転ばぬ先のハイテク医療検査

１８話：丹沢先生が一肌脱ぐ

　しかし、医師会の会長と幹事が誰が中心になって設立活動をするのかと聞かれ、お役に立つのなら、私が一肌脱ぎますと丹沢先生が名乗り出ると、お願いしたいと話はトントン拍子にいった。そこで丹沢先生が、その代わり、設立活動に横やりが入ったときには、各先生方に応援の宜しくお願いしますと言い具体的な金策とスタッフ集めなど実務的な事もやらせてもらいますというと、是非お願いしますと言ってくれたようだ。

　もちろん、その後、丹沢先生、お得意のパブでの若いお姉ちゃんを重鎮の先生方の横に座らせて、楽しい一時を楽しませたのは言うまでもない。やがて夏に入った頃、以前、泉田が購入した村田製作所の株を２０１５年７月２日に２２０３０円で成り行き売りして、税引き後利益２４２２１万円となり投資残金が２４３８１万円となり、やっと億り人・資産が億を超えた人になった。

　しかし、２０１５年９月３０日に東京エレクトロンを５５４４円で３万株、１６６３２万円で買い残金が新横浜高度臨床検査センターのための５０００万円を引くと２７４９万円となった。２０１５年１０月１日に、以前、接待した都筑、港北医師会の重鎮と地元開業医の重鎮、事務局長を集めて、新横浜の古いホテルの１室を借りて新横浜高度臨床検査センターの設立委員会を開催した。
　
その席の東京のソーシャルレンディングの会社の社長も招いて名刺交換をさせ、本気で設立する気だと言うことを宣言した。その後、マイクの前で、昨今のこの地区の人口増加により、大病院、開業医の患者さんが多く、新横浜高度臨床検査センターの設立をしなければならないという使命を感じたと上手いことを言って、みんなを上手に、その気にさせた。

　その後、東京のソーシャルレンディングの会社の社長も呼んで、こう言う素晴らしい事業のお手伝いができるのをうれしく思いますと挨拶させた。この話は参加者達をその気にさせる十分な効果があった。東京のソーシャルレンディングの会社に連絡して資金集めのための写真をとりパンフレットを作らせた。そして１０月１５日から主にインターネット経由で資金集めを募ると１０月３０日までに４億円が集まった。

　その時、泉田と佐藤が５千万円ずつと丹沢先生が１億円ずつ合計２億円個人名で資金を拠出し公募は２億円だったので短期間に集まったと思われた。そしてソーシャルレンディングで４億円が集まり必要な備品購入、土地の賃貸契約などの費用に充てた。その他、ソーシャルレンディングの会社の人達も最初の案件なので手伝ってくれることになった。

　最初に、ソーシャルレンディングの会社と丹沢先生が役所で新横浜駅の篠原口近くの畑、無指定地域、古くなったアパート、古家の持ち主をしらみつぶしにあたった。すると古くなったアパート敷地１５０坪の持ち主の高齢者の子供達が定期借地権として５０年間の貸借権の取引をしたがっていることがわかり、ソーシャルレンディングの会社と丹沢先生が彼らと交渉して月１０万円、年１２０万円で借りる契約を取った。

　そして１１月中にアパートの住人に引き払ってもらえることになった。その後２０１５年１２月１日から木造の古いアパート解体が始まり１２月７日には更地になり、電気、ガス、水道の管を再点検して、交換する必要のある部品は交換した。そして、丹沢先生の知り合いの設計事務所で、以前作った、港北ニュータウン高度臨床検査センターの部屋の見取り図と防磁気、Ｘ線の設備などの資料を見せて、設計してもらった。

　駐車場も平置きで１２台と自転車、バイクも１０台おける広さとわかった。１２月８日から新横浜高度臨床検査センター建設工事が始まった。その後、ＣＴ、ＭＲＩの新品、中古のリース品をソーシャルレンディングの会社の山根社長と丹沢が見て回り手に入れ、事務所用品のイス机、雑誌のレンタル、テレビレンタルも探し回ると殆ど全商品が手に入る事がわかった。

　ソーシャルレンディングの会社の若手４人と引越の専門家２人に日当を払い４ｔロングボディーのトラックを借りて運んだ。　しかし、ＣＴのＭＲＩは別の日に移動もすべて専門業者にお願いして慎重にビルに搬入した。その他の特殊工事が終了し３月２０日と大きく早まった。