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第2章 炎の砂漠 編
第26話 獣人化
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廊下に出たレイヴン。その静けさから、他の乗客は先ほどのアナウンスをしっかり、守っているのだと感心した。
だとすれば、宝石を盗んだと思われる犯人を捜すのには、多少、追風かもしれない。他の客室が、しっかりと施錠されているのならば、行動できる範囲が限られるからだ。
とはいえ、広い豪華客船の船内。一般客が立入ることが出来る共用施設だけでも七、八箇所はある。どこから、手をつけようか頭を悩ませた。
カーリィに大見得を切った通り、レイヴンは宝石を盗んだという犯人の目星は付いている。
ただ、その男を探すのは、相当、骨が折れるだろうと思われるのだ。
レイヴンの予想に間違いがなければ、犯人と目す男は気配を遮断する、もしくは認識を阻害するようなスキルを持っているはずである。
でなければ、あの日、レイヴンに気づかれずに、あそこまで接近できた説明がつかないのだ。
それは、乗船手続きのために並んでいた時の話。突然、後ろから声をかけてきた執事然とした、あの男の事だった。
あの時、レイヴンは決して油断していた訳ではない。
むしろ、一時的とはいえ、カーリィから離れることになるため、『梟』からの襲撃を懸念し、周囲に気を配っていたくらいだ。
そこをかいくぐって、レイヴンに一切の気配を感じさせず、背後を取ったとなれば、先ほど、予想したスキルを使用していた可能性が高いのである。
スキルは、先天的に得た場合を除き、通常は自分の職業に見合うものを選択して、取得するものだ。
レイヴンが、イメージするスキルは家事使用人の職業にはそぐわない。もっとも、スキルとは関係なく、彼が好き好んで仕えている可能性もあるが、そこまで執心する主人には見えなかった。
どうしても違和感だけが、残っていたのである。そこに被害者の男が分かった今、結び付けて考えるのは、自然な帰結だった。
しかし・・・
本当に広い船内だと、改めて思う。さすがは最低料金が白金貨1枚という豪華客船であった。
これは、人手を増やして、手分けして探す必要があるだろう。もう少しで、川港町トルワンに入港するため、港に入ると逃げられる可能性が高くなるのだ。
レイヴンが犯人と思われる男の人相を伝えて、船員たちの協力も得ようと、階下に下りた時、逆にある人物から声をかけられる。
それはウォルトだった。
「よう、お前も不審者、宝石泥棒って奴を捜しているのか?」
この言葉には、レイヴンがびっくりする。その言葉の裏を返せば、ウォルトも宝石泥棒を追っている事になるからだ。
どうして、彼がそんな事をする必要があるのだろうか?
レイヴンはアンナを匿ってしまった行きがかり上、その濡れ衣を晴らそうと行動しているのだが、ウォルトの目的が分からない。
ただの気まぐれだろうか?
「おい、どうした?もしかして、犯人が誰か分かっているのか?」
逡巡しているレイヴンに、鋭い指摘をするウォルト。
この際、細かいことを考えるのは止めて、協力体制で行くことにした。
「ああ。乗船手続きの時に会った執事みたいな男がいただろ?あいつがきっと、犯人だ」
「なるほど。そこまで分かっているなら、見つけるのは簡単じゃねぇか」
ところが、相手のスキルの件もあり、そうはいかないことを説明する。ウォルトは、しばらく沈黙した後、ニヤリと笑った。
「そんなスキル、俺には通用しないぜ」
すると、レイヴンの目の前で呪文を唱える。
『獣人化』
途端にウォルトの体は膨れ上がり、上着が弾け飛んだ。全身、茶色の毛で覆われた姿に変わる。
獣人化と言っていたが、さながら、狼男のようにレイヴンの目には映った。肉体強化系の中でも相当、珍しいスキルになるだろう。
「お前が予想するそのスキルじゃあ、匂いまでは誤魔化せないだろ。こうなった時の俺の嗅覚から逃げられる奴はいない」
そう言うとウォルトは、首をぐるぐる回すのだが、ある一方向で止まる。
どうやら、あの執事の匂いをキャッチしたようだ。
「ウォオオォ」
まるで狼よろしくウォルトが吠えると、身を深く屈めた直後、二足歩行で走り出す。
『そこは、四つ足じゃないんだ』などと、変な事を考えていると、レイヴンはウォルトを見失いそうになった。
