連合艦隊司令長官、井上成美

ypaaaaaaa

文字の大きさ
42 / 102
ハワイ・インド攻略作戦

ウ号作戦

しおりを挟む
インド洋作戦の成果を見て、陸軍も第18軍(インド方面)にウ号作戦の開始を命令していた。
第18軍の司令は石原莞爾中将だった。


「まずはインパールを超えなければ話にならない。攻撃は諸々の調整を鑑みて7月6日とする。」
石原はそう言ったがその時参謀が慌てて入ってきた。
「失礼いたします!第3師団が先ほどから攻撃を開始しました!」
石原は呆気にとられたがすぐに機嫌が悪くなる。
「全く、あいつは計画という2文字を知らんのか。」


「師団長、軍司令部から直ちに攻撃を注意するように電報が来ておりますが。」
第3師団長の牟田口廉也少将はそれに厳とした声で言った。
「斥候の報告や偵察機からの情報を鑑みて、これ以上待機すると敵軍に増援が到着してしまう。そうなれば今の兵力で突破はできるだろうがかなりの損害が出る。それは看過できない。」
現に第3師団はイギリス軍の防衛陣地の突破に成功し、また損害も石原が予想していたよりもずっと少なかった。


「では軍政に関しては任せたよ。ボーズ。」
横にいたインド国民軍総司令官のチャンドラ・ボーズは笑みを浮かべる。
「分かっている。後ろ任せろ。」
牟田口とボーズはビルマ攻略戦の時に出会い意気投合していた。
そのため牟田口は日本の影響下ではなく、ボーズが統治するインドを望んでおり占領地の統治をボーズ率いるインド国民軍に一任していた。
「それより、お前の立場は大丈夫なのか?今回の攻撃は軍司令部で決められたものよりも早かったと聞く。」
ボーズが心配そうに尋ねると牟田口は笑い飛ばした。
「問題ないさ。いざとなれば直談判するだけだ。」
ボーズは呆れながらも笑った。


ウ号作戦は完全な制空権下で行われたため順調に推移していった。
そして8月5日に北はアッサム地方、南はダッカまで占領した。
だがダッカ攻略の際、近海から航空支援を出していた第2航空艦隊の空母星鷹がイギリス海軍の潜水艦ユニゾンの放った魚雷に被雷してしまったのだ。
「2本命中!」
「ダメージコントロール急げ!」
艦長はそう命令しながらも内心、星鷹は救えないと分かっていた。
もともと鷹型空母は貨物船の船体に少し手を加えたものだったので雷撃にはかなり脆弱だった。
これは駆潜艇などが護衛することで解決できたが、この時はあいにく艦隊陣形を単縦陣から輪形陣に移行するその瞬間だったため一時的に星鷹が丸裸になっていたのだ。
2本の魚雷が命中した星鷹はダメージコントロールもむなしく、角田から総員退艦を命令され日本海軍初の喪失空母となった。
もっとも乗員はほとんど無事であり彼らは新規建造された空母の乗員となる。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

四代目 豊臣秀勝

克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。 読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。 史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。 秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。 小牧長久手で秀吉は勝てるのか? 朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか? 朝鮮征伐は行われるのか? 秀頼は生まれるのか。 秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?

大日本帝国、アラスカを購入して無双する

雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。 大日本帝国VS全世界、ここに開幕! ※架空の日本史・世界史です。 ※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。 ※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。

天竜川で逢いましょう 〜日本史教師が石田三成とか無理なので平和な世界を目指します〜

岩 大志
歴史・時代
ごくありふれた高校教師津久見裕太は、ひょんなことから頭を打ち、気を失う。 けたたましい轟音に気付き目を覚ますと多数の軍旗。 髭もじゃの男に「いよいよですな。」と、言われ混乱する津久見。 戦国時代の大きな分かれ道のド真ん中に転生した津久見はどうするのか!!??? そもそも現代人が生首とか無理なので、平和な世の中を目指そうと思います。

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

徳川慶勝、黒船を討つ

克全
歴史・時代
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 尾張徳川家(尾張藩)の第14代・第17代当主の徳川慶勝が、美濃高須藩主・松平義建の次男・秀之助ではなく、夭折した長男・源之助が継いでおり、彼が攘夷派の名君となっていた場合の仮想戦記を書いてみました。夭折した兄弟が活躍します。尾張徳川家15代藩主・徳川茂徳、会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬、特に会津藩主・松平容保と会津藩士にリベンジしてもらいます。 もしかしたら、消去するかもしれません。

日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー

黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた! あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。 さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。 この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。 さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。

改造空母機動艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。  そして、昭和一六年一二月。  日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。  「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。

処理中です...