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30-03 **

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 ようやく手を止めて、愛液と潮に塗れた指を舐め回したゲブラーは、ノイナの腰をしっかりと掴んだ。そして切っ先をひくひくと震える中に埋めると、そのまま一気に腰を下ろさせた。


「ひゃぅうっ……!」
「ん、ぐっ……」


 ずんと一気に最奥まで貫かれ、先ほどのよりもずっと激しい絶頂にノイナは呑み込まれる。中がきつく収縮を繰り返して、彼女の言葉通りに精をおねだりする。
 その感触にゲブラーも苦しげに呻いて、堪えていたものを吐き出した。ずっと焦らされていたせいか鈴口から勢いよく精が溢れて、しっかりと彼女の一番奥へと注がれていく。


「は、ぁ……んっ、んんっ……」


 どくどくと精液が流れ込んでくる感触に喘いでいれば、優しくゲブラーに抱きしめられる。そのままごろりとベッドを転がり、背中がベッドについたところで彼は顔を上げた。


「はぁ……ノイナ」
「んぅ、ん……んむっ」


 深く唇が交わって、すぐにまた舌が口内に入り込んでくる。ねっとりと自分の舌が扱かれる感触に、繋がった場所はひくひくと小刻みに震えて、まだ質量を保ったままの男根を撫で回してしまう。


「ん……、んっ……んぅ、んぁ、あっ」


 手が触れ合って、指が絡みついて、簡単には離れないようしっかりと繋がれる。それと同時に射精を終えた男根がまたぐいと最奥を抉って、ゆっくりと引き抜かれていく。
 そのまま腰まで抜けてしまいそうなほど、ぞくぞくと背筋を甘い感触が這い回る。かさのある部分が肉襞を細かく刺激して、膣口に引っかかったところでそれは止まる。


「ノイナ、大好き……」
「げぶ、らっ、あぁんっ」


 囁きのような告白が聞こえたかと思えば、抜けかかった剛直がまた一気に押し込まれる。あまりの快感にノイナの背は弓形に跳ねて、また小さくぷしゅっと潮が吹き出てしまう。


「かわいいっ、なか、ずっと俺のにくっついて、まだおねだりしてる……」
「ふっ、あっ、あぁっ、やんっ」
「奥も……っ、ん、いっぱい突いたら、精液ちょうだいって、吸いついてきて」
「んぁあっ、おく、おくだめっ、ぐりぐり、だめなのっ」


 大きな抽挿から小刻みなものへと変えながら、彼は敏感な胎の口をじっくりと嬲り始める。それだけでノイナは身体を震わせ、ゲブラーの背に縋りつきながら強すぎる快感に悶えた。


「だめ、じゃないでしょ? ん、ノイナ、俺は嘘、きらい」
「でもっ、んんぅっ、ひゃ、あっ」
「本当のこと言ってくれないと、んんっ、ノイナのここ、もっと可愛がっちゃう……さっきみたいに、ずっとイかせちゃう、から」


 ぐりぐりと舐るように先端を擦り付けられれば、また強い刺激が下腹部で暴れ回り始める。ここで延々とイかされ続けるのは気持ち良すぎて、快感以外の下半身の感覚がなくなってしまいそうになる。その狂ってしまいそうな心地を思い出したノイナは、素直に言葉を吐き出した。


「きもちっ、あぁっ、おく、おくきもちいっ、ひぁうっ」
「はぁ……もっと言って?」
「んんぁ、あっ、それ、ぐりぐりっ、んんっ、すきっ、きもちいのっ」


 最奥までじっくりと愛でられるたびに、快楽と幸福感が身体中に広がる。何度味わっても骨抜きにされてしまうこの行為に、素直な言葉を吐き出したノイナは溺れて、もっととねだるように彼の腰に足を巻きつけた。


「くっ……ノイナ、俺とえっちするの、好き……?」
「んんっ、すきっ、ゲブラーと、えっち……ふぁ、あっ、すきぃっ……」
「ん、やば……っ、思ってたより、も」


 蕩け切った顔で好きだと言うノイナに、ゲブラーは顔を真っ赤にする。彼女の想いに応えるようにじっくりと一番奥を愛でて、何度もリップ音を立てながら唇を重ねた。


「ノイナ、きっと……俺のことも、好きに、なってくれるよね?」
「ん、うん……っ」
「っ…………、ノイナ、ノイナっ」


 深く唇と舌と、二人の雌雄が絡まり合う。呼吸できているのかも分からなくなるほど快楽に喘いで、這い上がってくる絶頂の感触に強くお互いを抱きしめ合う。


「俺のぜんぶ、受け止めて、ノイナ」
「んんぁ、んっ、うんっ、だして、いっぱい……っ」
「は、ぁ……っ、ほんと、大好き……」


 一番奥で鈴口と子宮口が深く交わって、膨らんでいた快楽が一気に弾ける。絶頂の快感で震える中が必死に精をねだって、それに応えるように彼のものは勢いよく熱を吐き出した。
 びゅくびゅくと、粘度の高い濃い精液がまた胎の中に注がれて、小さなそこを満たしていく。その感触にノイナは甘く息を吐いて、強く彼を抱きしめた。

 しばらくその体勢のまま精を注がれる心地に酔っていれば、大きく息をついたゲブラーは中から自身を引き抜いた。ずるりと抜けていくそれに身震いしていると、彼の手が優しく頬を撫でて、すぐに口付けが降ってくる。


「ん……、我慢する俺の姿、堪能した?」
「……さっきのでぜんぶ吹っ飛んじゃいましたよ。それに、途中から我慢してなかった気が」
「我慢してたよ。我慢できなくなっちゃったのはノイナでしょ」


 にっこり笑顔でそう言うゲブラーに、ノイナは呆れてしまう。けれど、こういうところが彼らしさなんだと思って、自然とその口には笑みが浮かぶ。


「まぁ、そういうことにしておいてあげます」
「なに笑ってるの」
「やっぱり、素直になってもゲブラーは変わらないなぁと思いまして」
「なっ、変わらなくないよ。めっちゃいい男になったでしょ、ねーぇ!」
「ひゃっ、わ、脇触るのやめてくださいっ」


 戯れ合うようにベッドの上でもつれ合って、二人は笑いながらお互いを触り合った。そうしているうちにまたその気になって身体を重ねて、狂おしいほどの快感を分かち合った。


「ノイナ」
「なんですか」
「……好きだよ」
「はい」
「愛してる……、もう一回シよ?」
「そろそろ寝ませんか?」


 そう言いながらも、ノイナは彼の甘い口付けを受け入れた。愛を囁きながら全身を愛でられて、何度も激しい絶頂に震えて、一番奥で彼の熱を受け止めた。そんないつも通りの行為に、安心と、幸福と、満足感を覚えて。


「おやすみなさい、ゲブラー」
「ん、おやすみ、ノイナ」


 甘やかな交わりに満足すれば、二人は抱き合って眠りについた。そして朝目覚めてまた一緒に入浴をして朝食を食べて、その翌日までずっと、二人きりで過ごしたのだ。



30 了
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