悪役令嬢(未遂)による魔法ありきの防災訓練。

Taka多可 (お米)

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1章、お嬢様になっちゃった?

4.海グモ、海ムカデとよばれし高級甲殻類

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アリンです。今日も元気だよ。

今日はお父様と一緒に漁をしている皆さんの見学をしてきました。
これからあたしも貝をとるよ、潮干狩り!
あ、お兄様とお姉様は学校の課題をやってるから置いてきました。えへ。

「お父様、今日も暑いですね…帽子と水筒を持ってきて正解でした。」
「さすがに女の子が、魔法の水球を直飲みするわけにいかないものな。パパならやっちゃうけどな!」
「ずるいですー」
「はっはっは!」

漁師さんの子供たちもいっぱいです。
ちゃんと監視役の大人がいますから安心です。
お父様もちゃんと見回りを…あ、砂投げつけられてる。見てない振りしましょう。

「おじょーさま!いっぱいとれましゅた!」
「よかったわねぇ。よーく焼いて赤豆ソースでいただきましょうね。」
「「あーい!」」
「おい、お嬢様!俺は赤豆ルゥで貝のスープ作れるようになったんだぞ、すげーだろ!」
「まあ、ではこのあとの網焼き会で、そのスープをみんなに披露していただけるのかしら?」
「もちろんだ!でっかい寸胴鍋用意してあるんだ、というわけで、一足先に戻るぞー!」
「楽しみにしていますよー。」


あーーー、みんなかわいいなぁ!
あたしも走り回りたい!お嬢様言葉めんどい!
でもまぁ、お貴族様が作業着着てどろんこで潮干狩りさせてもらってるだけでもめちゃくちゃ甘やかしてもらってますよね。
女性がズボンを履けるようになったのって割と最近のことらしいし。
我慢するところは我慢です。

ちなみに、こういう作業する場所では流石にいないけど、普段着として男性もスカート履いてたりします。
ワンピース型のお洋服は男女問わず着用されています。
ひらひらしたお洋服が主流のようです。
お父様も通常は、細身のズボン+右側だけが長いスカートを巻いています。
左腰に魔法の杖なんかが入った屈折空間バッグを吊るしてます。
いわゆるアイテムバッグとかマジックバッグです。当然貴重品ですよ!使用者登録で盗難防止もばっちり!
あたしもほしいなぁ…おっと、いけない。蛇足が長くなりすぎた。

「アリン様、おかわりはどの味にしましょうかい?」
「ありがとう、赤豆ソースとバターをちょと乗せてほしいわ。」
「あいよ!すぐ焼けますぜ。」

「アリン、スープをもらってきたよ。鑑定も済んでいるからすぐ食べられるよ。」
「ありがとうございますお父様。でもこんなところで毒物なんて入れる人はいませんわ。」
「うーん、そうじゃなくてね。貝には毒性があるやつもいるからね。」
「あ…そうですよね、ごめんなさい。」
「今日のパパは、みんなを見守る監視員だからね! 普段のパパは家族が一番だけど、事故防止のために今日は一日中毒鑑定を広範囲で起動させたままなのだよ。」
「流石お父様、魔力量がしこたまあります。」
「はっはっは!」

いやー、ほんっとうにお父様は人間離れしてます。
田舎の漁師町の領主だけど、腐ってもお貴族様、いや違う腐ってない「良いお貴族様な領主」ですからね。
皆に慕われる、素敵パパンですよ。もう大好き。

…ん?お仕事してた漁夫さんたちがこっちにきた。休憩しに来たんだね。
でもなんだろう、やけに気になるんだけど、それぞれ抱えてるあの大きな木箱?…ってオイ。
なんか懐かしいシルエットが見えた気が…あれ、ハサミじゃね?
ま、さ、か。

「グローヴ様、まぁーたこんなに捕れちまいましたよ。海グモに海ムカデ!」
「網が切られちまうし、魚に傷できちまうから嫌なんですよなぁ。」
「その辺で焚火しますわ、そんで傷ついちまった売りもんにできない魚焼きますんで、おチビどもに貝と一緒にお土産に持っていかせましょう。」
「それがいいな、ありがとう。」

ちょ、ちょちょちょちょまーーーーー!!!??

「おじさんたち待ってまってまってーー!それ、燃やしちゃうの!?美味しそうなのにもったいない!!」

だぞそれーーーーー!
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