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エピローグ
「りゅうさまこんなことしてよかったの?敦子さんたちびっくりしてたわよ。それに他の人たちにも見られちゃったわよ」
「いいのだ、あつ。皆に加護をやるために飛んだのだから」
「加護?」
「そうだ。あつとこうやって一緒にいられるようになったのも皆のおかげだからな、その礼じゃ」
「そうなの?まあ私も楽しかったからいいけど」
あつはうふっと笑ってりゅうさまに抱きついた。ちなみにりゅうさまは今は人間の姿をとっている。
「今日は聖なる日のようじゃからな、皆も喜んでいたであろう」
りゅうさまはご機嫌な様子で言った。
「ちょっと違う気がするけど」と言いながらも、あつもりゅうさまのご機嫌な様子に嬉しくなっていた。
ふたりは人間である敦子と玉山の中に入っていたので、今日が人間の世界で言うところのクリスマスイブなるものを知っていた。まあふたりは昔の人間と竜なので少しずれてはいるが、大切な人と一緒にいられることの幸せを周りの人間たちに分け与えたかったのだ。
「そういえばりゅうさま、さっきはどこへいっていたの?」
「大切な友のもとへ行っておったのじゃ」
そういったりゅうさまは、とても優しい目をしていた。
実はりゅうさまはあつと空の旅へ出かけるちょっと前、時空を超えて友と呼ぶ男の元へ飛んでいた。
「正敏、元気か」
名前を呼ばれた男は声のしたほうを見た。
「あ~あ、竜神様ですか。来てくださってありがとうございます。私はもうすぐこの世から消える身です。もう一度、ひとめ竜神様にお会いしたいと思っておりました。大事なことはすべて書き終えました。私が記した書き物はきちんと後世に残します」
「ありがとう」
「いえ、こちらこそ今までありがとうございました」
「本当にありがとう」
竜神様と呼ばれたものは、もう一度そういうと静かに消えていった。
そのものが部屋から消えた後、ちょうど家のものが正敏にお茶を持ってきた。
正敏はゆっくりと味わうようにお茶を飲み、ふたたび一人になると机の上のノートの最後に一言書き足した。
そして手近にあった習字用の半紙にそのノートを包み封をした。
それから急に眠気を感じた彼はごろりと横になった。
正敏が目をつぶると正敏の体が、金色の光るものに包まれはじめた。
すると金色に光るものに包まれたなにかが正敏の体から抜け出てきた。
そしてそれはそのまま金色に光るものに大切に包まれたまま、部屋の天井を通り抜け上空に上がっていった。
金色の光が徐々に消えていった後には、もう目覚めることのない永遠の眠りについた瀬川正敏という名の男だけがいた。その顔はとても穏やかで満足そうだった。
おわり
※幕間 その頃ほかの人たちは... を少し加筆しています。(笹川さんエピソード)
「いいのだ、あつ。皆に加護をやるために飛んだのだから」
「加護?」
「そうだ。あつとこうやって一緒にいられるようになったのも皆のおかげだからな、その礼じゃ」
「そうなの?まあ私も楽しかったからいいけど」
あつはうふっと笑ってりゅうさまに抱きついた。ちなみにりゅうさまは今は人間の姿をとっている。
「今日は聖なる日のようじゃからな、皆も喜んでいたであろう」
りゅうさまはご機嫌な様子で言った。
「ちょっと違う気がするけど」と言いながらも、あつもりゅうさまのご機嫌な様子に嬉しくなっていた。
ふたりは人間である敦子と玉山の中に入っていたので、今日が人間の世界で言うところのクリスマスイブなるものを知っていた。まあふたりは昔の人間と竜なので少しずれてはいるが、大切な人と一緒にいられることの幸せを周りの人間たちに分け与えたかったのだ。
「そういえばりゅうさま、さっきはどこへいっていたの?」
「大切な友のもとへ行っておったのじゃ」
そういったりゅうさまは、とても優しい目をしていた。
実はりゅうさまはあつと空の旅へ出かけるちょっと前、時空を超えて友と呼ぶ男の元へ飛んでいた。
「正敏、元気か」
名前を呼ばれた男は声のしたほうを見た。
「あ~あ、竜神様ですか。来てくださってありがとうございます。私はもうすぐこの世から消える身です。もう一度、ひとめ竜神様にお会いしたいと思っておりました。大事なことはすべて書き終えました。私が記した書き物はきちんと後世に残します」
「ありがとう」
「いえ、こちらこそ今までありがとうございました」
「本当にありがとう」
竜神様と呼ばれたものは、もう一度そういうと静かに消えていった。
そのものが部屋から消えた後、ちょうど家のものが正敏にお茶を持ってきた。
正敏はゆっくりと味わうようにお茶を飲み、ふたたび一人になると机の上のノートの最後に一言書き足した。
そして手近にあった習字用の半紙にそのノートを包み封をした。
それから急に眠気を感じた彼はごろりと横になった。
正敏が目をつぶると正敏の体が、金色の光るものに包まれはじめた。
すると金色に光るものに包まれたなにかが正敏の体から抜け出てきた。
そしてそれはそのまま金色に光るものに大切に包まれたまま、部屋の天井を通り抜け上空に上がっていった。
金色の光が徐々に消えていった後には、もう目覚めることのない永遠の眠りについた瀬川正敏という名の男だけがいた。その顔はとても穏やかで満足そうだった。
おわり
※幕間 その頃ほかの人たちは... を少し加筆しています。(笹川さんエピソード)
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