無頼・証券マン、哲二

ハリマオ65

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24話:フードスタンプ、炊き出し

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 2000年9月9日、信二から電話で明日、新宿公園で4つのグループが合同で大きな炊き出しがあるので言ってみないかと誘われて、9月10日、朝8時に新宿公園に行くと24~30人が大きな釜に御飯を炊いてバットにうつして使い捨ての丼に、いっぱいの御飯を盛りつける。

 その上に鳥の唐揚げやあらかじめ用意した天ぷら、炒め物をのせて、順番を待ってる人達に次々と手際よく盛りつけていた。ボーットしていると手伝ってくださいと盛りつけた丼を配る手伝いをさせられた。1つの大釜がなくなると水で洗って次に御飯をといで炊飯の準備を整えて切らさないようにしていた。

 お昼頃に、全部、終了してから責任者に話を聞きたいと哲二が炊飯をしてる人に言うと、釜を洗っていたアメリカ人を紹介して彼が代表だと言って、名刺を渡してくれた。少し待って下さいと言われて片付け終わった頃に立ったままで、哲二が設立の目的、趣旨、今度の運営について多くのことを聞いた。

 すると彼は、たどたどしい日本語で、元米兵で外での食事は慣れている事。米国では食えない人への食料援助は当たり前でフードスタンプを持ってる人も卑下することなく当たり前の権利として食事にありつく、そう言う文化が根付いてるが日本では恵んでやるとか上目線で、いただく人は施し受けるという後ろめたさがあるのが不思議な気がしたと話し始めた。

 そして日本では賞味期限と称して、まだ十分に食べられるものを廃棄しているのは、おかしい、それを食べられない人に提供すべきだと持論を伝えた。今年から初めて東京では炊き出しが増えて、今度、日本全国にこの活動を広げていきたいと話してくれ、合理的にかつ、継続させるためには企業家目線で食品企業と手を繋いで会話しながら連絡しながら、やっていくべきだ
と説明してくれた。

 その意見に哲二は完全に納得した。そして君に資産があれば募金してくれ税金の控除も受けられるぞと言ってくれた。これは面白いと思い哲二は信二に、店で営業しながら人助けもできる仕事を続けていくと良いと説明した。そして月に30万円ずつ投資するから有限会社として届けて私を共同経営者にしてくれと話すと、わかった、詳しく話を聞いてきてから、また電話すると言ってくれた。

 その後、家に帰り、奥さんに、この話をすると、世の中に恩返しする良いチャンスだと言い、是非、成功させて欲しいと言ってくれ必要なら手伝うわよと言ってくれた。数週間後の10月20日、信二から電話で有限会社の件で電話がありもう1~2人共同経営者が欲しいと言われ、奥さんの香織さんが名前を使っても良いと言っていると話すと3人の共同経営で行きたいと言うので一度会って話をすることになった。

 池袋の居酒屋で役所でもらった書類のコピー2分を渡してくれ内容について説明があり信二が100万円ずつ出して欲しいと言われ信二にも貸して欲しいと言うので300万円を融資することにした。そして、法人口座の当座預金に300万円を入れて有限会社名を会社名として「恵食社」としたと説明したので了承した。

 そして経理・財務として哲二を会長にして実務担当の社長を信二がやることにしたいと言うと、もう1人の奥さんを経理担当・副社長にしてくれと哲二が言うと、信二がそうしようと言って経営者が増えた。従業員は、当面、アルバイト契約で何かある時に手伝ってもらうことにしようと思うと信二が言うので了解した。

哲二のクラウンが10年越えているのでトヨタの店に行きを車の買換を考えているときにハイエースバンの大きいタイプが目に入り、食料品の配送にも使えると考えて350万円で購入した。もう1台、最新鋭のハイブリッド・プリウスの興味を持ち250万円自家用に購入し会社用に2tのロングボディトラックを必要な時にレンタルする契約を業者と結んだ。合計1500万円を哲二が投資し哲二の資産残金が1.8億円となった。
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