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脳筋の授業はサクッと終わり。
乗馬の授業・・・いや、もはや教える人おらんし。
乗馬の時間と言った所か。
私はリリアーヌに補助してもらいクロヒメに騎乗した。
「クロヒメ、あなたの力は十分知ってるからね。」
そう言って、鬣を擦って宥める。
「ふふん?」
本当に?って聞こえる。
「ええ、だから、気持ちよく走りましょう。」
この日の乗馬もいい感じで終えた。
戻ってきた私にリリアーヌが聞いた。
「何かありましたか?」
「何が?」
「いえ、クロヒメが落ち着いて見えましたので。」
「ああ、先日、馬具屋のお姉さんが来てくれたからじゃない?」
「いつですか?」
「えっと・・・、リリアーヌが飴屋に行った時かしら?」
「クロヒメに騎乗したんですか?」
「ええ。」
「何故?」
「え?何故って?リリアーヌが馬具屋のお姉さんに頼んでいたんでは?」
「それはそうですが、屋敷で大人しくしていると約束しましたよね?」
「屋敷から外へ出ることなく大人しくしていたわ。」
「・・・。」
そんなやり取りをしていると、珍しくビルが近づいてきた。
私は、まだクロヒメに騎乗したままだ。
「ぼっちゃま、危険です。」
徐に近づこうとしたビルを兵士な人が止めた。
今しかないっ!
私は、言ってやった。
このセリフをっ!
「待っていたぞ、ビルっ!」
黒い馬に騎乗して義弟に、言いたいセリフ、圧倒的第一位のこのセリフをっ!
まさか言える日が来るとは。
異世界に転生したお陰だ。
日本で、のほほんとバンビーとして育てば、馬に乗る事なんてない。
しかも黒馬限定。
で、義弟と来たもんだ。
離婚大国ニッポンだから、義弟が出来る事は、無い事はないだろうが。
「姉さん?待っててくれたの?」
そう言って、ニッコリとビルは天使の様に微笑んでくれた。
まあ、現実はこんなもんか。
私は、リリアーヌに手伝ってもらい、クロヒメから降りて、ビルの元へ向かった。
「どうしたの?ビル?」
「姉さんが、乗馬してるのを見たくて。」
「そう、どうだった。」
「恰好良かった。僕も乗馬始めようかな?」
「いいんじゃない?」
まあ、クロヒメは男を近寄らせないからアレだけど、基本的に、ピザート家の馬は大人しい。
「じゃあ、父さんに頼んでみる。」
うん、うちの義弟は可愛い。
まだ10歳だから、そりゃあそうだが。
天使の様だ。
しかも将来はイケメンが確定している。
うん、こりゃあソネアちゃんもイチコロだな。
ビルルートに決まったな。
まあ、どのルートだろうが私は処刑されるんだけど。
ふ・ざ・け・ん・なっ!
◇◇◇
エロフを見た。
間違えた、エルフを見た。
初めてではないと思うが、確証がない。
こうもはっきりとエルフの特徴であるとがった耳を見たのは初めてだ。
「お耳を触らして貰ってもいいですか?」
思わず本音が出てもうたっ!
「はい。」
そう言って、耳を差し出してきた。
気さくな方だ。
私は、思う存分、耳を触らせてもらった。
ここは、レントン商会。
女性の護衛が決まったという事で、今日は顔見せに。
ちなみに私の今の格好は、なんちゃって平民だ。
貴族街の門番が訝し気に見ていたのは、いつもの事で。
「ありがとうございます。エルフの方の耳を触ったのは、初めてです。」
「正確にはハーフエルフです。」
「そうなんですか?」
さすが異世界。
しかし、完全なエルフに見えるな。
「ウッドエルフとハイエルフのハーフです。」
いや、それもう、エルフじゃん・・・。
自虐ならぬ自ギャグ?
突っ込んだ方がいいの?
