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第五章 社会の形成と勇者マコト伝
82話 最後の課題
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⸺⸺ヴォルティス火山洞窟⸺⸺
少し前までとてつもない量の魔障に覆われて神々は上陸すら許さなかったヴォルティス島。現在は魔障の発生源だったヴルムも浄化できてこの島を去ったため、島全体の魔障も通常の量に落ち着いていた。
そのため私はルキちゃんに長老にウル、そしてアメちゃん。更にランスロットとハリトリオの鉱業パーティを連れて、ヴォルティス火山洞窟へとやってきていた。
『ユノよ。早速地の魔石が落ちておるぞ。あの橙色の石がそうじゃ』
と、長老。
「おっけー、これだね。見た感じ普通の魔石っぽいけど、アメちゃんどう? 魔障、まだ濃いかなぁ?」
私は地の魔石の前でしゃがみ込み、隣に立っているアメちゃんを見上げた。
「うむ。魔障は全く感じられぬ。これなら持って帰っても問題なさそうじゃな」
アメちゃんはそう言って私の見つめていた地の魔石を拾い上げ、魔導圧縮の麻袋へと入れた。
「よし、じゃぁみんなで地の魔石をたくさん集めよう! ステファニーたちにも連絡して手伝ってもらお」
私は魔導石板に応援を要請するメッセージを残して、その場にいるみんなと共に地の魔石を拾い集めていった。
ちなみに、神々の集いの時にミシアちゃんが石板を大量にくれたので、全て魔導石板に改良して一家に一台配布することができた。
世界アドヴェインにいる魔王ロキや女神シギュンとも連絡を取らなくてはいけないので、彼らと連絡を取る専用の石板も用意してもらった。
こっちの石板はウルユ島の石板とはリンクしていないので、守秘義務も安心だ。
地の魔石を拾い集めているとすぐにたくさんのゴブリンたちが集まってきたので、拾う範囲を地下都市までに広げて急ピッチで進めていった。
⸺⸺
たくさんの地の魔石を拾ってウルユ島へ帰還すると、早速クラフトパネルを開いて地盤補強の項目を探す。
既に家が建っているところでもあまり広すぎる建物でなければ後からでも補強ができたので、食堂や図書館などのみんなが利用する公共施設から順番に地盤補強を行なっていった。
やることはいたってシンプル。建物のすぐ側の地面に地の魔石を必要分置いて、クラフトパネルの“補強開始“のボタンをタップするだけ。相変わらずチート染みているくせに地味な作業だけど、私はこういうの嫌いじゃない。
しかし、作業を始めてすぐにある問題が発生した。
「あっ、もう魔力切れだ!」
私がそう叫ぶと、私の頭の上で作業を見守ってくれていた長老が「ほっほー」と鳴く。
『ふむ。なかなかに消費魔力の激しい作業じゃな。しかしユノよ、消費魔力が激しいと言うことは、得る経験値も多いと言うことじゃ。これならすぐに魔力の最大値も上がっていき、目標の魔力に到達しそうじゃな』
「そっか、そうだよね!」
私は、最終目標であるお城の建設に足りないものを思い出してみた。
1つ目は敷地。これはウルが既に島の北の地を開拓してくれているので、難なくクリア。
2つ目は手伝ってくれる住人。これはつい最近一気に島民が増えたために、3つ目のお城の素材集めも佳境を迎えているので、すぐに達成されるだろう。
そして残った4つ目の課題が私の魔力。魔力の最大値が足りないとクラフトボタンをタップすることができないので、お城の生成もすることができない。
この地盤補強作業は、島の住人が長く安全に暮らせるようになるためであり、私のいいクラフト修行にもなっているんだ。
「よーし、毎日コツコツ頑張るぞ!」
気合いを入れた私は、毎日午前中は商人ギルドの個別依頼を。そして午後から島中の地盤補強作業を進めていき、10日ほどで北のお城の建設予定地まで全ての地盤補強が完了した。
⸺⸺
『ユノ、お城の必要魔力はどのくらいになりましたかにゃ?』
ルキちゃんにそう言われて「そうだね」と相槌を打つと、クラフトパネルを操作してお城をクラフトしようとしてみた。
“必要消費魔力90%“
「90%!? それってつまり……足りてるってことじゃん!」
『やりましたにゃ! ついにこの時が来たのですにゃ♪』
「やったー! やったぁ! 最後の課題達成だぁ!」
『今日は宴ですにゃー!』
