連合艦隊司令長官、井上成美

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建造と改装、そして開発

防空艦

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話は1937年に遡る。
この年に行われた模擬海戦で第1戦隊は陸攻を3機しか撃墜できなかった。
これは航空機の優位性を示したが、また艦隊の防空能力の低さを露呈させた。
そして海軍内では駆逐艦の主砲を両用砲に換装した駆逐艦を新たに設計・建造する意見が出た。
無論、従来の駆逐艦も順次改装が予定されているもののそれでは心もとなかった。
1938年1月中には大まかな設計が決まった。


丙型駆逐艦
基準排水量:1980トン
全長:120m
全幅:10.6m
速力:30ノット
航続距離:16ノットで8000海里
武装:九八式10㎝連装高角砲3基、50口径37㎜連装機関砲4基、25㎜三連装機銃6基。爆雷45個


これはすぐに各方面で了承され秋月型防空駆逐艦として量産が始まった。
だがここに井上が介入する。


「防空軽巡洋艦も造れと?」
艦政本部の担当者は井上の言葉をつい反芻してしまう。
「そうだ。秋月型は防空駆逐艦とは銘打っているが船団護衛にも使える。その船団護衛の旗艦として防空軽巡洋艦の建造をお願いしたい。」
そうして大まかな諸元性能の書かれた紙を渡される。


乙型軽巡洋艦
基準排水量:4500トン
全長:155m
全幅:15.6m
速力:28ノット
航続距離:16ノットで10000海里
武装:九八式10㎝連装高角砲6基、50口径37㎜連装機関砲6基、25㎜三連装機銃6基、爆雷50個、61㎝3連装魚雷発射管2基


艦形は重巡改装前の最上型を小さくしたようなものであり、旗艦能力を充実させたものだった。
だがこの計画案は艦政本部にとって悩ましいものだった。
なぜなら、この計画案では排水量のわりに武装の重量が大きすぎるのだ。
友鶴事件(水雷艇友鶴が重武装であったため転覆した事件)や第4艦隊事件(第4艦隊が台風に遭遇し船体強度の不足により大損害を被った事件)の経験から造船官らはこの要望を少し改変することにした。


乙型改
基準排水量:4500トン
全長:150m
全幅:16.4m
速力:28ノット
航続距離:16ノットで10000海里
武装:九八式10㎝連装高角砲5基、50口径37㎜連装機関砲8基、25㎜三連装機銃8基、爆雷50個、61㎝3連装魚雷発射管2基


この案を井上に提示すると二つ返事で了承し阿賀野型軽巡洋艦として量産が始まった。
ブロック工法を用いて内陸の造船所や小規模な造船所でも艦橋や船体が建造でき、1939年1月1日時点で9隻の秋月型、2隻の阿賀野型が竣工済みとなり急速に艦隊の防空能力が上昇していった。
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