巻き込まれ幼女召喚〜無人島を拠点に自由気ままな異世界ライフ〜

るあか

文字の大きさ
87 / 98
第五章 社会の形成と勇者マコト伝

87話 職人施設の充実

しおりを挟む
 ウルユ城の屋上から西棟へと下りていくと、4階と3階は職人居住区となっていた。このフロアの雰囲気は例えると高級マンションって感じだ。
 2階は超巨大倉庫。島全体で管理する素材や、職人向けの素材が細かく分けられて保管されている。

⸺⸺ウルユ城、西棟1階⸺⸺

「あっ、素材屋さんと鉱石屋さんだ~!」
 ウルはそう言ってロビー近くに構えていた2つのお店の方へと走っていく。カウンター越しにゴブリンの店員さんが対応してくれていた。
 
「おぉ、ウルじゃないか。君が集めてくれた素材のおかげで、隣の職人フロアはかなりはかどっているみたいだよ」
 と、素材屋さん。

「えっへっへ。素材屋さんがこれからの僕の仕事仲間だね♪」
「あぁ、これからジャンジャン素材を売りに来てくれ」
「うん♪」

「こんにちは、素材屋さん、鉱石屋さん。私もこれから職人作業をするときはお世話になるかも」
 私もそう言ってウルの隣に並ぶ。

「ユノちゃん、こんにちは! 是非ともよろしく頼むよ」
 と、鉱石屋さん。

「悪いねぇ、ユノちゃん。ウルに直接集めてきてもらえばいいのに、この島の経済を回すためにあえてそうしてくれるんだろう?」
 そう言う素材屋さんへ、私は「良いの、こっちの方が楽しいし♪」と、返した。

 鉱石屋さんは、鉱業ギルドで活動している島民から鉱石を買い取って、職人に売る。魔石類も鉱石屋さんの扱いだ。

 そして素材屋さんは鉱石以外の素材全般を扱う。仕入れ先は主にウルや、ラゴ農園に牧場、それから冒険者ギルドで活動を始めた島民たちだ。

 素材屋さんと鉱石屋さんへ別れを告げると、フロアの更に奥へと進んでいく。そこは、私と同じ商人ギルドに所属をして活動を始めた職人さんたちのフロアだった。

⸺⸺職人工房⸺⸺

 広いフロアのあちこちで作業台に向き合う職人たち。あちこちでトンテンカンテンと頑張っている音が響いてくる。
 しかし、職人の1人が私たちに気付くと、他の職人たちも一斉にこちらを振り返った。
 
「あっ、万物職人のユノさん!」
「ユノちゃんだ!」
「レジェンドだ!」
「神職人だ!」

「ほほう、お主すっかり憧れの的ではないか」
 アメちゃんはニヤついてそうおちょくってくる。

「うぅ、チートスキル使ってるから正直ちょっと申し訳ないんだよね……」
 私がそう言ってしょげると、私の頭の上に止まっていた長老が「ほっほー」と鳴いた。

「お主はそのスキルをこの島のために役立ててきた。あやつらもお主のクラフトしたこの職人施設のおかげで活動できておるのだ。胸を張れば良い」
「そうじゃそうじゃ」
 と、アメちゃん。

「ありがとう。長老、アメちゃん! じゃぁ、気を取り直して、どんな職人さんがいるのか見学させてもらおう♪」

 まずは武器工房。ここでは2人のゴブリンたちが木材を加工していた。
 武器職人は2つに分かれる。武器職人と魔法杖なんかを作る魔道武器職人だ。
 
 2人とも商人ギルドのランクの関係で今は木の武器ばかりを作ってるけれど、人であった頃も元々同じ武器職人だったそうなので、きっとすぐにレベルの高い武器を作り出すに違いない。

 その隣は防具職人。1人のゴブリンと1匹の猫が活動をしていた。
 ゴブリンの方は鎧系の防具職人で、木材を加工して盾を作っている。

 一方の猫の方は服系の防具職人で、猫用に改良した裁縫針さいほうばりを使って器用に布に針を通していた。ローブを作っているのかな?

