無頼・証券マン、哲二

６３話：ポルトガルでの仕事開始

　２０１４年６月１５日、佐藤文昭君が、成田から、ドバイ経由で、ポルトガルへ出発した。リスボンで、神奈川大学スペイン語学科の後輩・佐原朋子さんと会った。そこで、ポルトガルとスペイン・大都市の人口の資料を提示してた。

　スペインのマドリード３２１万人、バルセロナ１６２万人、バレンシア８１万人、セビリア７０万人、サラゴサ６７万人、マラガ５７万人、ポルトガルのリスボン５１万人、ポルト２５万人となっており、商売をしていくなら、
スペイン２、ポルトガル１か、それ以上の市場の大きさが違うことを話した。

　そして、少人数で商売をするとしたら、卸商売、つまり、スペインとポルトガルの主要都市の小売店に日本の商品を卸して、販売してもらうしか、現実的にはないかも知れないと言った。すると、佐原さんが、自分人生のうちの商売の比率をどれだけ重きを置くかによって、かわると言い、私は、食べていければ良い、年収３００万円、ファミリーなら５００万円と考えていると言った。

　すると、佐藤が、現在の収入を聞くと２６０万円程度で、家賃５万円、食費３万円、交通費５万円、洋服１万円、電気ガス水道１万円、税金１万円、携帯電話２万円、外食２万円、雑費２万円、月２２万円、年間２６４万円
で預金なし。すると、佐藤が、結婚したら最低６００万円で、年間、最低１００万円を貯めたいと言った。

　そのためには、卸売りで、純利益３００万円の収入が必要だと算出し売上高１２００万円以上が必要だと考えた。すると、佐原がポルトガルじゃ、そんなに売上あげられないよと言った。その意見に佐藤も同意して、だから、他の仲間は、市場の中心をスペインにおいて、住んでいるのだろうと推測した。

　基本的に、このビジョンで、目標売上月１００万円、年間１２００万円で、旅行客のガイド、その他の収入は、全て、預金にするくらいの考え方が良いだろうと言った。佐藤が、海外で一番、売上の多き場所と考えて一番先に考えつくのが、マドリードで言えば、サンミゲル市場のように、その地区に昔からある庶民の台所の市場だと考え、そこで売ってもらえる交渉が良いのでは、ないかと話した。

　朋子さんが、でも、そんなに簡単に、うまく行くのかしらと言った。成功するかどうかは、やってみなければわからないと佐藤文昭が言った。それから、以前、神奈川大学スペイン語学科を卒業した人で、スペイン、ポルトガルに住んでいる人のリストをもらっていたので、佐原さん以外の４人に連絡をして、面会しようと考えた。

　まず、今晩から、数日かけて、電話をかけることにした。数日後、全員と連絡が，取れて、佐原さん以外は，全員、マドリードに住んでいることがわかり、後日、面会してくれると言い、仲間のみんなが、協力的だった。