慌ててついて行くも、さすがに肉体強化された者と同じく走れる訳がない。
みるみる内に離されていった。
「ウォルト、お前、早すぎる。せめて場所だけは教えろ」
先行する狼男に声をかけると、「一番の下層エリアだ!」との返事が来る。
この船の最下層は、確か船倉になっていたはずだ。不審者と呼ばれたアンナが潜伏していた場所でもあり、逃げ出した場所でもある。
そこは、もう二度と捜索されないと踏んで、身を隠す場所に選んだのかもしれない。
とにかく、場所さえ分かればレイヴンにもやり様はあった。
『買う』
廊下の床を買い取って穴を空け、ショートカットの道を作る。勿論、通った後、元に戻す事も忘れなかった。
間違って、誰かが落ちると大怪我をしてしまう。
レイヴンが、四階から一気に最下層まで降りて、船倉の前に辿り着いた時、既にその扉は開けられていた。
どうやら、ウォルトの奴が先着しているらしい。恐るべし獣人化のスピードだ。
レイヴンが入ろうとすると、中から聞こえてくる声に躊躇する。話している内容が、気になったのだ。
「殺しゃしないから、安心しろ。とっと、宝石を見せるんだ」
「くっ・・・これだ」
「ちっ、・・・やっぱり、違ったか」
話を聞く限り、ウォルトは宝石を探していたようだが、お目当ての品ではなかったらしい。
だから、宝石泥棒を探していたのかと納得した。
「おい、レイヴン。隠れていないで、こっちに来いよ」
「よく分かったな」
「鼻が利くって、言っただろ。それにしても予想より、来るのが大分、早いな」
そう言うとウォルトは、片手で持ち上げていた執事然の男を床に落とす。もう片方の手には、あの大きな宝石を持っていた。
この騒ぎを聞きつけて、人が集まりだすと、宝石を盗まれたと騒いだ豚男もやって来る。
「モック、お前が犯人だったのか」
その執事の名前がモックと分かったが、レイヴンにとってはどうでもいい事だった。
それよりもウォルトである。
この一件で、レイヴンが彼に抱いていた印象がかなり変わった。
そして、続けて事件が起きるのだった。
だとすれば、宝石を盗んだと思われる犯人を捜すのには、多少、追風かもしれない。他の客室が、しっかりと施錠されているのならば、行動できる範囲が限られるからだ。
とはいえ、広い豪華客船の船内。一般客が立入ることが出来る共用施設だけでも七、八箇所はある。どこから、手をつけようか頭を悩ませた。
カーリィに大見得を切った通り、レイヴンは宝石を盗んだという犯人の目星は付いている。
ただ、その男を探すのは、相当、骨が折れるだろうと思われるのだ。
レイヴンの予想に間違いがなければ、犯人と目す男は気配を遮断する、もしくは認識を阻害するようなスキルを持っているはずである。
でなければ、あの日、レイヴンに気づかれずに、あそこまで接近できた説明がつかないのだ。
それは、乗船手続きのために並んでいた時の話。突然、後ろから声をかけてきた執事然とした、あの男の事だった。
あの時、レイヴンは決して油断していた訳ではない。
むしろ、一時的とはいえ、カーリィから離れることになるため、『梟』からの襲撃を懸念し、周囲に気を配っていたくらいだ。
そこをかいくぐって、レイヴンに一切の気配を感じさせず、背後を取ったとなれば、先ほど、予想したスキルを使用していた可能性が高いのである。
スキルは、先天的に得た場合を除き、通常は自分の職業に見合うものを選択して、取得するものだ。
レイヴンが、イメージするスキルは家事使用人の職業にはそぐわない。もっとも、スキルとは関係なく、彼が好き好んで仕えている可能性もあるが、そこまで執心する主人には見えなかった。
どうしても違和感だけが、残っていたのである。そこに被害者の男が分かった今、結び付けて考えるのは、自然な帰結だった。
しかし・・・
本当に広い船内だと、改めて思う。さすがは最低料金が白金貨1枚という豪華客船であった。
これは、人手を増やして、手分けして探す必要があるだろう。もう少しで、川港町トルワンに入港するため、港に入ると逃げられる可能性が高くなるのだ。
レイヴンが犯人と思われる男の人相を伝えて、船員たちの協力も得ようと、階下に下りた時、逆にある人物から声をかけられる。
それはウォルトだった。
「よう、お前も不審者、宝石泥棒って奴を捜しているのか?」
この言葉には、レイヴンがびっくりする。その言葉の裏を返せば、ウォルトも宝石泥棒を追っている事になるからだ。
どうして、彼がそんな事をする必要があるのだろうか?
