帝国夜襲艦隊

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1923年9月1日11時58分

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1923年9月1日。
軍令部の1室で山本は南雲と話していた。
「4戦艦の空母化は25年に終わる見込みだ。そっちはどうだ?」
「艦政本部は新型の魚雷を開発するらしい。そのついでに私から潜水艦の新規開発をねじ込んでおいた。これからの夜襲では潜水艦も大きな意味を持つと思ったからな。」
長針がそろそろ12を指そうとしていた。
「それじゃあそろそろ昼飯に…。」
山本が言いかけると窓が揺れ始めた。
「地震か…!?なんだこれは!」
揺れは次第に強さを増していき、もはや立っていられなくなった。
「大丈夫か!」
揺れが一通り収まった後、倒れてしまった南雲に山本は手を貸す。
「あぁ…おい見ろ!帝都が…。」
思わず外を見た。
そこには見るも無残な東京の姿があった。
「すぐに部隊を率いて救助に向かうぞ!」
「当たり前だ!」
2人はすぐに軍令部の動ける人材をかき集め壊滅的な打撃を受けた東京に繰り出していった。


地震の揺れで軽く万は超える建物が全壊という前代未聞の被害を受けた。
そこに火災が迫る。
山本と南雲や陸軍部隊、その他動けるものが必死に消火活動を行ったが火の勢いが収まったのは翌日の午前2時頃だった。


9月3日。
この日まで不眠不休の救助活動を行っていた山本と南雲は横須賀海軍工廠を訪れていた。
「…それでやはり山城は修理不可能か。」
山本の問いに工廠長は頷く。
「竜骨が折られてしまいました。修理することもできなくはありません。ですが無理やり山城を修理するのではなく新規に建造するほうが理にかなっています。」
「山本、仕方ない。山城はあきらめよう。」
南雲が山本の肩に手を置く。
「そうだな…。」
山本の目は少し潤んでいた。


11月になると被害の全貌が明らかになってきた。
死者、行方不明者合わせて10万5000名。
建物も30万戸以上が全壊、もしくは全焼だった。
すでに東京などには政府から戒厳令が布告されており日本中、世界中からの支援が届き始めていた。
また山本権兵衛首相は9月27日に帝都復興院を設立しており、その総裁である後藤新平から復興案が提示された。
焦土と化した土地を国が全て買取り、欧米最新の都市計画を取り入れ帝都東京を一気に近代化させようとするものだった。
だがそれにかかる費用が30億円という膨大な金額だったことや、この土地の買い取りには農地も含まれていたことで野党や地主からの猛烈な反発を招いた。
結局予算案はなかなか可決せず発案者の後藤でさえ規模の縮小を考え始めていた。
そして11月3日の帝国議会で最終決議が行われることになった。
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