無頼・証券マン、哲二

６５話：マドリードで日本製品卸売り開始２

　しかし、エンバハドーレス地区に繊維製品、小物の卸売り店では、扱いたいという店が、数店あり、価格は，自分の店で決めた価格で売りたいと言うので、それはできない、こちらの指示した価格だと言っても聞かないので、それなら結構ですと言い、帰って来た。岩村さんの家に戻り、事情を話すと、安売りしてもらったら困るから、デパート中心に，価格を守ってもらう事を条件に広く浅く、ＰＲしていった方が良いのじゃなきと言われた。

　サンプル品の要求が多いので、見本品がなくなり次第、マドリードを去ると話すと、最先良くて良かったねと言われた。もし、商売がうまくいくときには、１部屋、月２万円で、事務所兼倉庫として、貸してもらえるかと聞くと、
儲けが入り次第で良いと言い、最初は、１万円で、仕事が軌道に乗ったら、その時に考えようと言ってくれた。
　
　もし必要なら、日本から，ここへ直送しても良いぞと言ってくれた。その話を聞いて、深々と頭を下げて、お礼を言った。気にするかよ、同じ同窓生だろと、岩村さんが、佐藤の肩をたたいた。その後、４日間で，サンプル品が、
全部なくなり、ポルトに高速バスで帰って行った。

　佐藤が、ポルトに帰ってから、日本からのマドリードの状況を話すと、佐原さんが、喜んでくれた。翌日２０１４年６月２９日から、電話がかかって来て、取り扱いたいという店が初日で３０件、２日後２０件、その後、１週間で６８件で取り扱いと言われて、１２件で、支払いを分割方式とか、売れた後に支払いたいというので、そういう所は、全て、断り、納品時に、全額回収を了解する店だけ、と取引することにした。

　差し引き、５６件で取引することを決めた。そして、取引開始は、１ヶ月以内に商品が届き次第、こちらから連絡することにした。そして、７月２日、日本に帰った。そして、佐藤君が両親と、小田夫妻に状況を話すと、
喜んでくれ、佐藤夫妻がお祝いとして１００万円をもらった。

　そのご、小田哲二も１００万円を貸すと言い、１００万円をユーロに替えて、ポルトガルの佐藤君の三菱ＵＦＪ銀行の口座に、送金してやると言った。そして、佐藤君が、小田夫妻に礼を言い、東京の問屋さんに行ってくると言って出かけて行った。そして、３日後、７月５日に、日本での仕事を終えて、再び、ポルトガルへ帰って行った。

　７月７日にポルトについて、マドリードの岩村さんに，２日後、国際宅急便が２０ｋｇ入りの荷物が届くと言い、その日に、私も，そちらに伺いますと電話を入れた。そして、多くのシールと必要な物を用意し、その後、自分の三菱ＵＦＪ銀行リスボン支店の残高を確認すると１００万円分、
７２００ユーロが入金されていた。

　翌々日、７月７日、ＬＣＣ飛行機で、ポルトからマドリードへ飛び、岩村さんのところへ昼過ぎに着いた。岩村さんが、僕まで、興奮して、やる気になって来たと言い、佐藤君の商売が、成功するように、手伝うから何なりと申しつけろと言ってくれた。午後１４時に、国際宅急便の大きな２０ｋｇの荷物が運ばれてきた。リビングに置いてもらい、カッターナイフで、荷ほどきをした。