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124話 ザイラール王国の現状
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エミリアの一声でサッと立ち上がった兵士らに、彼女は続けてこう言った。
「本日はお店の手続きの件で立ち寄ったのでお約束はしていないのですが、ヨゼフ国王陛下とクリスティーナ王女殿下への謁見は可能ですか?」
途端に、表情を曇らせる兵士2人。
「誠に申し訳ございません。現在、陛下への謁見はたとえラインツ王族のあなた様であっても、叶わない状況でございまして……」
あぁ、なんか……そんな気がしたんだよなぁ。そんなあっさり会えるわけないって、心のどこかでは、そう思っていたんだ。
「えっ、それは、どういうことですか? ご不在という訳ではなさそうですね?」
そう問うエミリアに、兵士は「申し訳ございません。お伝えすることはできません」と申し訳なさそうに頭を下げた。
「ちょっと待ってくれ、今回の同盟記念祭の取り決めは、両国王の間でされたんだよな?」
お父さんが口を挟む。
「申し訳ございません、そちらも……」
「……まぁ、そうだよな。悪い。なら――エミリア殿下がヨゼフ陛下に親書を渡すには、どういう手続きを踏めばいい?」
お父さんは少し考えながら、言葉を選ぶようにそう言った。
「そうですね……それでしたら、まずは私の方でその親書をお預かりして、アイズフト宰相にお渡しする形になります」
兵士の1人がそう答えると、お父さんは「……分かった、ありがとう」と言葉を返し、僕たちを連れてその場から離れた。
◇
吹き抜けになっている2階の廊下で1階の賑わいを眺めながら、お父さんがポツリとこう言う。
「……パーシーに、聞いてみるか……」
さっきまで国王に会うことに否定的だったお父さんだけど、今は必死になっている。お父さんから見て普通の状況じゃないって、思ったんだ、きっと。
「……そうですね。ヨゼフ陛下はあんな風に私の謁見を門前払いするようなお方ではありませんでした。それに、親書も直接受け取ってくださらないなんて――」
エミリアもそう言葉を返すと、すぐに魔導通信器を使ってパーシヴァルに連絡を取ってくれた。
なんか、思っていたよりもこの国、ヤバい状況かもしれない……。
だって、アイズフト宰相って、あのローベル・アイズフト……今回僕たちが懲らしめたい相手だ。
以前であればエミリアなら国王と直接やり取りできたのに、今はその人を通さないと手紙のやり取りすらさせてもらえないってことだもんね……。
あれ、国王……無事かな?
それに、クリスティーナ王女の件もまるで触れられていない……。
『どうした、エミリア? 今日はザイラール城に記念祭の申請に行くのではなかったか?』
パーシヴァルの声だ。
「お兄様、今、よろしかったですか? はい、現在ザイラール城に来ているのですが、少々お聞きしたいことがありまして」
『……私の方は大丈夫だ、言ってみなさい』
ここで、お父さんが割って入る。
「ヨゼフ陛下に謁見しようと思ったが、門前払いをされてしまったんだ。パーシー、ヨゼフ陛下について何か知らないか?」
『……貴様にパーシーと呼ばれることを許可した覚えはないが……。しかも、私はエミリアに対して聞くと言っただけであって――』
あーあ、始まった……パーシヴァルって、すごいシスコンだから。
隣でリオンも呆れている。
……と思ったら、すぐに通信器から別の声が聞こえてくる。
『ジル殿、それに関しては余が答えよう』
この声は……!
「「国王陛下!」」
「おじさま!」
「おーさま!」
ラインツの国王、カール・ラインツ3世だ。ラインツ国王とは元ブライア領主のイーバンの一件以来だな。元気かな。
パーシヴァルは今ラインツ城の玉座の間にいたのか。
『おぉ、ノエル君もいるのか。〝おーさま〟のこと、覚えておるかね?』
「うん! 僕のお願いを聞いてくれて、新しいグランキャットを建ててくれたおーさま!」
『ほっほっほ、賢い子だな。覚えていてくれて、おーさま嬉しいぞ。……本題に入るが、ヨゼフ国王陛下は前回の同盟記念祭以来、少々心の病をこじらせておられるようだ』
「えっ!? 未だにですか!?」
お父さんが驚いた様子で問う。
心の病!? それも未だにって……?
