二度目の転生は最弱木偶人形!?魔物の世界でも溺愛過保護生活で生き残ります!

堂島うり子

文字の大きさ
11 / 41
レベルアップの方法

10:魔女の黄昏

しおりを挟む

 えっちな事といえば、優しい言葉をかけてもらったりぎゅっと抱き合って……
 等はなく突然後ろからの指。

 困惑しながらも快楽に意識が飛びそうになってどうにか
堪えながらも小さい悲鳴を上げては何度か果てる。
 エノク同様彼もまるでりんごを熟知しているかのように的確。

 手で激しく攻めるけれど耐える彼女を見ているだけなのは違うが。
それで最後は彼自身が来る…事は無くて大人しく引っ込んだ。

「……へえ。エノクは本当に器用だな」
「はあ…は…ぁ…あの……」

 ぺろっと自分の手を舐めてご満悦のキトラ。
 りんごは腰をふるふるしながも後ろを振り返り。

「まあ、要するに俺は頼ってもしょうがないって事だから」
「じゃあせめて散ってしまった雑草を一緒に」
「続きはまた今度」

 にこっと笑って去っていった。りんごの目の前にはせっかく抜いて
集めたのに汚く散ってしまった雑草。やったのは自分。
 快楽で体が震えてしまってそれで。

「……も、もう」

 でも邪魔をしたのはキトラなのだから少しは手伝ってほしかった。


やっと畑の作業を終えて最後の片付けをしている所にサターヌが帰ってきた。
 顔中引っかき傷だらけ。

 本人曰くちょっとした兄弟喧嘩だというけれど。りんごは急いで
倉庫から取り出した薬草を煎じて彼女の傷を癒やした。
 両腕に包帯を巻かれながらも食事の準備をするサターヌ。

「私が居ない間は皆この世界でも平和に暮らしていたんでしょう?
いっそ何処か違う場所に住んだほうがいいのかも」

 この世界も少しは慣れエノクの陣地内ならば魔物も少ない。
互いに適切な距離を保つのは悪いことじゃないかも。このまま喧嘩が
増えて兄弟が険悪になってしまったら辛いから。
 特に心は違ったとしてもサターヌの体は女。傷はみたくない。

「本当に記憶がないの?あの頃と同じことばっかり言う」
「こんなに大事にしてもらっているんだから普通に考えつくことだと思う」
「キトラ兄はあれで冷めてて厳しい所あるからそうするべきだって言うだろう。
でも、私もエノクもりんごと離れるのは嫌だ」
「……」

 りんご自身も離れたくはない。

「実は我慢できなくて魔水晶って道具使ってお前の転生した先を見てた。
それでお前と同じ言葉を覚えたし文明の用語も覚えたんだ。馬鹿だろ?
そんな事してもお前にまた会える訳ないのに…」
「……」
「エノクを責めたけど内心は嬉しかったんだ。またお前に会えて。
もう失いたくない。大人しくするから何処へも行かないで」
「……、過去の私はなんて答えました?」
「分かったって言ったよ」
「じゃあ敢えて逆を行って出ていきますばいばいっ」
「り、りんご!?」
「あ、あの。冗談なので。そんな悲しい顔しないでください」

 この世の終わりが来たらこんな顔をしそうな絶望でいっぱいの顔。
慌てて撤回して話題を変える。もうこの話題はやめた方が良い。
 皆が仲良くして欲しいけれどそれは難しいのかも。

 人間に転生する前の自分は彼らに厚く守られていたけれど
同時に関係も持っていたようだし。でも兄妹で、複雑。
 各々とどう接していたのか知りたい。

「魔術攻撃は私に任せてりんごは回復と防御に特化してもらう」
「回復アイテムはいっぱい作ってるから何時でも使えますっ」
「エノクは適当に血を吸えば回復するしキトラ兄は本気じゃ戦わない。
りんごが持てる量を持てばいいからね」
「はい」

 話は代わり魔王との戦いについて。同じ魔女として作戦会議をするのは
楽しいしワクワクする。いつも自分だけ退けられてきたから余計に。
 この世界の用語も魔女の事も分かってきたから話もスムーズ。

「防御といっても種類は多い。毒、精神、肉体、憑依…全てを網羅しようとしたら
全身を岩で固めるくらいのガッチガチの鎧が必要になるから諦めた」
「そんな重い鎧私の体で支えられるかな」
「だから軽くて矢を弾くほどの強度を誇るヒドリの鱗を使った服を作る」
「それってあの川とかに居る小さいワニさん?え。でも何匹いるんですか」

 りんごの記憶が正しければその魔物1匹から恐らく靴下も出来ないサイズ。
 今から採りに行って間に合う?

「過剰に護りすぎては本人の危機管理が甘くなると言われたことがある」
「私もそう思います。旅には危険はつきものですよ。特にここは魔物の世界。
殴られるくらいなら痛い箇所避ける方法しってますから」
「そんな言葉は私には必要ないんだ。私は絶対にヒドリを狩る。何百匹に
なったっていい。どうせまたすぐ湧くんだから…りんごは私が守る」

 機嫌悪そうに食事を終えた皿を持って台所へ去っていくサターヌ。
 守ってくれる気持ちは嬉しいけれど。

「攻撃の魔術も出来るようにならなきゃ」

 自分はどう言い繕おうと吹けば飛ぶレベルで弱い木偶人形。
サターヌが周囲が見えなくなるほどに心配するのもしょうがない。
 兄であるキトラがそれを危惧するのも分からないでもない。

 となればやはりここは基礎から自分を鍛えなければ。

 鍛えるというとエノクの元へ行く事も考えたけれどまずは自力で。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

男女比バグった世界で美女チート無双〜それでも私は冒険がしたい!〜

具なっしー
恋愛
日本で暮らしていた23歳喪女だった女の子が交通事故で死んで、神様にチートを貰い、獣人の世界に転生させられた!!気づいたらそこは森の中で体は15歳くらいの女の子だった!ステータスを開いてみるとなんと白鳥兎獣人という幻の種族で、白いふわふわのウサ耳と、神秘的な白鳥の羽が生えていた。そしてなんとなんと、そこは男女比が10:1の偏った世界で、一妻多夫が普通の世界!そんな世界で、せっかく転生したんだし、旅をする!と決意した主人公は絶世の美女で…だんだん彼女を囲う男達が増えていく話。 主人公は見た目に反してめちゃくちゃ強いand地球の知識があるのでチートしまくります。 みたいなはなし ※表紙はAIです

神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!

カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。 前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。 全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
恋愛
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。 さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった! しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って? いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

処理中です...