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その3,日々希とオリジナルブレンドコーヒー(第5話の後ぐらい)
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稲岡先輩の抜けた穴は大きいのではないか。
日々希の気持ちが落ち着いたのは西条弓弦襲撃事件から三日もたったころ。
机はひっくり返され、激しい抗争に椅子も脚が折れたりしていた。
店長一人で何もかもするには荷が重い気がする。
日々希はムーンバックスカフェの営業を再開するとの連絡を受けていないが、授業の後様子を見にいくことにした。
行ってみると意外なことにカフェのオープンスペースは整然と片付けられ、汚れた椅子や机はキレイに拭かれ、足元はならされている。
店長はひとりカウンターの奥にいた。
豆の缶を並べてなにやら難しい顔をしている。
火にかけたやかんからしゅんしゅんと蒸気が上がっている。
「店長、何か手伝うことがありますか?」
日々希が声をかけると店長の顔がぱっと明るくなった。
「いやいいよ、外の片付けは西条くんや西川くんたちが手伝ってくれてあっという間にきれいになったし、あんな、あんなコトがあった後だけど、ホントここの学生は筋をたてるところはたててくるね」
日々希は何もすることがなさそうであった。
「僕もそう落ち込んでばかりはいられないから、再開に向けて稲岡くんのかわりのバイトの募集や新しいブレンドを考えようと思っているんだ」
それで豆の缶を前にしての難しい顔のようである。
稲岡先輩の名前を言った時に、店長の顔は曇り、日々希の顔をうかがった。
稲岡先輩がどうなったのか教えてほしいという店長の気持ちは、日々希にも応えられない。
日々希も知らないのだ。
「店長、何かお手伝いすることがありますか?」
思い悩んでいたような店長の顔がぱっと晴れる。
「そうだ、藤くん、ブレンドを手伝ってくれないか?感想を聞かせて欲しいんだ」
「ブレンドの感想ですか?」
「そう。フルーティな風味やナッツやチョコの風味の加減を調整したいんだ。あと重厚さや軽快さ、荘厳さやきらびやかさなんか、それに音楽性や和音性。明度、彩度、それに骨董くささ……」
最後の方はよくわからない。
店長はわかっているようである。
「へえ?それは面白そうな」
店長のブレンドをコーヒーにして感想を述べる、というぐらいだったのだが、手伝っているうちにすっかりはまってしまった。
これの香りは西川雄治にあいそう、このがつんとくる一口目は西条弓弦が好きそうだ。
だけど次第に、どのブレンドを飲んでも、彼ならどんな反応をするのだろうと思うようになってくる。
飲んでいるときにじっと観察すれば、ふわっと香るナッツの風味に渋く耳を傾けたり、かんきつの香りに頬を緩ませたりするかもしれない。
もちろん日々希が想像していたのは、日々希を離さない秀麗な同級生、北条和寿である。
「店長、僕が自分でブレンドしてドリップパックにパッキングして、それを購入させてもらってもいいですか?」
「いいよ。自分だけの、オリジナルブレンドを作ってみたいんだね。そういえば僕もコーヒーマイスターの勉強を始めたとき……」
ひげをこすりながら遠いところを見始めた店長はそのまま語らせておいたのだった。
その時に作ったドリップパックは20個。
そのうちの10個分はプレゼント用にまとめて紙袋に入れている。
紙袋は机の上に置いていた。
既にそれは何日も置かれ、もはや置物のようである。
日々希はそれを眺めてはため息をつく。
オリジナルブレンドであってもそんなに値の張るものではない。
いいものを知り、値札などみたことないような和寿にこんなものをプレゼントしてもポンとキッチンに投げられそうだった。
そしてそのまま置き忘れられて、気が付いたら風味も何もかも飛んでしまっている。
そんな憐れな未来も見えてきそうだった。
そうだとしたら、自分も、コーヒーもかわいそうすぎる。
そんな日々希の様子にいらついたのはルームメイトの西野剛。
「ったく、お前なあ、いつまでうじうじみてるんだよ。食べ物は消耗品なんだよ。消えてなくなるんだよ。うじうじ悩むほどの重いものじゃないんだから、さくっと渡してしまえ!服か例のアレ事件の時かなんかのお礼なんだろ?お礼をしてないと思い続ける方が、しんどいんじゃないかよ!ほら、まだ門限まで時間があるから行って、サックっと渡して帰ってこい!」
