無頼・証券マン、哲二

ハリマオ65

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15話:N証券へ転職と旅行1

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 哲二は1987年を迎えると日本の株式市場の低迷が手に取るように感じられて心配になった。今年も初詣でに行き、日本株の上昇と長女・小百合の早稲田実業・中等部への合格祈願をしてきた。今年は長女・小百合は早稲田実業・中等部に合格し、池袋から約1時間かけて国分寺まで通うことになった。

 それでも大喜びで、出かけて行った。もちろん、神社へのお礼参りに言ったのは言うまでもない。その後1987年4月15日ソニー株が下げてきたので2580円で2万株を5160万円で買い2295万円となった。

 この頃になるとY証券、上層部の会議が頻繁に行われるようになり東大出身者の3割がやめていった。1987年9月に突然、山倉重道先輩から呼び出されて居酒屋の個室で、俺の掴んだ情報で、やはり飛ばしが判明したと教えてくれた。ちなみに飛ばしとは損失を他のダミー会社に付け替えて、Y証券の損失を隠す操作の事。

 これで証拠を掴んだので、N証券に移った東大卒の先輩達が再就職を世話してくれるルートができたので俺は9月中に退職届を出すと言い悪いことは言わない、お前も一緒に移ろうと言ってくれた。

 話を聞いてると、その信憑性に疑いはないと考えて宜しくお願いしますと言い9月中に退職願を出す事にしたが情報がもれるのが嫌だったので女房には内緒で実行する事にした。有給休暇を全部消化するためには7月20日、中学校の夏休みになってから、9月末迄の70日間、有給休暇を取った。

 8月17日に池袋を出て川越から上信越道に入り渋川伊香保インターチェンジで降りて吾妻川に沿ってひたすら西へ長野原で一休みして草津方面へ向かい午後3時に草津温泉のホテルに入り草津の湯に入って部屋で仮眠した。 その後、奥さん達は草津の温泉、湯もみショーなどを見て回った。

 夜7時から夕食をとって草津の街を散歩してから布団に入って子供達の学校での話などを聞いて寝た。翌朝10時に出発して昼前には市が好転の横手山のパン屋に入って早めの昼食を取ったが値段は高いがパンもボルシチも珈琲も絶品だった。横手山周辺を1時間ほど散策して回った。

 ここ奥志賀は標高が2千mもあり夏でも風の強い日はウインドブレーカーを着ないと寒いほどだ。その後、志賀高原の西館山、東館山途中、熊ノ湯のエメラルド色の温泉に入った。息子の健一が、今度、スキーにも連れてきてよと言われ了解した。そのまま車で中野を抜け、午後4時には長野に到着した。そして長野のホテルに泊まり翌朝、早く善光寺をお参りしてきた。

 9時過ぎにはホテルを出て車を飛ばして白馬高原に向かった。昼過ぎに白馬に到着して昼食を取って白馬山麓をドライブして、午後3時にホテルに入り、白馬姫川温泉・天神の湯に入りると白馬の雄大な山々が見える露天風呂から眺める景色は圧巻だった。ホテルに戻り、仮眠し、夜7時に夕食をとり、ホテルの近くの松川を散策して床についた。

 翌日は栂池の山を登り、白馬にも上がり長時間散策して、白馬で昼食を取り、一路、南下して大町を抜けて松本へ向かった3時過ぎに松本に到着して一休みしてから松本城を見学してきた。翌日は車でアルプス公園へ行き、素晴らしい北アルプスの景色を記憶と多くの写真に記録して来た。

 その後、ホテルを出て上高地方面へ向かい波田からサラダ街道と言われる道路を走り山形村で一休みして塩尻を抜けて塩嶺峠を抜け、鳥井平やまびこ公園に行き、上から眺める諏訪湖と諏訪湖の向こうに見える八ヶ岳の勇姿を多くの写真を撮って、その後、諏訪大社、春宮、秋宮、本宮、前宮を諏訪湖をぐるっと回ってきた。
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