瀬戸内の勝負師

ハリマオ65

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79話:いよいよアルハンブラ宮殿へ

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 これで16時を過ぎたのでタクシーでホテルに帰り夕食をとった。その時、フロントの人にペットボトルの水を冷蔵庫で1晩凍らせて持参する事、日射しが強いからサンバイザーと寒暖の差が激しいので羽織る者も用意した方が良いと教えられて礼を言って実行。朝早くのがベストだと言われたので3月17日7時半には用意しチケットを確認してホテルを出た。タクシーに乗り8時前にアルハンブラ宮殿の入り口についた。翌朝、3月17日8時過ぎに到着して列に並び、オーディオガイドも借りた。

 するとナスル宮のパンフレットで見た写真の様な素敵な風景を見ることができた。9時前にカルロス5世宮殿を見に行ったが円形で劇場のようで、直ぐ出て来た。次にアルカサバに移動。13世紀、最初の王であるアルハマル「ムハンマド1世」がローマ時代の要塞の上に築いた要塞がアルカサバ。アルカサバはアルハンブラ宮殿の中で最も古い建築物。東側のナスル宮殿が完成するまでは王の住居として使われ、ナスル宮殿の完成後は軍事要塞となった。

 まず目の前に現れたのはオメナッヘの塔とケブラーダの塔。2つの塔を横目に奥へ進むと、見晴らしのよい展望台へ。円柱形の形状した塔は、クーボの塔。北側に広がるのはアルバイシン地区。中央奥にあるサンニコラス教会に向かって丘陵になっているため、建物ひとつひとつの輪郭がよく確認できる。テラコッタの屋根瓦だけでなく、イスラムの雰囲気が漂う真っ白の外壁も壮観。アルカサバ東側の眺望で左側はナスル宮殿、右側はカルロス5世宮殿。

 ナスル宮殿の奥には、ヘネラリフェの建物も見える。西側の眺望。人で賑わう展望所はアルマスの塔。その塔に見える馬蹄形のトンネルはアルマスの扉。サンペドロの森に隠れた道を通り、グラナダの街に直接つながってる。グラナダの人々が宮廷に呼ばれた際に通ることのできた唯一の扉だったそうです。アルマスの塔の奥に見える一番高い塔は、ベラの塔。アルマスの塔の右手にはグラナダ大聖堂が見える。徐々に日射しが強くなり、凍ったペットボトルのとけた氷水がうまい。

 かつてアルハンブラの安全を見守る軍隊が暮らしていたアルマス広場へ。日本語の音声ガイドによれば兵士はスルタン王への忠誠によって選ばれていた様だ。建物は一切残っていないが基礎が保存されており当時の姿を偲ばせる。アルマスの塔の眺望は、クーボの塔と同じ様だ。眼前にはアルカサバで最も高いベラの塔がそびえ立っています。ここはアルカサバの最頂点で四方360度の眺望がすばらしい。ベラの塔の最頂部には村への危険災害を知らせていた鐘があった。

 その後。入城して1時間以上たち、ナスル宮へ向かった。ナスル朝宮殿は「メスアール宮」「コマレス宮」「ライオン宮」の3つに分かれていた。最初、メスアール宮で最も重要なメスアールの間があった。メスアールの間はアルハンブラ宮殿に現存する建物の中で最も古く、政治や裁判が行われていた場所。壁は色とりどりのモザイクタイルで装飾されていた。細かい模様の木組み天井には、一部当時のオリジナルも残っているとの話だった。

 イスラム教の祈祷室の壁には、非常に細かい透かし彫り装飾が施されておて、部屋の右側には聖地メッカの方向を示すミフラーブがあった。馬蹄形アーチの窓の向こう側に、アルバイシン地区の美しい街並みが、広がっていた。メスアールの間の次にある、メスアールの中庭へ移動した。中庭の四方は建物に囲まれているが、非常に明るい空間となっていた。前方の壁には二つの青銅の門があり、周囲は色鮮やかなタイルで装飾されていた。

 門の上は、これでもかと言わんばかりの漆喰細工で埋め尽くされていました。漆喰細工の模様は、偶像崇拝を禁止するイスラム教でよく用いられるアラベスク模様。植物や幾何学模様、文字などの緻密な反復模様が施されていて、長く見ると目がチカチカしてくる。黄金の間は来訪者の控室だった所で、天井には金箔の使った美しい木組み細工が施されていた。黄金の間からは、アルバイシン地区の白い街並みが美しかった。その次は、アルハンブラ宮殿を代表する光景が見られるコマレス宮。
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