った。くっさい水が入った鞘に刀身を付けてやった。鬼伐刀はこんなことしても刀が錆びたり切れ味がおちたりしないからいいよな。
『け、汚されたのじゃ……』
なんかのじゃロリが嘆いているが、俺は全く気にしない。うるさいのが静かになったので、俺はまっすぐ前に進んでいくと、叫び声が聞こえて来た。耳を澄ませて意識を拡大させると、武器と武器がぶつかるような音が聞こえた。誰かが戦っているのかもしれない。俺は音の聞こえるほうへ走っていく。するとまた声が聞こえた。痛々しい声だった。もう一人、泣きわめくような声も聞こえたが、次第に声が聞こえなくなり、かわりに下品な笑い声が響く。なんだか胸糞悪い。
俺が駆け付けると、仲間が襲われてその場で腰を抜かしている少女と、今すぐにでも襲い掛かりそうにしているひときわでかいゴブリンを見つけた。
「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA」
「ああもう、こっち来るな、私は女神なんだぞ、美しくてかわいいんだから。こんなところで汚されちゃいけないのっ! やっ、こっち来ないで! チラ、チラ」
「…………GAY?」
「ああ、どうしよう、私はこんなところで純潔を散らしてしまうんだわ。女神が悪魔に穢されて魔落ち……なんていいシチュエーション。さぁこい。 私は必死に抵抗してやるぞ」
「…………」
襲っていたはずのゴブリンまで引いていた。流石に襲ったやつがあんな反応したら引くな。きっとあの大きなゴブリンは相手の言葉なんて分からないだろう。でも、頬を赤く染めて、両手を広げるあの女を見ていたら、なんとなく何を言っているのか理解してしまうというものだ。あいつ、非常に頭が残念なような気がする。大きなゴブリン、二歩ほど下がる。頭の残念な女、二歩前に出る。
ゴブリンよ、狙われているぞ。
少し遠くから傍観者のように眺めていると、大きなゴブリンがこちらに気が付いた。襲おうとしていた彼女から逃げるように、大きなゴブリンはこちらに襲い掛かる。
『こっちきたのう。どうするのじゃ、諸刃』
「もちろん切るに決まってるだろ」
俺はのじゃロリを鞘に入れたまま構えた。力を抜き、倒れるように前に出る。体が地面に落下する力に、地面を蹴って前に出る力を加え、加速した。
「鬼月流雷の型一式、紫電一閃っ」
一気に加速した状態で繰り出された斬撃が、ゴブリンを一気に切り上げる。鬼すら目で追うのがやっとと言われる速度重視の雷の型。その中でも速度と威力に特化した紫電一閃は、ゴブリンの上半身と下半身を切り分けた。
斬られたことに気が付かないゴブリンは、あっけにとられたような顔をしている。それがだんだんと苦痛の表情に変わり、黒い煙になって消えていった。残ったのは、紫色の石のみ。簡単に、大きなゴブリンを葬り去る。
『なかなかやるのう。諸刃はかなりの腕前だと思うのじゃが、どうなのじゃ』
「俺はまだまだ弱い方だったよ。おれより強い奴なんて山ほどいる」
『そんなことないと思うんじゃが……。まあそれよりも、おぬしはアレをどうするつもりじゃ』
「あれってなんだよ」
『ほれ、そこにおるじゃろう。かわいいのが』
「あぁ、あれか」
『襲うのか?』
「襲わねぇよっ!」
俺はいまだ生臭い鞘の中にのじゃロリをしまう。再び『のじゃああああああああ』という、叫び声が聞こえたが、無視した。あいつ、いちいち余計なことを言うんだよな。
そんな文句を心の中で言いながら、俺はいまだに座り込んでいる彼女に近寄った。
別に深い意味はない。ちょっと頭が残念で、近づきたくもないんだけど、さすがにここに放置するのは、なんか人間として終わっちゃうような気がする。
だから仕方なく、仕方なく声をかける。
「あー、えっと、ダイジョウブデスカ」
『諸刃、片言になっているのじゃ』
っち、うるさいのじゃロリめ。
俺はそっと手を差し伸べると、「ありがとう」と小さく言いながら俺の手を掴んだ。
引っ張って立たせてあげる。彼女は服に着いた土埃を手で払い、真っすぐこちらを見た。
「助けてくれて感謝するわっ! 私はリセ。女神よっ」
…………とても頭が残念そうな女の人だった。どうしよう、あまりかかわりたくないんだが、のじゃロリに『嫌そうな顔をせず、ちゃんと対応するのが紳士なのじゃ』と言われてしまい、引くに引けない。というか、こんな洞窟の中に逃げ場なんてなく、俺は小さくため息をはいて、色々とあきらめた。
「俺の名前は鬼月諸刃ていうんだ。なんでここにいるかは詮索しないでくれ。そしてこいつが俺の相棒、のじゃロリだ」
『諸刃よ。儂はお前にしか言葉を飛ばしていないので、他の人には聞こえないのじゃ』
「それを早く言えよっ。おかげで大恥かいたじゃねえか」
思わずのじゃロリに怒鳴ってしまった。そしてすぐにやばいと思った。そっとリセと名乗った少女の方を向くと、なんか可哀そうな人を見る目をしていて、口元がにやりと笑っていた。
なんだろう、何か大切なものを失った気がする。
「ぷぷ、大丈夫、っく、その、刀の声、ちゃんと聞こえてるよ」
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