連合航空艦隊

ypaaaaaaa

文字の大きさ
76 / 108
アメリカ本土強襲作戦

挺身隊

しおりを挟む
第三航空艦隊司令部としては”索敵では敵に先手を取られるもの”と考えていた。
なにせアメリカの裏庭に踏み込むのである。
有利などと言うことは一切なかった。
アメリカ海軍の残存正規空母が4隻だけと言うのも事実であるがアメリカは補助空母(護衛空母)を多数建造していることは日本海軍も知っており、航空戦力はパナマからの増援も考えるとほぼ同等か第三航空艦隊が負けていると見て良かった。
そこで小沢は、珊瑚海において第一航空艦隊が実戦した”後手からの一撃”を行うことを決意する。
九九式艦爆は機種転換によって、状況が許せば対攻撃機用の迎撃として運用することも可能だし、九九式艦戦も合わせて530機を数えており下手に攻撃隊を出してその戦力を分散するよりは最初は迎撃に徹して、その後に反撃に移る方が無難であった。
もちろん、敵が攻撃隊を出撃させない可能性もあるにはあるが、パナマ運河を破壊される恐れがあるため出撃せざるを得ない状況であるのだった。


アメリカ陸海軍の目がパナマ方面に向いていた頃、オアフ島のヒッカム飛行場から36機の深山が飛び立った。
彼らは挺身隊と呼称されている。
目標は太平洋艦隊の拠点があるサンディエゴである。
連合航空艦隊としてはパナマ運河攻撃の前座と言う形でサンディエゴを空襲しようと考えていた。
あくまで、連合航空艦隊司令部は第三航空艦隊の出撃をアメリカ側に気取られていないと考えていたのである。
だが、実際はアメリカ軍は海軍の暗号の解読に成功し正確な日時も割り出していた。
この情報をもとにアメリカ軍はパナマへ兵量を集中させつつあり、翻って情報が極端に少なかった挺身隊によるサンディエゴ空襲に対する備えはほぼ無に等しかった
つまり、実際は第三航空艦隊によるパナマ空襲が前座であったのであった。
連合航空艦隊が想像していた真逆の事が起きようとしているのである。
司令部は今だこのことを知らない。


36機の挺身隊は高度9000mを時速400㎞で飛行していた。
目標は無論、サンディエゴである。
往復5400海里の旅であり、搭乗員たちは疲労を押さえつけて任務にあたっている。
36機の深山以外はただ蒼い空と青い海が広がるだけであり、美しい風景とは裏腹にどこか恐怖を感じる。
(ここで墜落すれば、確実に生きて帰れないな…)
誰もがそう思い、より一層力を振り絞る。
機内では誰も言葉を発さない。
そうしている内に夜になった。
サンディエゴに到達するのはこの夜が明けてすぐの事である。
しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~

bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。

徳川慶勝、黒船を討つ

克全
歴史・時代
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 尾張徳川家(尾張藩)の第14代・第17代当主の徳川慶勝が、美濃高須藩主・松平義建の次男・秀之助ではなく、夭折した長男・源之助が継いでおり、彼が攘夷派の名君となっていた場合の仮想戦記を書いてみました。夭折した兄弟が活躍します。尾張徳川家15代藩主・徳川茂徳、会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬、特に会津藩主・松平容保と会津藩士にリベンジしてもらいます。 もしかしたら、消去するかもしれません。

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

大東亜戦争を有利に

ゆみすけ
歴史・時代
 日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記

颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。 ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。 また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。 その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。 この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。 またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。 この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず… 大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。 【重要】 不定期更新。超絶不定期更新です。

改造空母機動艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。  そして、昭和一六年一二月。  日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。  「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。

処理中です...