レイヴンはアンナを匿ってしまった行きがかり上、その濡れ衣を晴らそうと行動しているのだが、ウォルトの目的が分からない。
ただの気まぐれだろうか?
「おい、どうした?もしかして、犯人が誰か分かっているのか?」
逡巡しているレイヴンに、鋭い指摘をするウォルト。
この際、細かいことを考えるのは止めて、協力体制で行くことにした。
「ああ。乗船手続きの時に会った執事みたいな男がいただろ?あいつがきっと、犯人だ」
「なるほど。そこまで分かっているなら、見つけるのは簡単じゃねぇか」
ところが、相手のスキルの件もあり、そうはいかないことを説明する。ウォルトは、しばらく沈黙した後、ニヤリと笑った。
「そんなスキル、俺には通用しないぜ」
すると、レイヴンの目の前で呪文を唱える。
『獣人化』
途端にウォルトの体は膨れ上がり、上着が弾け飛んだ。全身、茶色の毛で覆われた姿に変わる。
獣人化と言っていたが、さながら、狼男のようにレイヴンの目には映った。肉体強化系の中でも相当、珍しいスキルになるだろう。
「お前が予想するそのスキルじゃあ、匂いまでは誤魔化せないだろ。こうなった時の俺の嗅覚から逃げられる奴はいない」
そう言うとウォルトは、首をぐるぐる回すのだが、ある一方向で止まる。
どうやら、あの執事の匂いをキャッチしたようだ。
「ウォオオォ」
まるで狼よろしくウォルトが吠えると、身を深く屈めた直後、二足歩行で走り出す。
『そこは、四つ足じゃないんだ』などと、変な事を考えていると、レイヴンはウォルトを見失いそうになった。
慌ててついて行くも、さすがに肉体強化された者と同じく走れる訳がない。
みるみる内に離されていった。
「ウォルト、お前、早すぎる。せめて場所だけは教えろ」
先行する狼男に声をかけると、「一番の下層エリアだ!」との返事が来る。
この船の最下層は、確か船倉になっていたはずだ。不審者と呼ばれたアンナが潜伏していた場所でもあり、逃げ出した場所でもある。
そこは、もう二度と捜索されないと踏んで、身を隠す場所に選んだのかもしれない。
とにかく、場所さえ分かればレイヴンにもやり様はあった。
『買う』
廊下の床を買い取って穴を空け、ショートカットの道を作る。勿論、通った後、元に戻す事も忘れなかった。
間違って、誰かが落ちると大怪我をしてしまう。
レイヴンが、四階から一気に最下層まで降りて、船倉の前に辿り着いた時、既にその扉は開けられていた。
どうやら、ウォルトの奴が先着しているらしい。恐るべし獣人化のスピードだ。
レイヴンが入ろうとすると、中から聞こえてくる声に躊躇する。話している内容が、気になったのだ。
「殺しゃしないから、安心しろ。とっと、宝石を見せるんだ」
「くっ・・・これだ」
「ちっ、・・・やっぱり、違ったか」
話を聞く限り、ウォルトは宝石を探していたようだが、お目当ての品ではなかったらしい。
だから、宝石泥棒を探していたのかと納得した。
「おい、レイヴン。隠れていないで、こっちに来いよ」
「よく分かったな」
「鼻が利くって、言っただろ。それにしても予想より、来るのが大分、早いな」
そう言うとウォルトは、片手で持ち上げていた執事然の男を床に落とす。もう片方の手には、あの大きな宝石を持っていた。
この騒ぎを聞きつけて、人が集まりだすと、宝石を盗まれたと騒いだ豚男もやって来る。
「モック、お前が犯人だったのか」
その執事の名前がモックと分かったが、レイヴンにとってはどうでもいい事だった。
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