私とルキちゃんはしばらくやった、やったと飛び跳ねると、島中の住人たちへお城建築の条件が揃ったことを伝えにいった。
少し前までとてつもない量の魔障に覆われて神々は上陸すら許さなかったヴォルティス島。現在は魔障の発生源だったヴルムも浄化できてこの島を去ったため、島全体の魔障も通常の量に落ち着いていた。
そのため私はルキちゃんに長老にウル、そしてアメちゃん。更にランスロットとハリトリオの鉱業パーティを連れて、ヴォルティス火山洞窟へとやってきていた。
『ユノよ。早速地の魔石が落ちておるぞ。あの橙色の石がそうじゃ』
と、長老。
「おっけー、これだね。見た感じ普通の魔石っぽいけど、アメちゃんどう? 魔障、まだ濃いかなぁ?」
私は地の魔石の前でしゃがみ込み、隣に立っているアメちゃんを見上げた。
「うむ。魔障は全く感じられぬ。これなら持って帰っても問題なさそうじゃな」
アメちゃんはそう言って私の見つめていた地の魔石を拾い上げ、魔導圧縮の麻袋へと入れた。
「よし、じゃぁみんなで地の魔石をたくさん集めよう! ステファニーたちにも連絡して手伝ってもらお」
私は魔導石板に応援を要請するメッセージを残して、その場にいるみんなと共に地の魔石を拾い集めていった。
ちなみに、神々の集いの時にミシアちゃんが石板を大量にくれたので、全て魔導石板に改良して一家に一台配布することができた。
世界アドヴェインにいる魔王ロキや女神シギュンとも連絡を取らなくてはいけないので、彼らと連絡を取る専用の石板も用意してもらった。
こっちの石板はウルユ島の石板とはリンクしていないので、守秘義務も安心だ。
地の魔石を拾い集めているとすぐにたくさんのゴブリンたちが集まってきたので、拾う範囲を地下都市までに広げて急ピッチで進めていった。
⸺⸺
たくさんの地の魔石を拾ってウルユ島へ帰還すると、早速クラフトパネルを開いて地盤補強の項目を探す。
既に家が建っているところでもあまり広すぎる建物でなければ後からでも補強ができたので、食堂や図書館などのみんなが利用する公共施設から順番に地盤補強を行なっていった。
やることはいたってシンプル。建物のすぐ側の地面に地の魔石を必要分置いて、クラフトパネルの“補強開始“のボタンをタップするだけ。相変わらずチート染みているくせに地味な作業だけど、私はこういうの嫌いじゃない。
しかし、作業を始めてすぐにある問題が発生した。
「あっ、もう魔力切れだ!」
私がそう叫ぶと、私の頭の上で作業を見守ってくれていた長老が「ほっほー」と鳴く。
『ふむ。なかなかに消費魔力の激しい作業じゃな。しかしユノよ、消費魔力が激しいと言うことは、得る経験値も多いと言うことじゃ。これならすぐに魔力の最大値も上がっていき、目標の魔力に到達しそうじゃな』
「そっか、そうだよね!」
私は、最終目標であるお城の建設に足りないものを思い出してみた。
1つ目は敷地。これはウルが既に島の北の地を開拓してくれているので、難なくクリア。
2つ目は手伝ってくれる住人。これはつい最近一気に島民が増えたために、3つ目のお城の素材集めも佳境を迎えているので、すぐに達成されるだろう。
そして残った4つ目の課題が私の魔力。魔力の最大値が足りないとクラフトボタンをタップすることができないので、お城の生成もすることができない。
この地盤補強作業は、島の住人が長く安全に暮らせるようになるためであり、私のいいクラフト修行にもなっているんだ。
「よーし、毎日コツコツ頑張るぞ!」
気合いを入れた私は、毎日午前中は商人ギルドの個別依頼を。そして午後から島中の地盤補強作業を進めていき、10日ほどで北のお城の建設予定地まで全ての地盤補強が完了した。
⸺⸺
『ユノ、お城の必要魔力はどのくらいになりましたかにゃ?』
ルキちゃんにそう言われて「そうだね」と相槌を打つと、クラフトパネルを操作してお城をクラフトしようとしてみた。
“必要消費魔力90%“
「90%!? それってつまり……足りてるってことじゃん!」
『やりましたにゃ! ついにこの時が来たのですにゃ♪』
「やったー! やったぁ! 最後の課題達成だぁ!」
『今日は宴ですにゃー!』
私とルキちゃんはしばらくやった、やったと飛び跳ねると、島中の住人たちへお城建築の条件が揃ったことを伝えにいった。
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