アル・ゴアに刺激されて！

３話：アル・ゴアに興味を持ち株投資

　１９８９年４月３日、当時６歳の息子であるアルバートがボルティモア・オリオールズの開幕戦から帰る途中交通事故に遭い瀕死の重傷を負った。これを受けてアル・ゴアは、大統領予備選挙に向けてクリントンに対抗する基盤作りよりも息子の回復を見守ることを選んだ。その間は、環境保護を訴える本「邦題：地球の掟」・「アース・イン・ザ・バランス」の執筆を開始。それがニューヨーク・タイムズによるベストセラー本のリストに入った。

　そして、世界中で地球温暖化防止についての関心を高める運動に精力的に参加し指導的な役割を演じた。その頃、日本では、１９９３年１２月２７日、浩一が１８歳になり清水質店に就職した。就職証明書を持って日本橋の株屋に口座を開き２００万円を父に入金してもらい、給料を貯めて１９９４年の年末には３００万円にした。その後、１９９５年７月３日、早朝、証券の担当者からソニー株が、４０９０円で買いと助言を受けた、

　それに同意し７００株、成り行き買いを指示。その結果、２８６万円で購入でき残金が、１４万円となった。その後、アメリカでは、アル・ゴアは、１９９６年の副大統領選ののも再選され、２期８年間、副大統領職を務めた。１９９６年１月、浩一の妹、清水咲子が、上智大学英文科を受験して合格して、通い始めた。将来、アメリカで働くと宣言。１９９７年、清水浩一は、父の家で生活し食費、住居費もかからず高い給料は、全て貯金していた。

　この年、京都で第３回気候変動枠組条約締約国会議「地球温暖化防止京都会議、ＣＯＰ３」が開かれた。浩一は、１２月１０、１１日、父に休暇をもらって、京都国際会議場へ出かけ、京都議定書の発表を聞いた。しかし、浩一は、仕事も一人前になり多くのお客さんに可愛いがられた。この頃、清水浩一の妹、清水咲子は、大手商社、Ｍ物産を受験して合格。年が明けると東京支店で４月から研修するとの連絡が入った。

　この週の土曜日、２月２６日、証券会社の担当者、重森健介さんと入社、間もないアシスタントの河合麗子を日本橋の料亭に招待。その席で、重森さんが、株の道に入って２０年、４３歳。彼のアシスタントの河合麗子は、慶応大学経済学部出て入社２年目と分かった。豪華の魚料理が出てきてビールで乾杯した。清水浩一は、ＮＥＣ９８００が出た頃から、これからパソコンの時代だと思った。

　そして、１９９７年１月には、ＰＣー９８０１ＢＸ４／Ｕ２／Ｃ－Ｐ、ＣＤ－ＲＯＭドライブ内蔵２倍速、２１０ＭＢ・ＨＤＤ内蔵と専用カラーディスプレーの中古品を合計１５万円で購入。清水浩一は、高卒で、学は、ないのですが、２１世紀に入り、環境問題、特に地球温暖化問題が、きっと大問題になると思っていますと話していた。続けて、アメリカでは、アル・ゴアが、大統領になってアメリカ、ヨーロッパ、日本も環境対策に積極的になる。

　そうすると世界の大手優良企業も環境問題を軽視できないから、そういう会社に投資していきたいと宣言した。自分が、東京のどぶの様な海の臭いと黄色い空を見て育ちましたからと清水浩一が、語った。これを聞いていた河合麗子さんが、素晴らしい考えだわ、私も大賛成と答えた。京浜工業地帯の公害は、ひどかったし、熊本、新潟の水俣病。富山のイタイイタイ病、四日市、川崎喘息もひどかったと言った。

　河合も幼い頃、喘息にかかり、ひどい目にあったわと告白した。そして、なんだか、私、清水さんの息子さんと気が合いそうだわと言った。清水浩一は、赤い顔になって、こんな美人と気が合えるとは、非常にうれしいと語った。それを聞いて彼女も顔を赤らめた。その後もビールを飲み、浩一が、河合麗子さんに、失礼ですが、どちらご出身と聞くと、新潟と答えた。新潟美人ですかと思わず、父が言うと、彼女の顔は、真っ赤になった。

　いいえ、私は、違いますと首を振った。浩一が、いいや、十分、きれいですと、言い付き合いたい位ですと言い意中の人が、既にいるんでしょと聞いた。いえ、まだ、仕事を覚えるだけで、余裕がありませんと笑った。それも見て、父が、浩一に、お前もチャンスがあるなと肩をたたいた。すると恥ずかしいから、話題を変えましょうと彼女が言った。そして、今年の春頃から株価が下がると言う話を伝え聞いてると、重森さんが言った。