巻き込まれ幼女召喚〜無人島を拠点に自由気ままな異世界ライフ〜

るあか

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第一章 私たちだけの島

5話 謎の魔法陣の正体

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「狼君……そうだ、魔法陣のところへ向かう前に名前、決めなくちゃ」
 私がそう言うと、狼は嬉しそうに「はっはっ」と舌を出しながら尻尾を振っていた。
「うーん……狼はウルフだから……“ウル”! うん、あなたの名前は今から“ウル”よ!」
 単純でごめんね、ウル……。すると、名付けた瞬間にウルの身体がほわっと光る。
「えっ、今の何?」
『ウル、どうしたんですかにゃ?』
 ウルの身体が光ったのは一瞬で、すぐに何事もなかったかのように元に戻った。

 すると……。
『ウル! 素敵な名前をありがとう、ユノ!』
 頭の中に幼い男の子のような声が響いてきた。
「えっ、ウルもしゃべれるようになったの!?」
 正確には念話だけど……。
『にゃんと……』
『名前を付けてもらったらしゃべれるようになったみたい。後、こんなことも出来るようになったよ♪』
 ウルはグングンと身体を縮めていき、ルキちゃんよりも小さいくらいの子犬サイズへと変形した。
「くぅ~ん」
「えーっ、可愛い! 最高♪ 元には戻れるの?」
『うん、もちろん♪』
 ウルはそう言って再び巨大な狼へと変形した。思わず「おぉーっ!」と拍手をする私。
「ウル、すごいね♪ 改めて、これからよろしくね」
『ウル、よろしくですにゃ』
『うん、よろしく! ユノ、ルキちゃん♪』

 そして拠点のキャンプ地を離れる前に、クラフトで“女神像”を生成した。私の背丈よりも大きいくらいの像。
 説明を見ると『結界の力を留めておくもの』って書いてあったから、この女神像にルキちゃんの魔力を込めると像は淡く光り出した。これでこの拠点周辺は魔物が寄り付かないはずだ。ルキちゃんはずっと勇者の光の力で結界を展開してくれていたため、これで少しは楽になっただろう。

 ようやくウルによじ登って、魔法陣のマークの場所へと向かう。いくつかあったけど、とりあえず拠点から一番近い所にした。

⸺⸺

「この辺りだよ……あっ、地面に魔法陣が!」
 私はウルから身を乗り出して地面で光る魔法陣を見下ろした。
 赤白い光を放っている魔法陣。一体何なんだろう。踏んだら何が起こるのだろうか。

 すると、ルキちゃんが魔法陣の側に石版が落ちているのを発見する。
『ユノ、これも明らかに自然の物ではないですにゃ。人工物ですにゃ』
「本当だね、ちょっと待って、私も今そっちに行くから」
 私はウルから飛び降りて、ウルと一緒にルキちゃんのいる石版のもとへと向かう。
 その石版には、こう文字が書いてあった。

『新人のミスによりご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ございませんでした。この島の各地にこのような転送魔法陣を設置させていただきました。各魔法陣はそれぞれ別の大陸や島へと繋がっております。お好きなところへと移動し、その後はファストトラベルをお使いください。なお、この島は他の島や大陸から果てしなく離れており、どこの国の所有でもないため、このままここに住み続けることも可能です。女神アルテミシアより』

「えーっ、これ……女神マリーティア様の上司からの手紙ってこと!? この魔法陣もその上司の女神アルテミシア様が用意してくれたものだったんだ!」
『それに……ファストトラベルを使えって書いてありますにゃ。もしかして、ファストトラベルのスキルは正しくユノに付けられたのですかにゃ?』
「確かに、そうだよね! ちょっとやってみよう。ファストトラベル!」
 私がそう叫ぶと、クラフトパネルの様な光ったパネルがシュンっと出現した。
「わーっ、出来るね、ファストトラベル♪ 今はまだ“名も無き島”にしか飛べないみたい。この島の事だよね」
『この島名前なかったんだ。ねぇ、せっかくだから島の名前も付けてよ』
 と、ウル。
「そうねぇ。うーん……じゃぁ、ウルとルキとユノの頭文字を取って、“ウルユ島”! これに決定♪」
 私がそう言うと、パネルに表示されていた“名も無き島”の表記が“ウルユ島”へと変化した。
『すごいですにゃ、島の名前が変わりましたにゃ!』
『ウルユ島! みんなの頭文字、良いね♪』

「よし、とりあえずファストトラベルが出来るって事は分かったからファストトラベルのパネルは閉じて……行ってみますか、魔法陣」
 パネルの右下の小さい×ばつボタンをタップしてパネルを閉じる。感覚で操作出来ちゃうのも良く出来ているなぁ。
『はいですにゃ』
『わぁ~、どこに繋がってるんだろう? オイラ、小さくなっておくね』
 ウルが子犬の姿へ縮んだのを確認すると、3人で恐る恐る転送魔法陣へと足を乗せた。

 魔法陣の光が急に強くなったかと思うと、目の前の景色が真っ白になった。
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