リリアーヌに劣らぬ無表情なので、よくわからない。
乗馬の授業・・・いや、もはや教える人おらんし。
乗馬の時間と言った所か。
私はリリアーヌに補助してもらいクロヒメに騎乗した。
「クロヒメ、あなたの力は十分知ってるからね。」
そう言って、鬣を擦って宥める。
「ふふん?」
本当に?って聞こえる。
「ええ、だから、気持ちよく走りましょう。」
この日の乗馬もいい感じで終えた。
戻ってきた私にリリアーヌが聞いた。
「何かありましたか?」
「何が?」
「いえ、クロヒメが落ち着いて見えましたので。」
「ああ、先日、馬具屋のお姉さんが来てくれたからじゃない?」
「いつですか?」
「えっと・・・、リリアーヌが飴屋に行った時かしら?」
「クロヒメに騎乗したんですか?」
「ええ。」
「何故?」
「え?何故って?リリアーヌが馬具屋のお姉さんに頼んでいたんでは?」
「それはそうですが、屋敷で大人しくしていると約束しましたよね?」
「屋敷から外へ出ることなく大人しくしていたわ。」
「・・・。」
そんなやり取りをしていると、珍しくビルが近づいてきた。
私は、まだクロヒメに騎乗したままだ。
「ぼっちゃま、危険です。」
徐に近づこうとしたビルを兵士な人が止めた。
今しかないっ!
私は、言ってやった。
このセリフをっ!
「待っていたぞ、ビルっ!」
黒い馬に騎乗して義弟に、言いたいセリフ、圧倒的第一位のこのセリフをっ!
まさか言える日が来るとは。
異世界に転生したお陰だ。
日本で、のほほんとバンビーとして育てば、馬に乗る事なんてない。
しかも黒馬限定。
で、義弟と来たもんだ。
離婚大国ニッポンだから、義弟が出来る事は、無い事はないだろうが。
「姉さん?待っててくれたの?」
そう言って、ニッコリとビルは天使の様に微笑んでくれた。
まあ、現実はこんなもんか。
私は、リリアーヌに手伝ってもらい、クロヒメから降りて、ビルの元へ向かった。
「どうしたの?ビル?」
「姉さんが、乗馬してるのを見たくて。」
「そう、どうだった。」
「恰好良かった。僕も乗馬始めようかな?」
「いいんじゃない?」
まあ、クロヒメは男を近寄らせないからアレだけど、基本的に、ピザート家の馬は大人しい。
「じゃあ、父さんに頼んでみる。」
うん、うちの義弟は可愛い。
まだ10歳だから、そりゃあそうだが。
天使の様だ。
しかも将来はイケメンが確定している。
うん、こりゃあソネアちゃんもイチコロだな。
ビルルートに決まったな。
まあ、どのルートだろうが私は処刑されるんだけど。
ふ・ざ・け・ん・なっ!
◇◇◇
エロフを見た。
間違えた、エルフを見た。
初めてではないと思うが、確証がない。
こうもはっきりとエルフの特徴であるとがった耳を見たのは初めてだ。
「お耳を触らして貰ってもいいですか?」
思わず本音が出てもうたっ!
「はい。」
そう言って、耳を差し出してきた。
気さくな方だ。
私は、思う存分、耳を触らせてもらった。
ここは、レントン商会。
女性の護衛が決まったという事で、今日は顔見せに。
ちなみに私の今の格好は、なんちゃって平民だ。
貴族街の門番が訝し気に見ていたのは、いつもの事で。
「ありがとうございます。エルフの方の耳を触ったのは、初めてです。」
「正確にはハーフエルフです。」
「そうなんですか?」
さすが異世界。
しかし、完全なエルフに見えるな。
「ウッドエルフとハイエルフのハーフです。」
いや、それもう、エルフじゃん・・・。
自虐ならぬ自ギャグ?
突っ込んだ方がいいの?
リリアーヌに劣らぬ無表情なので、よくわからない。
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