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ハワイ沖決戦
ハルゼーの決断
オアフ島航空隊は退いて行き、再び静寂が戻る。
第五八任務部隊は大型装甲空母を3隻失ったわけだが、残る空母も相当に傷ついていた。
軽空母だけは無傷であったが、それは狙われていなかったからである。
残る大型装甲空母は多数の爆弾を被弾。
それでも、敵機が侵入してきた時点で可燃物は攻撃機以外は全て弾薬庫に格納しており、激しい誘爆は起こらなかった。
だが、正規空母は例外なく何らかの損傷を負っていて、とても戦える状態ではない。
流石のハルゼーも口を閉じて険しい表情を浮かべている。
明るい情報としては30分もあれば2隻の大型空母は戦闘力を取り戻す事ができる。
だが、日本海軍は容赦がなかった。
畳み掛けるように第二波攻撃隊が侵入してこようとしていたのである。
第二波攻撃隊は艦攻432機、艦戦216機の大所帯である。
これを江草が率いた。
既に全機動艦隊が第五八任務部隊を400海里圏内に収めていたため、艦攻の半数が1000㎏爆弾、残る半数が1060㎏魚雷を装備している。
1000㎏爆弾であれば装甲空母すらも一撃で撃破できる。
攻撃隊の突入が始まった時、ハルゼーは遂に敗北を悟った。
(ここまで連続的に攻撃されてしまったら、到底太刀打ちできない…)
やはり艦隊兵力で大きく劣っていたことが原因とせざるを得なかった。
せめて日本海軍機動部隊と同等程度の戦力であればあるいは戦えたかもしれない。
だが、開戦時から日本海軍の双発攻撃機に翻弄され、ついには大敗を喫したのである。
となると、ハルゼーの成すことは決まっていた。
(この攻撃隊を凌いだ後、何としてでも残りの艦艇を西海岸に帰投させる!)
これ以上、年内のハワイ奪還にこだわれば艦隊兵力をさらに消耗するに違いなかった。
そうなると、本土防衛は基地航空隊頼みとなるが、ハルゼーは経験から”基地航空隊は機動部隊に対しては劣勢である”と結論付けるほかなかった。
ハルゼーはレーダーが日本海軍の新たな攻撃隊を捉えた時、すぐに自艦隊の後方を航行していた第三艦隊をサンディエゴに帰投させ、また艦載機補充用としていた10隻の護衛空母にも帰投を命じた。
既にハルゼーはこの10隻に対して艦載していた240機に及ぶF4Fを出撃させる様に命じていたが、いまだ戦場に到達していなかった。
また、太平洋艦隊司令部には撤退の報告を行い、後顧を憂いを絶ったハルゼーは全艦艇に東方への退避を命じた。
だが、日本海軍攻撃隊の牙からは逃れることが出来なかったのである。
第五八任務部隊は大型装甲空母を3隻失ったわけだが、残る空母も相当に傷ついていた。
軽空母だけは無傷であったが、それは狙われていなかったからである。
残る大型装甲空母は多数の爆弾を被弾。
それでも、敵機が侵入してきた時点で可燃物は攻撃機以外は全て弾薬庫に格納しており、激しい誘爆は起こらなかった。
だが、正規空母は例外なく何らかの損傷を負っていて、とても戦える状態ではない。
流石のハルゼーも口を閉じて険しい表情を浮かべている。
明るい情報としては30分もあれば2隻の大型空母は戦闘力を取り戻す事ができる。
だが、日本海軍は容赦がなかった。
畳み掛けるように第二波攻撃隊が侵入してこようとしていたのである。
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1000㎏爆弾であれば装甲空母すらも一撃で撃破できる。
攻撃隊の突入が始まった時、ハルゼーは遂に敗北を悟った。
(ここまで連続的に攻撃されてしまったら、到底太刀打ちできない…)
やはり艦隊兵力で大きく劣っていたことが原因とせざるを得なかった。
せめて日本海軍機動部隊と同等程度の戦力であればあるいは戦えたかもしれない。
だが、開戦時から日本海軍の双発攻撃機に翻弄され、ついには大敗を喫したのである。
となると、ハルゼーの成すことは決まっていた。
(この攻撃隊を凌いだ後、何としてでも残りの艦艇を西海岸に帰投させる!)
これ以上、年内のハワイ奪還にこだわれば艦隊兵力をさらに消耗するに違いなかった。
そうなると、本土防衛は基地航空隊頼みとなるが、ハルゼーは経験から”基地航空隊は機動部隊に対しては劣勢である”と結論付けるほかなかった。
ハルゼーはレーダーが日本海軍の新たな攻撃隊を捉えた時、すぐに自艦隊の後方を航行していた第三艦隊をサンディエゴに帰投させ、また艦載機補充用としていた10隻の護衛空母にも帰投を命じた。
既にハルゼーはこの10隻に対して艦載していた240機に及ぶF4Fを出撃させる様に命じていたが、いまだ戦場に到達していなかった。
また、太平洋艦隊司令部には撤退の報告を行い、後顧を憂いを絶ったハルゼーは全艦艇に東方への退避を命じた。
だが、日本海軍攻撃隊の牙からは逃れることが出来なかったのである。
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