檄が飛ぶ。
食べ物でなくてこれは飲み物だよ、なんていえば、蹴飛ばさされそうでいわないでおく。
だが、ようやく決心がついた。
作ったコーヒーをお礼も兼ねて渡すのだ。
301号室の豹のドアノッカーを軽く叩く。
真鍮製のそれはひんやりと冷たい。
最近はこれを叩く方が、部屋の奥にいても誰かきたのかわかりやすいことに気づいて、三度ほど叩くようにしている。
すぐに扉が開いた。
寝間着にしているスウェットを着ている。
日々希も同じスウェットだ。
和寿のおさがりだった。
おさがりといっても新品同様のものであった。
日々希がグレーなら、和寿は紺色。
見ようによっては同じブランドのペアルックにも見える。
和寿の顔が日々希をみて目元を緩ませた。
「はいれよ」
中には北見がいて、何か打ち合わせをしていたようだが、応接の机に広げた資料を片付けるところである。
こんな遅い時間に二人で会っているのかと思うと、ちくりと胸を小さな棘でつつかれたような気がした。
北見は和寿に頭をさげ、細い目で日々希をちらりとみて、部屋をでていく。
日々希は中に入るのをためらった。
「こんな夜中に訪ねてくれるとは思わなかった」
「この前のお礼にブレンドをつくったんだ。よかったら気分転換に飲んで」
日々希は紙袋を押し付けた。
「作ったってひびきが?」
「そう。こんな程度のものしかお礼として返せなくてごめん……」
「お礼を言われる筋合いはないけど、ひびきが作ったものをこんな程度なんていうなよ。今すぐ飲んでみたいほど嬉しい」
和寿は紙袋の口を開き、顔を突っ込んでふんふんと鼻息あらく匂いを嗅ぐ。
秀麗な姿に似合わない格好に思わず笑ってしまう。
和寿は笑われて、顔を上げた。
「なあ、俺のためにコーヒーを作ってくれた、そのお礼をしたい」
「ええ?そもそもそれは、服やその他もろもろをひっくるめたお礼でもあったんだけど。それがそんな程度で申し訳ぐらいで……」
日々希はその場で口をふさがれた。
軽く所有印を押すような、唇を押し付けるキス。
「まだ言うなら、その度にキスするから」
「数も少なくて……」
今度は濃厚なキス。
舌が日々希の舌を探り当て絡まりつく。
和寿は日々希の顎を深くキスできるように角度を付けさせた。
こうも口と口がぴたりと合うのか不思議だった。
何度か交わしたキスで、互いの形と息遣いと舌の熱さを知ってしまっている。
逃れようにも逃れられない。
日々希の身体は和寿が与える気持ちよさをもう味わってしまっている。
一度知ってしまえば、火が付くのも容易いことに日々希は愕然とする。
「……中に入れよ。お礼なんていらないけど、ひびきならもっと簡単にお礼を返すことができるだろ?」
日々希は唇を重ねながら部屋の中へ入りかけた。
くらくらとめまいがする。足元がふんわりと浮くような気がする。
そのまま和寿と進んでしまいたい気持ち。和寿とならできる。
大丈夫だ。和寿が求めるように、自分も彼を求める気持ちがある。
和寿はすっかり、日々希の中に存在を刻み付けてしまった。
その時パサリと足元に何かが落ちた。
コーヒーの入った紙袋。
和寿は足をとめた。秀麗な顔をゆがめ、己の失態を悔やんだ。
そしてさも大事なものを拾い上げるかのように、膝をついて拾う。
その仰々しさに日々希は思わず意識が引き戻された。
そして救いの間。
なだれ込む瞬間に踏みとどまることができた。
「じゃあ、和寿、そろそろ門限だから戻るね。これを渡したいだけだったから」
日々希は踵を返した。
自分がブレンドしたとはいえ、ただのドリップコーヒーをまさかそんなに大事に扱ってくれるとは思わなかった。
ドリップパックは適当にいれても美味しいけれど、ちゃんといれたらもっと美味しくなる。
少し蒸らす時間は、さわやかなかんきつの香りで癒しの時間になる。
飲み始めたらナッツの軽快な味がして、飲み終えてなおチョコの後を引く味わいが口に残る。
振り返らずに部屋まで戻った。
既に部屋の仕切りのカーテンが引かれ、西野剛は眠っているようだった。
日々希も自分のベッドにもぐりこむ。
キスの余韻に胸が熱い。
近いうちに和寿の部屋で入れ方を教えてあげよう。
日常のささやかな出来事が次に和寿と会うきっかけになっていく。
