帝国夜襲艦隊

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マレー沖海戦

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第1航空艦隊が真珠湾に第3波攻撃隊をけしかけたころ、古賀が直率する第1戦隊はマレー海域を疾走していた。
シンガポール付近で哨戒任務に就いていた伊231がその電探で英国東洋艦隊と思われる艦隊を捉えたからだ。
すでにシンガポールに停泊していたプリンス・オブ・ウェールズは陸攻隊の空襲によって撃破されている。
だが、巡洋戦艦であるレパルスは航行中であり所在不明だった。
それが今見つかったのである。
「これで、この艦の実力が試せる!」
古賀は加賀の5基10門の41㎝を見ながら言った。


「艦長、伊231からの報告にあった敵艦隊と思われる艦影を捉えました。」
それを聞き伊219の艦長である板倉少佐は潜航を命じる。
「敵艦隊は我々の方に向かってきているのか。」
「おそらく敵艦隊はマレー半島に上陸している陸軍の補給を断つため、北上していると考えられます。」
副艦長の意見を聞き、板倉はそれに同意した。
そして、艦隊捕捉から2時間後に多数のスクリュー音が聞こえた。


レパルスのテナント艦長は焦っていた。
有事の際には艦隊を組み、日本海軍に対抗するはずだったプリンス・オブ・ウェールズは開戦劈頭に沈められ、我々を空から援護するはずだったシンガポール航空隊は兵力の温存に走ってしまった。
今、レパルスを守るのはエレクトラとヴァンパイアの駆逐艦2隻だけ。
もし日本の主力艦隊と遭遇すればひとたまりもない。
だがテナントはその危険を承知で艦隊を北上させた。
「とにかく、敵船団を痛打しなければならない。そうしなければマレーは日本軍によって踏み荒らされてしまう。」
これは東洋艦隊の総意でもあった。
船団さえ痛打すれば日本軍をマレー半島からたたき出し、その後は増強された航空隊とインド洋から転属してきたR級戦艦4隻でマレー半島の防衛と台湾などへの攻撃へ出るることも可能になる。
そうテナントが考えていると不意に立っていられないほどの衝撃が襲ってきた。
「何事だ!」
「おそらく潜水艦による雷撃と思われます!すでに駆逐艦2隻が対応に当たっていおり、被雷による被害も少ないと思われます!」
ただそんな報告とは裏腹にレパルスの速度は急激に落ちていった。
この時命中した魚雷の数は2本であり、その1本が艦後部に命中。
4基あるスクリューの内2基が破壊されていた。
「とにかくダメージコントロールを急げ!我が艦はここで沈むわけにはいかないのだ!」
その時、反対側から6本の魚雷が命中した。
魚雷8本の被雷は巡洋戦艦であるレパルスに耐えきれるものではなかった。
被雷からわずか14分後にレパルスは海中に没した。
生存者は1009名でありその中にテナントは含まれていなかった。
証言では反対する部下を押し切り、1人艦橋に残ったという。
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