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28話:共同仕入れと、たこ焼き屋
しおりを挟む信二の奥さんが、お礼に家庭用のたこ焼き器で、たこ焼きを焼いてもらい、哲二が食べてみると旨いと言い、思わずこれで行けと言った。彼女は調理師の学校を出て調理師免許も持っており食堂を営業できる。その後100万円を元手に信二の店でたこ焼きの機械を買った。
その後、たこ焼きを売り始めると評判を呼んでアルバイトに焼き方教えて奥さんも含め4人で交代に焼いたが焼いた先から売てれ売り切れる事が増えて、焼きの機械を2倍に増やし、焼く人と6人に増やして、たこ焼き専門点に衣替えし、「蛸一」という名前で繁盛した。
哲二は恵食社の設立のために事務所の費用やトラックの購入代金など2千万円を投資したが会社から給料をもらっていなかったので今年、儲けが多そうだから、儲けから給料をもらうという哲二が信二に言うと慈善事業じゃないんだから当たり前だと言ってくれた。そうして2002年が終わり2003年を迎えた。
そして恵食社の純利益が累計で7千万円となったが資本金がもともと、ほとんどなかったので哲二は利益から2千万円をもらい残金の5千万円を資本金にした。その後、以前、おばあさんの経営していた古い倉庫のようなビルの一角に恵食社の本社を置き、2人分の机と椅子を置き、それ以外は棚を作って倉庫として使った。
その後も賞味期限が近づいた食品は順調に手に入り恵食社と関連する20件以上の店舗も収益を上げていた。その頃、哲二は競争の激しいスーパー業界でも取引先の条件を探し出す能力さえあれば、やっていけると思っていたが、やがて個人商店がいくら結集しても大型スーパーにかなわないことを予感した。
その話を信二に話すと同じ意見を持っていた。そこで現在の仲間を食っていけるように仕入れ業務を手伝っていこうと考えた。その後、仲間の商店主にも声をかけると、やはり大型スーパーに侵食されてきている実感を持っており危機感を持っていた。
しかし、最近、大量格安仕入れが可能になってから最近やっと利益が得られるようになったと喜んでくれた。夏が過ぎて、秋になり10月に4店舗になった信二の奥さんの経営する「蛸一」は順調に利益を上げていた。
その後、12月の忘年かシーズンには多くのお客さんで賑わったようでオーナー達の顔にも笑顔が見られた。反面、中小の食料品のお店は、お客さんをスーパーマーケットに取られて苦戦続きで商売をたたむ小売店も出て来た
ほどだった。そして2003年が終わり2004年があけた。
2004年に哲二が信二にスーパーの話を今後進めるべきかどうか聞く、仲間の年齢が高いし難しいのではないかと言われ、また現実にダイエーも長く持たない可能性が高く、日本で残る巨大スーパーはイトーヨーカ堂ーとイオンになる可能性が高いと哲二も感じていた。
また、信二の「蛸一」は繁盛して店を増やして十分に儲かっていて彼らだけでやっていけると言い、信二は「恵食社」に一銭も出してないので資産は全部、哲二のものだと言い、手を引きたいと言ったので「恵食社」を解散することにした。
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