無頼・証券マン、哲二

６６話：佐藤商会を手伝ってもらう

　その時に、佐藤が、段ボール箱を買ってきますと言い、出かけ、近くのレンタカー屋で、ワゴン車を２日間、借りて、中型の段ボールの箱を１２個と大きなビニール袋を購入して、車を岩村さんの家の近くのパーキングに止めて
、段ボールを担いできた。

　そして、その段ボールをテープで形にして、ビニールの袋に、和柄の綿の手ぬぐい、ガーゼ手ぬぐい、タオル、粉末の日本茶、可愛い図柄の団扇、和柄の包装紙、和柄・漢字入りプリントＴシャツをそれぞれ分け、７つの段ボール箱に入れ、品物に、簡単な使い方を書いたプリントしたシールを貼った。

　それが終了したのが１８時近くで、数回に分けて、それを背の高い商用ワゴン車に全部、積み込んだ。その後、夕飯をいただいて、翌朝９時半に、岩村さんと、佐藤の２人で、出かけ、佐藤が、店の人と話して、商品の入った
ビニール袋を店に運び込み、販売価格を卸値を確認して、集金して回った。

　１日で、約、半分の契約した店に，品物を配送した。翌日も、９時半から出かけて、残り半分の契約店に、契約商品を納品して、集金も全て終わった。その晩は、美味しいつまみを買って、岩村さんと酒盛りして、今後の
商売繁盛を祈願して乾杯した。

　そして、夏になり、粉末の日本茶、タオル、ハンカチ、手ぬぐい、団扇が、売れ始めて、早いところでは１０日後に、再度発注が来た。２週間後には、多くの店から再発注が来て、再び２０ｋｇの海外宅急便で、マドリードの岩村さん宅に、７月２７日指定で、商品を送ってもらい、その後、商品が届いた。

　１ヶ月を超えた頃に、スペインの大手スーパー、メルカドナ、スーペルコル、イーペルコル、ドイツ系リデル、フランス系カレフールの５社から扱いたい商品が指名されて、大量注文を出すので、日本から直送できないか
と言われた。

　その時に、佐藤が、岩村さんと同行して、あらかじめ発注数量の卸価格を指定した口座に入金してくれるのなら、応じると話すと、手数料２％欲しいと言われた。

　そこで、月間販売金額が目標を超えた段階で、２％のバックマージンをスーパーの口座に入金することで納得してもらった。その後は、注文が増えて、たまに生産の関係で、欠品を起こすケースも出て来た。その後、１１月を
迎えて、発熱粉末を布袋に入れた携帯カイロを紹介すると、注文が大きいので、３社の商品を直送形式で売り始めて，大当たりした。

　やがて、２０１４年が終わり、２０１５年を迎えて、売上高が上昇してきて、十分な利益が出て来た。そして、２０１５年６月１日に、佐藤文昭は、佐原朋子さんに結婚を申し込み、受理され、６月２４日に，ポルトで結婚式をした。

　神奈川大学スペイン語学科の仲間４人に佐藤の会社で働かないかと誘うと、了解してくれ、１人がバルセロナに引越、仕事を開始し、もう１人がバレンシア、残りの１人がセビリア引越し、それぞれの地元で、佐藤商会のユニークな日本の商品の販売拡大を推進してくれた。