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第3夜、憑き物落とし
14-3、
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「……なんでも屋は、どんなことでも相談に乗ってくれるって本当なんですか?」
「誰にも解決できないようなものなら、僕に相談するといいよ」
神坂を見上げた早坂紫苑の顔色が悪い。
「早坂くん、大丈夫?」
早坂紫苑は手を放し、わたしをにらみつけた。
「俺は、紫苑だよ。シオン。早坂くんなんて呼ばれると気持ちが悪い」
「あ、ごめ……」
わたしの彼に対する第一印象が悪いのと同様に、彼もまたわたしの印象は大変悪い。
だからといって、名字で呼んだぐらいでわたしが謝ることもないような気がする。
それよりも、わたしが話しかけたことで、紫苑はなにか悩みをもっていて、それを神坂に相談するタイミングを外してしまったかもしれないと思った。
だけど、何か気になることがあるの?と聞くほど紫苑のことをかわいく思っていない。
「これで襲われた女子と、目撃者の話を聞いたわけだけど、山吹くんにも、僕にその犬に噛まれような気がするというところをみせてもらえないかな?」
ふわがみを花蓮はかきあげ、少し頭を傾けた。
そこにはうっすらとした赤い点が目印のようにてんてんとふたつあった。
「花蓮、噛まれたというのはここなの」
その点に触れる。
「そこよ。よくわかるわね。獣に噛まれた跡、どうもなってないでしょ?喰われると思ったほど痛かったのに」
「……赤い点があるわよ」
「え、うそ。まったく気が付かなかった」
首をひねるが、鏡じゃないと見えない位置である。
「直後はどうもなってなかったけど、後から浮き出てきたんだ。前の5人にも同じような痕跡があったよ。幻想でもなく本当にかまれたんだね」
「え、じゃあ目撃証言通りに、不審者が飼っている犬をけしかけ、あまがみ?でもさせて驚かせて楽しんだっていうの?わたしのようなび、美女を狙って?」
自分でいいながら、言いよどむのをやめてほしい。
神坂晴海は思案げに顎をこすった。
「誰にも解決できないようなものなら、僕に相談するといいよ」
神坂を見上げた早坂紫苑の顔色が悪い。
「早坂くん、大丈夫?」
早坂紫苑は手を放し、わたしをにらみつけた。
「俺は、紫苑だよ。シオン。早坂くんなんて呼ばれると気持ちが悪い」
「あ、ごめ……」
わたしの彼に対する第一印象が悪いのと同様に、彼もまたわたしの印象は大変悪い。
だからといって、名字で呼んだぐらいでわたしが謝ることもないような気がする。
それよりも、わたしが話しかけたことで、紫苑はなにか悩みをもっていて、それを神坂に相談するタイミングを外してしまったかもしれないと思った。
だけど、何か気になることがあるの?と聞くほど紫苑のことをかわいく思っていない。
「これで襲われた女子と、目撃者の話を聞いたわけだけど、山吹くんにも、僕にその犬に噛まれような気がするというところをみせてもらえないかな?」
ふわがみを花蓮はかきあげ、少し頭を傾けた。
そこにはうっすらとした赤い点が目印のようにてんてんとふたつあった。
「花蓮、噛まれたというのはここなの」
その点に触れる。
「そこよ。よくわかるわね。獣に噛まれた跡、どうもなってないでしょ?喰われると思ったほど痛かったのに」
「……赤い点があるわよ」
「え、うそ。まったく気が付かなかった」
首をひねるが、鏡じゃないと見えない位置である。
「直後はどうもなってなかったけど、後から浮き出てきたんだ。前の5人にも同じような痕跡があったよ。幻想でもなく本当にかまれたんだね」
「え、じゃあ目撃証言通りに、不審者が飼っている犬をけしかけ、あまがみ?でもさせて驚かせて楽しんだっていうの?わたしのようなび、美女を狙って?」
自分でいいながら、言いよどむのをやめてほしい。
神坂晴海は思案げに顎をこすった。
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