 更に別の工房では家具職人が木のイスを作っており、その隣では人の頃“魔導具職人“であったゴブリンが、そばにいる猫に教えながら魔導具を作っていた。

 最後にツボの中をかき混ぜているのは“調合師“のゴブリン。鉱業ギルドや冒険者ギルドで必要になる回復薬の調合をしていた。

「いやぁ、色んな職人さんがいたねぇ」
 この島がものづくりで盛んになって、商人ギルドの中にウルユ島出身の職人が増えるのは、同じ職人としてとっても嬉しい。

 この他にも今日は活動していなかったけど、アクセサリーを作る装飾職人や一般的な生活雑貨を作る雑貨職人なんかもいる。

 新たに島の住民たちのやってみたい職人が出てきたら、職人設備や職人道具を積極的に提供していきたい。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

若返った老騎士の食道楽~英雄は銀狼と共に自由気ままな旅をする~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
あるところに、数百年周期で現れる魔王がいた。 人族から生まれ、闇に魅入られし者、妖魔を統べる魔王と呼ばれる存在。 度々現れては、人々を恐怖のどん底に貶めてきた。 此度、その魔王との戦いに終止符を打った男がいた。 名をシグルド卿といい、六十歳を迎えた老人の男だ。 元平民にも関わらず、爵位を得て史上初の将軍にまで上り詰めた英雄である。 しかし、魔王と一騎討ちの末に相打ちになった……と世間では言われていた。 当の本人は実は生きており、しかも若返っていた。 そして自分が生きていることが知られると、色々と面倒なことになると悟った。 それにどうせなら、自由の身になって世界を旅したいと。 これは役目を終えた英雄が旅をし、様々な人と出会い、美味い物を食べていく物語。

ドラゴンともふ魔獣に懐かれて〜転生幼女は最強ドラゴン騎士家族と幸せに暮らします〜

ありぽん
ファンタジー
神様のミスで命を落としてしまった高橋結衣(28)。そのお詫びとして彼女は、様々な力を授かり、憧れだった魔法と剣と魔獣の存在する、まるで異世界ファンタジーのような世界へと転生することになった。 しかし目を覚ました場所は、街の近くではなく木々が生い茂る森の中。状況が分からず混乱する結衣。 そんな結衣に追い打ちをかけるように、ゾウほどもある大きな魔獣が襲いかかってきて。さらにドラゴンまで現れ、魔獣と激突。数分後、勝利したドラゴンが結衣の方へ歩み寄ってくる。 転生して数10分で命を落とすのか。そう思った結衣。しかし結衣を待っていたのは、思いもよらぬ展開だった。 「なぜ幼児がここに? ここは危険だ。安全な俺たちの巣まで連れて行こう」 まさかのドラゴンによる救出。さらにその縁から、結衣は最強と謳われるドラゴン騎士の家族に迎え入れられることに。 やがて結衣は、神から授かった力と自らの知識を駆使し、戦う上の兄や姉を支え、頭脳派の兄の仕事を手伝い。可憐で優しい姉をいじめる連中には、姉の代わりに子ドラゴンやもふ強魔獣と共にざまぁをするようになって? これは神様の度重なるミスによって、幼児として転生させられてしまった結衣が、ドラゴンやもふ強魔獣に懐かれ、最強のドラゴン騎士家族と共に、異世界で幸せいっぱいに暮らす物語。

喪女なのに狼さんたちに溺愛されています

和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です! 聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。 ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。 森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ? ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。

【完結】不遇スキル『動物親和EX』で手に入れたのは、最強もふもふ聖霊獣とのほっこり異世界スローライフでした

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
ブラック企業で過労死した俺が異世界エルドラで授かったのは『動物親和EX』という一見地味なスキルだった。 日銭を稼ぐので精一杯の不遇な日々を送っていたある日、森で傷ついた謎の白い生き物「フェン」と出会う。 フェンは言葉を話し、実は強力な力を持つ聖霊獣だったのだ! フェンの驚異的な素材発見能力や戦闘補助のおかげで、俺の生活は一変。 美味しいものを食べ、新しい家に住み、絆を深めていく二人。 しかし、フェンの力を悪用しようとする者たちも現れる。フェンを守り、より深い絆を結ぶため、二人は聖霊獣との正式な『契約の儀式』を行うことができるという「守り人の一族」を探す旅に出る。 最強もふもふとの心温まる異世界冒険譚、ここに開幕!

