帝国夜襲艦隊

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モスクワ講和会議

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当初、ホワイトハウスは真珠湾が陥落したことやアメリカ海軍の主力が壊滅したことを公にはしなかった。
だが、突如としてハワイに住んでいた家族と連絡が取れなくなるなどが起こり、ついにホワイトハウスは真珠湾が陥落したことを発表した。
この発表によってアメリカの世論は対日強硬論から講和へと大きく傾くことになる。
この世論にルーズベルトも講和を決意。
日本政府に対して講和会議を要請した。


ソビエト社会主義共和国連邦首都、モスクワ。
前年にはドイツ軍の攻撃を跳ね除けたこの地で、日米両国による講和会議が始まった。
モスクワが講和会議の場に選ばれたのは日米どちらとも交戦していなかったのと、スターリンの日本との会談の席を持ちたいという意向によるものだった。
そして講和会議が始まる。
最も紛糾したのがハワイの所管についてだった。
「我々は負けたわけではない。そのため領土割譲はあってもハワイ以西だ。」
マーシャル国務長官の主張に重光葵外相は毅然と反論した。
「あくまでまだ負けを認めないというのなら我々もさらなる攻撃を行うことになる。これ以上の戦闘行為は日米双方に不利益しかもたらさない。そして、我々は対独戦に参加する用意がある。貴国がハワイを我々に譲渡した暁には欧州に陸海軍を派遣する。」
さしずめマーシャルもこれに頷くしかできなかった。
かくして対米戦争は9カ月を経て1942年8月15日に終結した。
またこの後に他の連合国もこれを追認し、日本は一時的に戦争から解放された。


マーシャルが帰国の途に就いていたころ、重光はソ連外相のモロトフと会談の席に着いていた。
「北サハリンを割譲する代わりに、貴国は大祖国戦争に参加していただけると…。」
モロトフは重光から提示された条件に考え込む。
たしかにモスクワに迫ったドイツ軍は追い返したが、前線は今だドイツ側が優勢だった。
そこに極東から日本軍が侵攻してきたらひとたまりもないだろう。
「承知いたしました。では条約の再締結と行きましょうか。」
モロトフは笑顔でそう言い重光も微笑みながら頷いた。


「なんとかなったな。」
山本は横須賀で南雲と共に団子を食べていた。
「それもこれも、お前のとこの空母航空隊のおかげだ。」
「何を言う。南雲の水雷戦隊や潜水戦隊が居たからこそ、この短期間でハワイを占領できたんだ。いや、古賀さんの戦艦隊、井上の陸攻隊、そして日本電波公社や日本自動車、その他大勢の人の力が合わさった結果だ。」
「そうだな。だがこれで終わりじゃない。次も戦い抜くぞ。」
「望むところだ。」
その翌日の10月12日、日本政府はドイツ第3帝国に宣戦を布告した。
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