アル・ゴアに刺激されて！

３７話「最終話」：清水が企業と大型太陽光発電設備建設へ

　それなら当社でも導入できますねと言われ、できると思いますと言い、費用は、どの位ですかねと聞かれると、かなり大型でも１千万円、あれば、設置できると思いますよと言うと、それなら、導入できると語った。是非、導入したいものですと喜んでいた。コンピューターも以前よりも省電力型になっているので、かなり使えると思いますよと答えた。

　こうして、太陽光発システムが、完成すると５月から、発電開始となった。それを見学して欲しいという連絡が、Ｓ銀行の本社とこの地域を開発して分譲しているＳＧ開発の２社の社員、２名ずつの合計が、見学したいと菅田社長の所に入った。了解すると、仲間４人とＳ銀行の現地担当者２人の合計１０人で、清水さんの家の大きな倉庫兼駐車場の上の太陽光パネルとアメリカ製の大型バッテリー見て回った。

　そして、写真撮って構いませんかと清水に聞くので、プライバシーの侵害にならない程度だったら、構いませんと告げると、太陽光発電装置や電気コード、分電盤、バッテリー、モニターなどの装置を丹念に見て回り、多くの写真と撮っていった。そして。Ｓ銀行の本社の人が、この地域は、かなり前から社員の保養施設や大型計算センター社員寮として土地を買っていた。

　しかし、富を生み出すことがなかったが、この太陽光発電を開始して、この分譲地の各家庭に電気を売却できれば、投資は、１０年、遅くとも１５年で、ペイでき、それ以降は、利益を生み出すので挑戦してみるつもりだと語った。一方のＳＧ開発の社員もこの分譲地の最大の欠点は、建ぺい率の低さであり、それを太陽光発電装置を設置することで克服できると語った。

　そして近い将来、この分譲地全体が、太陽光だけで、電気をまかなうことができれば、企業としての価値も上がると言う者だと、語っていた。何せ、現在は、儲かる商売が、本当に少なくなっていて困っていると、Ｓ銀行の人が本音を漏らした。するとＳＧ開発の人は、せっかく素晴らしい分譲地なのに価格が安くならないため現在建て主さんが高齢化して、老人施設に入る人が増えている。

　それにもかかわらず、子供さんたちが、この土地に新しい家を建てて、住むという話は、ほとんど聞かないと告げた。それは、家を解体して整地して、新しい家を作るには、やはり最低４千万円以上かかる。そのため、駅から近い、賃貸マンション３ＤＫを１０万円位の家賃で、借りた方が良いという若い人が、多くなっていると嘆いていた。

　２週間後に菅田社長から清水に電話が入りＳ銀行とＳＧ開発が手を組んで大型太陽光発電プラントを空いている土地に３億円を投じて開始することが決まったと連絡してきた。これを聞いた仲間の２人の電気屋が、その仕事をもらった様だと語った。しかし、今年予定していた東京オリンピックが、２０２１年夏に延期されることが、正式に決まり、このウイルス感染症の問題で、レストラン、食堂、居酒屋、スポーツ、ショーが、軒並み中止。

　または、無観客でインターネットで流すことになり景気が、一気に冷え込んできた。それでも分譲地の空き地が、次々に整地され、５月連休後には、太陽光発電装置の部品が、運び込まれた。そして１０月１３日にテスト運転して問題なければ、各家庭に現在の電気料金と同額で、電気を供給することになる。さらに最近の太陽光発電装置は、対尿の入社角度に合わせ、可変できるので、太陽が、上がった時に、指示された角度に合わせることができる。

　そのため発電能力が向上していると電気屋の担当者が話していた。それは、分譲地の管理人が、することになった。しかし、この頃、やっと、この頃、ウイルス感染症の勢いがおさまり、患者さんの数が、減り始めた。しかし、それは、ワクチンを２回終えた中高年と、企業単位で、行った社員さんであった。つまり、ワクチンを売っていない５０歳以下の感染が多く、また、最近は、子供の感染が、間違いなく増えていた。

　その理由は、変異型ウイルスの変異が進み感染力が非常に強くなってると報告された。そのため欧米では、３，４回のウイルス注射を始めた。また、日本でも医療従事者を中心に３，４回のウイルス注射を始める機運が高まっている。その反面、資金の乏しい新興国は、依然として、高額なアメリカ製のワクチンを使うことができず、新型感染症が、猛威も振るっていた。

　この時、清水は、過去を振り返って、２年もの長きにわたり制圧出来なかった感染症はなく、不安な気持ちになった。特に、将来を担うべき、若者や子供たちが、感染して苦しみ亡くなるのを見るのが、忍びなかった。

　かといって、自分にできる事は、自分の身を守男る事しかできずに、外出を控え、買い物は、週に１回までとして、孫が来ると、マスクして、対応しなければならない現実に嫌気がさした。そのため、平日に三島大社に、奥さんと共に、感染症が、亡くなる様に、お百度詣りすることを決めた。逆に言うと、これしかできない現実にふがいなさを感じた。「完結」