野生児・竜二のてんこ盛り人生

ハリマオ65

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25話:投資成功と加藤さんの癌治療とネットバブル崩壊

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 竜二は、成り行きで1万株売り、その後、9時20分に加藤兄弟も成り行きで売ったと連絡が入った。竜二は、税引き後利益が9150万円となり資産残高が18850万円となった。加藤兄弟の税引き後利益は1822万円ずつで、残金がそれぞれ2364万円ずつとなった。

 そして2000年があけた。結果的にソニー株が、2001年1月に最高値となったが、竜二は、まー良いかと納得した。一方、加藤福子は2000年からソニーと大手銀行との共同出資の新銀行設立のメンバーに選ばれた。

 インターネットバンキングという新しいシステム作成のためソフトウェア技術者と提携予定の大手銀行の関係者と売り合わせとシステムの試運転の日々を過ごして、日比谷のオフィスに移った。

 山倉肇も日吉から通っていたが通勤ラッシュ耐えかねて、2年後の2000年2月から上野にワンルームマンションを借りて住み始めた。これによって日吉の近くに建てた大きな家に加藤夫妻と山倉夫妻は2人ずつで生活するようになった。

 そして数ヶ月に1回程度、子供達が帰って来るようになった。その後、2000年春を迎えるとネットバブルがはじけた。そして光通信、ソフトバンク、ヤフーなどインターネット関連株の株価が急降下。

 そして光通信が20日間ストップ安、値つかずという恐ろしい記録を作りソフトバンクも7日間、値つかずストップ安という記録を残した。それにより大損した大口投資家が数多く出た。

 それを知った竜二は加藤兄弟に私が指示するまで株の売買は当分しない方が良いと連絡した。すると借りた1千万円を返しますと言われた。そして兄弟から2千万円が竜二の口座に振り込まれ資産残高が20850万円となった。

 これで加藤さんの病気が一件落着と思ったら、2000年10月に癌が再発した。その後2度目の手術も橫浜労災病院に再入院し前と同じ医師の執刀だったが今度は手術後に排尿障害と左足の歩行障害が残った。

「癌は、きれいに取り除けたので、今度こそ大丈夫ですという医者の言葉を信じた」
「しかし、実際には加藤の心の中に障害が起きた事への不安が渦巻いていた」
やがて2000年が終わり2001年を迎えた。

 2001年になるとソニーに入社した加藤福子はインターネットバンキングのシステムが完成となり2001年4月に山倉幸子はソニーと三井住友銀行の出資で設立されたソニーバンクにシステム技術者としソニー本社から派遣されて6月には正式にソニーバンクの社員となった。

 2001年3月に日本政府は戦後初めて 「日本経済はデフレにある 」と認める。「デフレーション」とは、単に「物が安くなる」 事ではない。デフレとは社会全体として物価水準が下がり続ける事であり需要不足による物価下落が特徴。

 すなわち消費者が物を買わなくなり需要が減るので売る側は仕方なく値段を下げる。また資産価格の下落がある。バブル崩壊で株価や地価が暴落して長期不況に突入しデフレ状態になった。物価が下がりモノが安くなる事は良い事ばかりではない。

 弱い企業や店は安くすると利益が少なくなる。すると、経営が苦しくなり、従業員の給料が下がり、リストラが行われる。そうなると生活が苦しくなり、モノを買わなくなる。モノが売れないと値段が、さらに下がり次の様な悪循環を生む。この悪循環をデフレスパイラルという。

 スパイラルとは、らせん状の事。そして2001年3月、日本銀行は実質的なゼロ金利政策を復活させ、これから日本経済の低迷が始まった。米国のIT情報技術バブルが崩壊した。

 その影響が広がっていた時、2001年9月11日に米同時多発テロ事件が発生し一挙に不安が、高まった。日本の7月の完全失業率は過去最高の5%を記録し株価低迷と銀行の不良債権処理は企業を直撃した。

 マイカルや新潟鉄工所、青木建設などが相次ぎ破たんし、日本の銀行は相次いで合併を繰り返して潰れない大きなメガ・バンクと呼ばれる巨大銀行が出来た。銀行の合併というのは厳密には単独で銀行業務を継続できない多くの銀行が合併して1つになる事は、一般企業で言う倒産に近い。
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