連合航空艦隊

ypaaaaaaa

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戦争の足音

4発陸攻

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和田操は再び威海衛工廠を訪れていた。
「えらくにぎやかですね」
和田は渋谷にそう聞く。
和田の言う通り威海衛工廠は活気に満ち溢れていた。
それと同時に祝賀ムードも入り混じっている。
「あぁ、ノモンハンでうちが開発した襲撃機が大活躍したからな」
渋谷の顔も綻んでいる。
「ここは双発以上の機体を開発しているのでは無かったですか?」
和田は襲撃機と聞いて海軍の艦爆のようなものを思い浮かべていた。
「双発機だよ。双発の襲撃機だ。まぁ、正確には重戦闘襲撃機と言った方が正しいかもな」
話を聞くと、その襲撃機は九九式襲撃機と呼ばれている。
この九九式襲撃機は双発であり、37㎜砲を2基、20㎜機銃2挺を装備していた。
また800㎏の爆弾も搭載可能であり、航続距離も長大だった。
これらがノモンハンでの日ソ国境紛争で大活躍を果たしたそうだ。
なんでも陸軍のチハと共同してソ連の戦車を400両血祭りに上げたらしい。
「だからですか…」
和田は海軍軍人であるため陸戦に関しては疎いが大戦果なのは間違いなかった。
「話が逸れたな。それで、なんで君がまた来た?」
渋谷に問われた和田は来た理由を思い出し説明し始めた。
「4発陸攻を開発してほしいのです」
渋谷は目を細める。
「4発陸攻とは…何をしでかそうとしている?」
「しでかすとは…これは長官の命令です」
「またか…」
捕蒋作戦でのこともあり渋谷は”何か大きなことである”と直感していた。
「長官は真珠湾を空襲するための4発陸攻を所望しておられます」
渋谷は目を丸くした。
「真珠湾を空襲するのか…いや、いかにも長官がお考えになるようなことだ」
「全くです」
和田も少し疲れているように見えた。
「それで、要求性能はどのようなものだ?」
「詳しくはこの資料を見ていただきたいのですが、大まかにはマーシャルから真珠湾に3トンの爆弾を搭載して往復できる機体です」
「なるほど…となると重爆のような形になるな。雷撃は行うのか?」
陸攻であるから雷撃も想定している可能性があった。
「いえ、流石に4発陸攻で雷撃は行えません。なので渋谷さんが言った通り重爆としての開発で構いません」
渋谷は頷き、この4発陸攻を開発することを決めた。


4発陸攻は九九式輸送機をベースに開発されていった。
ただし九九式輸送機は低翼の機体なのだが、爆撃機は中翼機体が望ましい。
そのためほとんどの機体設計をやり直すことになりそのままにされたのはエンジンや主翼構造などだけであり開発は困難を極めることになる。
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