こうしてずっと続いていくといいのに、と日々希は思ったのだった。
その3,日々希とオリジナルブレンドコーヒー 完
日々希の気持ちが落ち着いたのは西条弓弦襲撃事件から三日もたったころ。
机はひっくり返され、激しい抗争に椅子も脚が折れたりしていた。
店長一人で何もかもするには荷が重い気がする。
日々希はムーンバックスカフェの営業を再開するとの連絡を受けていないが、授業の後様子を見にいくことにした。
行ってみると意外なことにカフェのオープンスペースは整然と片付けられ、汚れた椅子や机はキレイに拭かれ、足元はならされている。
店長はひとりカウンターの奥にいた。
豆の缶を並べてなにやら難しい顔をしている。
火にかけたやかんからしゅんしゅんと蒸気が上がっている。
「店長、何か手伝うことがありますか?」
日々希が声をかけると店長の顔がぱっと明るくなった。
「いやいいよ、外の片付けは西条くんや西川くんたちが手伝ってくれてあっという間にきれいになったし、あんな、あんなコトがあった後だけど、ホントここの学生は筋をたてるところはたててくるね」
日々希は何もすることがなさそうであった。
「僕もそう落ち込んでばかりはいられないから、再開に向けて稲岡くんのかわりのバイトの募集や新しいブレンドを考えようと思っているんだ」
それで豆の缶を前にしての難しい顔のようである。
稲岡先輩の名前を言った時に、店長の顔は曇り、日々希の顔をうかがった。
稲岡先輩がどうなったのか教えてほしいという店長の気持ちは、日々希にも応えられない。
日々希も知らないのだ。
「店長、何かお手伝いすることがありますか?」
思い悩んでいたような店長の顔がぱっと晴れる。
「そうだ、藤くん、ブレンドを手伝ってくれないか?感想を聞かせて欲しいんだ」
「ブレンドの感想ですか?」
「そう。フルーティな風味やナッツやチョコの風味の加減を調整したいんだ。あと重厚さや軽快さ、荘厳さやきらびやかさなんか、それに音楽性や和音性。明度、彩度、それに骨董くささ……」
最後の方はよくわからない。
店長はわかっているようである。
「へえ?それは面白そうな」
店長のブレンドをコーヒーにして感想を述べる、というぐらいだったのだが、手伝っているうちにすっかりはまってしまった。
これの香りは西川雄治にあいそう、このがつんとくる一口目は西条弓弦が好きそうだ。
だけど次第に、どのブレンドを飲んでも、彼ならどんな反応をするのだろうと思うようになってくる。
飲んでいるときにじっと観察すれば、ふわっと香るナッツの風味に渋く耳を傾けたり、かんきつの香りに頬を緩ませたりするかもしれない。
もちろん日々希が想像していたのは、日々希を離さない秀麗な同級生、北条和寿である。
「店長、僕が自分でブレンドしてドリップパックにパッキングして、それを購入させてもらってもいいですか?」
「いいよ。自分だけの、オリジナルブレンドを作ってみたいんだね。そういえば僕もコーヒーマイスターの勉強を始めたとき……」
ひげをこすりながら遠いところを見始めた店長はそのまま語らせておいたのだった。
その時に作ったドリップパックは20個。
そのうちの10個分はプレゼント用にまとめて紙袋に入れている。
紙袋は机の上に置いていた。
既にそれは何日も置かれ、もはや置物のようである。
日々希はそれを眺めてはため息をつく。
オリジナルブレンドであってもそんなに値の張るものではない。
いいものを知り、値札などみたことないような和寿にこんなものをプレゼントしてもポンとキッチンに投げられそうだった。
そしてそのまま置き忘れられて、気が付いたら風味も何もかも飛んでしまっている。
そんな憐れな未来も見えてきそうだった。
そうだとしたら、自分も、コーヒーもかわいそうすぎる。
そんな日々希の様子にいらついたのはルームメイトの西野剛。
「ったく、お前なあ、いつまでうじうじみてるんだよ。食べ物は消耗品なんだよ。消えてなくなるんだよ。うじうじ悩むほどの重いものじゃないんだから、さくっと渡してしまえ!服か例のアレ事件の時かなんかのお礼なんだろ?お礼をしてないと思い続ける方が、しんどいんじゃないかよ!ほら、まだ門限まで時間があるから行って、サックっと渡して帰ってこい!」
檄が飛ぶ。
食べ物でなくてこれは飲み物だよ、なんていえば、蹴飛ばさされそうでいわないでおく。