【一秒クッキング】追放された転生人は最強スキルより食にしか興味がないようです~元婚約者と子犬と獣人族母娘との旅~

御峰。
ファンタジー
転生を果たした主人公ノアは剣士家系の子爵家三男として生まれる。 十歳に開花するはずの才能だが、ノアは生まれてすぐに才能【アプリ】を開花していた。 剣士家系の家に嫌気がさしていた主人公は、剣士系のアプリではなく【一秒クッキング】をインストールし、好きな食べ物を食べ歩くと決意する。 十歳に才能なしと判断され婚約破棄されたが、元婚約者セレナも才能【暴食】を開花させて、実家から煙たがれるようになった。 紆余曲折から二人は再び出会い、休息日を一緒に過ごすようになる。 十二歳になり成人となったノアは晴れて(?)実家から追放され家を出ることになった。 自由の身となったノアと家出元婚約者セレナと可愛らしい子犬は世界を歩き回りながら、美味しいご飯を食べまくる旅を始める。 その旅はやがて色んな国の色んな事件に巻き込まれるのだが、この物語はまだ始まったばかりだ。 ※ファンタジーカップ用に書き下ろし作品となります。アルファポリス優先投稿となっております。

元王城お抱えスキル研究家の、モフモフ子育てスローライフ 〜スキル:沼?!『前代未聞なスキル持ち』の成長、見守り生活〜

野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「エレンはね、スレイがたくさん褒めてくれるから、ここに居ていいんだって思えたの」 ***  魔法はないが、神から授かる特殊な力――スキルが存在する世界。  王城にはスキルのあらゆる可能性を模索し、スキル関係のトラブルを解消するための専門家・スキル研究家という職が存在していた。  しかしちょうど一年前、即位したばかりの国王の「そのようなもの、金がかかるばかりで意味がない」という鶴の一声で、職が消滅。  解雇されたスキル研究家のスレイ(26歳)は、ひょんな事から縁も所縁もない田舎の伯爵領に移住し、忙しく働いた王城時代の給金貯蓄でそれなりに広い庭付きの家を買い、元来からの拾い癖と大雑把な性格が相まって、拾ってきた動物たちを放し飼いにしての共同生活を送っている。  ひっそりと「スキルに関する相談を受け付けるための『スキル相談室』」を開業する傍ら、空いた時間は冒険者ギルドで、住民からの戦闘伴わない依頼――通称:非戦闘系依頼(畑仕事や牧場仕事の手伝い)を受け、スローな日々を謳歌していたスレイ。  しかしそんな穏やかな生活も、ある日拾い癖が高じてついに羊を連れた人間(小さな女の子)を拾った事で、少しずつ様変わりし始める。  スキル階級・底辺<ボトム>のありふれたスキル『召喚士』持ちの女の子・エレンと、彼女に召喚されたただの羊(か弱い非戦闘毛動物)メェ君。  何の変哲もない子たちだけど、実は「動物と会話ができる」という、スキル研究家のスレイでも初めて見る特殊な副効果持ちの少女と、『特性:沼』という、ヘンテコなステータス持ちの羊で……? 「今日は野菜の苗植えをします」 「おー!」 「めぇー!!」  友達を一千万人作る事が目標のエレンと、エレンの事が好きすぎるあまり、人前でもお構いなくつい『沼』の力を使ってしまうメェ君。  そんな一人と一匹を、スキル研究家としても保護者としても、スローライフを通して褒めて伸ばして導いていく。  子育て成長、お仕事ストーリー。  ここに爆誕!

転生少女は異世界で理想のお店を始めたい 猫すぎる神獣と一緒に、自由気ままにがんばります!

梅丸みかん
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。※書籍化に伴い「転生少女は異世界でお店を始めたい」から「転生少女は異世界で理想のお店を始めたい 猫すぎる神獣と一緒に、自由気ままにがんばります!」に改題いたしました。

処理中です...