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レベルアップの方法
06:怪しくなる雲行き…!?
しおりを挟む魔物の世界に生まれ変わったのだから当然恋愛相手も魔物。
今更ながらハッと気づいた。
それも何れは子どもが欲しいとは思う。
「いい?君に必要なのは僕の種だけ。それでずっと幸せ」
いつの間にかエノクに抱き寄せられて彼の胸の中にいるりんご。
緊張はするけれど痛い酷い目にはあわないと信頼しているから怖くない。
「皆さんも同じくらい幸せになりますか?」
「もちろん」
りんごを転生させたのはエノクだがそれを手伝ったサターヌもいる。
彼女にも幸せになって欲しい。
喧嘩しつつも彼らが信頼するモフモフの長兄さんにも。
「エノクさん舌が長い」
りんごの頬にキスしていた唇からニョロリと細く長い舌が伸びて頬を撫でる。
怖いとかよりもびっくりが先行してじーっと見ていると。
「種は今度にしておいて。腕のヒビが治るまでキスしてようね」
エノクがニヤリと笑うと大きなギザギザの歯と共にドロリと唾を絡めたテカテカした
長い舌がリンゴの口へと侵入。舌を絡めてきた。
「ぁひ……っ…」
どうしていいか分からないりんごの舌を蹂躙し唾液が溢れてきてジュルジュルと
口内を侵食する音が支配する。
ここでも怖いとかよりも絶妙な締め付け加減の舌が何故かゾクゾクするほど心地が良い。
こんな経験したことがないのに体は分かっていたかのように悦んでいて、
あと何故か下腹部が痛痒いようなもどかしい、ジンジンする。
まだトイレ以外で使ったことがなくて謎めいた大人の部分。
モジモジしているとエノクが唇を離す。
「もう疼いてくるなんて少し設定を間違えたかな…」
「ぇえ?」
「ヒビがなおるまでここで大人しくしてようね」
力の抜けた返事をするりんごを満足そうに見て、暫くキスしていると
やっとヒビが埋まったのでその日はそれでりんごを森へと帰したエノク。
「遅いから心配してたんだ。良かった」
「ごめんなさい。仕事終わらせて無くて」
「良いんだ。体が大事だから」
りんごが家に戻ると夕飯の準備をしているサターヌが心配そうに駆け寄ってきた。
腕を確認して安心したような笑みを向ける。
「帰りに綺麗な花があったの。飾ってもいい?」
「いいよ。ありがとう」
「彩りがあると生活が楽しくなるって雑誌に書いてた。その辺に落ちてたやつだけど」
「事実楽しいよ。りんごが居て花がある生活」
そう言ってりんごから受け取った野花を瓶にさした。女性の一人暮らしで魔術に必要な
実用的なものばかり溢れていて彩りが少ないサターヌの家に色がついた。
「あんなに深刻なひびが入ったのは魔術の練習のせい。
実は休憩時間にこっそり相手を眠らせる魔術を実践してて」
「結果はどうだった?」
「キトラさん寝たフリしてくれた…全然駄目です」
「いつの間に居たのあのクズ兄」
「サターヌが薬草を取りに畑へ行った後くらいかな」
ひょっこりと顔を出して事情を聞いて魔術を受けてくれた。
「ほんと抜け目ないなあの獣人」
「美味しそうなトカゲさん」
「大きい方食べな。しっかり食べてしっかり寝る。知識や実践も大事だけど基本的な事忘れないでね」
「はい」
人間だった頃は食べられなかった温かい夕飯をお腹いっぱいに食べて。
片付けはおしゃべりしながら一緒にして。
お風呂で体を綺麗にしたらベッドで魔女の本を読んでもらい就寝。
体は大人になっているけれど小さい子どもみたいな生活サイクル。
「何で私だけ性別なんだ。こんな不公平…」
「……んん。…サターヌ?」
一旦は眠ったけれど強い視線を感じてうっすら目を開けるとこちらを
じっと見つめているサターヌがいた。とても寂しそうな苦しそうな顔。
「キスしてもいい?」
「うん」
眠る前のママの優しいキス。と思ったら荒々しいのをされた。
唇を食べられるんじゃないかと一瞬怖くなったけれど。
頭を優しく撫でられてすぐに落ち着いて眠ってしまったらしい。
それとエノクと同じ要領でキスの効果か翌朝は体の調子がいい。
サターヌはいつもと変わらぬ様子で挨拶をして朝食を用意してくれる。
りんごも笑顔でそれに応えて。いつものように一緒に食べて作業を手伝い。
なんてしている所にエノクとキトラが一緒に家にやってきた。
何故かりんごは家を出されて野草を取ってきてと言われてしまう。
確か昨日サターヌが持ってきたはずなのに。
「兄弟。僕らの目的である魔王について調べてきた」
「勝手に僕らのにしないでよ。私はまだ納得してないからな」
「天界に居た頃は御使いとして魔物を狩る仕事をしていたわけだけど。
この世界について熟知しているわけじゃない」
「お前たちはろくに話を聞かないで突撃してたからね」
「話しが長いし面白くないのが悪い」
「転化してから自分の行動範囲内のみ調べ浄化し他は放置してきた。
改めて調べてみれば王と呼べるだけの存在が数体存在することを確認した」
机の上を片付けさせて大きな地図を広げるエノク。彼がこの世界で得た領土を
明確化したものであって当然この世界の全てではない。
「いーかよく聞け。この世界がどうなってるのかも分からないのに全王の首を取るとか
言ったらお前は双子の片割れだけど完全に狂ってると判断する」
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