だが、ようやく決心がついた。
作ったコーヒーをお礼も兼ねて渡すのだ。
301号室の豹のドアノッカーを軽く叩く。
真鍮製のそれはひんやりと冷たい。
最近はこれを叩く方が、部屋の奥にいても誰かきたのかわかりやすいことに気づいて、三度ほど叩くようにしている。
すぐに扉が開いた。
寝間着にしているスウェットを着ている。
日々希も同じスウェットだ。
和寿のおさがりだった。
おさがりといっても新品同様のものであった。
日々希がグレーなら、和寿は紺色。
見ようによっては同じブランドのペアルックにも見える。
和寿の顔が日々希をみて目元を緩ませた。
「はいれよ」
中には北見がいて、何か打ち合わせをしていたようだが、応接の机に広げた資料を片付けるところである。
こんな遅い時間に二人で会っているのかと思うと、ちくりと胸を小さな棘でつつかれたような気がした。
北見は和寿に頭をさげ、細い目で日々希をちらりとみて、部屋をでていく。
日々希は中に入るのをためらった。
「こんな夜中に訪ねてくれるとは思わなかった」
「この前のお礼にブレンドをつくったんだ。よかったら気分転換に飲んで」
日々希は紙袋を押し付けた。
「作ったってひびきが?」
「そう。こんな程度のものしかお礼として返せなくてごめん……」
「お礼を言われる筋合いはないけど、ひびきが作ったものをこんな程度なんていうなよ。今すぐ飲んでみたいほど嬉しい」
和寿は紙袋の口を開き、顔を突っ込んでふんふんと鼻息あらく匂いを嗅ぐ。
秀麗な姿に似合わない格好に思わず笑ってしまう。
和寿は笑われて、顔を上げた。
「なあ、俺のためにコーヒーを作ってくれた、そのお礼をしたい」
「ええ?そもそもそれは、服やその他もろもろをひっくるめたお礼でもあったんだけど。それがそんな程度で申し訳ぐらいで……」
日々希はその場で口をふさがれた。
軽く所有印を押すような、唇を押し付けるキス。
「まだ言うなら、その度にキスするから」
「数も少なくて……」
今度は濃厚なキス。
舌が日々希の舌を探り当て絡まりつく。
和寿は日々希の顎を深くキスできるように角度を付けさせた。
こうも口と口がぴたりと合うのか不思議だった。
何度か交わしたキスで、互いの形と息遣いと舌の熱さを知ってしまっている。
逃れようにも逃れられない。
日々希の身体は和寿が与える気持ちよさをもう味わってしまっている。
一度知ってしまえば、火が付くのも容易いことに日々希は愕然とする。
「……中に入れよ。お礼なんていらないけど、ひびきならもっと簡単にお礼を返すことができるだろ?」
日々希は唇を重ねながら部屋の中へ入りかけた。
くらくらとめまいがする。足元がふんわりと浮くような気がする。
そのまま和寿と進んでしまいたい気持ち。和寿とならできる。
大丈夫だ。和寿が求めるように、自分も彼を求める気持ちがある。
和寿はすっかり、日々希の中に存在を刻み付けてしまった。
その時パサリと足元に何かが落ちた。
コーヒーの入った紙袋。
和寿は足をとめた。秀麗な顔をゆがめ、己の失態を悔やんだ。
そしてさも大事なものを拾い上げるかのように、膝をついて拾う。
その仰々しさに日々希は思わず意識が引き戻された。
そして救いの間。
なだれ込む瞬間に踏みとどまることができた。
「じゃあ、和寿、そろそろ門限だから戻るね。これを渡したいだけだったから」
日々希は踵を返した。
自分がブレンドしたとはいえ、ただのドリップコーヒーをまさかそんなに大事に扱ってくれるとは思わなかった。
ドリップパックは適当にいれても美味しいけれど、ちゃんといれたらもっと美味しくなる。
少し蒸らす時間は、さわやかなかんきつの香りで癒しの時間になる。
飲み始めたらナッツの軽快な味がして、飲み終えてなおチョコの後を引く味わいが口に残る。
振り返らずに部屋まで戻った。
既に部屋の仕切りのカーテンが引かれ、西野剛は眠っているようだった。
日々希も自分のベッドにもぐりこむ。
キスの余韻に胸が熱い。
近いうちに和寿の部屋で入れ方を教えてあげよう。
日常のささやかな出来事が次に和寿と会うきっかけになっていく。
こうしてずっと続いていくといいのに、と日々希は思ったのだった。
その3,日々希とオリジナルブレンドコーヒー 完
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