『……あくまでもアイズフト宰相はそう言っておる。どうやらそれもあって、現在ザイラール王国は全ての政治をアイズフト宰相が担っておるようだ』
「そうですか……」
「ぐるにゃ……」
くろすけは悲しそうに床に伏せた。
「……その、おじさま。アイズフト宰相を疑っている訳ではないのですが……ヨゼフ国王陛下は、ちゃんとご存命なのでしょうか……」
エミリアが遠慮気味にそう尋ねた。
確かに、僕もそれが気になる。もしかして、もう殺されていてローベル宰相がやりたい放題やっているだけなんじゃ……?
『それは心配ない。現に、余だけは見舞いをさせてもらうことができたが、ヨゼフ国王陛下はご存命だ。しかし、完全に塞ぎこんでおられて、余とは一言も口をきいてはくださらなかった』
「そんな……ヨゼフ陛下は、未だにあのことを……? おじさま、ラインツの王宮回復魔道士に診てもらうことはできないのでしょうか?」
『それは、余もアイズフト宰相に提案したのだ。しかし、ザイラールの回復魔道士だって一流だから問題はない、と突き返されてしまった。その時は少々無礼だとは思うたが、ヨゼフ国王陛下の手前、余もそれ以上は何も言わなんだ』
「そうですか……」
『だが今思えば、どうにも腑に落ちない部分がある。アイズフト宰相は「次の同盟記念祭までにはよくなって、記念祭には顔を出せるでしょう」と発言したのだ。おかしくはないか? なぜ、何年も患っておられる心の病の回復時期が予測できるのか?』
『確かに、そうですね……』
通信器からパーシヴァルの相槌も聞こえてくる。
『その件に関してはこちらでもう少し探ってみるとしよう。という訳だから、ジル殿もエミリアも、しばらくはヨゼフ陛下への謁見は諦めてくれ』
「分かりました。教えてくださり、ありがとうございました」
「おじさま、ありがとうございました」
その後、パーシヴァルとエミリアの間で世間話が始まった。
ローベル宰相の裏の顔を知っている僕は、今の話を聞いて、ザイラール国王はなんらかの状態異常か何かで行動を制限されているのではないかと考えた。そう、お父さんが昔かかった『無気力の状態異常』のような、何か――
その時、近くを通ったザイラール兵たちから、こんな会話が聞こえてくる。
「王女殿下は今日もお祈りをされているのか?」
「そうみたいだぞ。なんなら今も、祈られているんじゃないか?」
「なんて献身的なお方だ……。殿下の祈りが届いて、陛下も早く良くなられるといいなぁ……」
「本当だなぁ……」
王女殿下は、今も祈られている……?
どこで? そこにいけば、クリスティーナ王女に会える?
「本日はお店の手続きの件で立ち寄ったのでお約束はしていないのですが、ヨゼフ国王陛下とクリスティーナ王女殿下への謁見は可能ですか?」
途端に、表情を曇らせる兵士2人。
「誠に申し訳ございません。現在、陛下への謁見はたとえラインツ王族のあなた様であっても、叶わない状況でございまして……」
あぁ、なんか……そんな気がしたんだよなぁ。そんなあっさり会えるわけないって、心のどこかでは、そう思っていたんだ。
「えっ、それは、どういうことですか? ご不在という訳ではなさそうですね?」
そう問うエミリアに、兵士は「申し訳ございません。お伝えすることはできません」と申し訳なさそうに頭を下げた。
「ちょっと待ってくれ、今回の同盟記念祭の取り決めは、両国王の間でされたんだよな?」
お父さんが口を挟む。
「申し訳ございません、そちらも……」
「……まぁ、そうだよな。悪い。なら――エミリア殿下がヨゼフ陛下に親書を渡すには、どういう手続きを踏めばいい?」
お父さんは少し考えながら、言葉を選ぶようにそう言った。
「そうですね……それでしたら、まずは私の方でその親書をお預かりして、アイズフト宰相にお渡しする形になります」
兵士の1人がそう答えると、お父さんは「……分かった、ありがとう」と言葉を返し、僕たちを連れてその場から離れた。
◇
吹き抜けになっている2階の廊下で1階の賑わいを眺めながら、お父さんがポツリとこう言う。
「……パーシーに、聞いてみるか……」
さっきまで国王に会うことに否定的だったお父さんだけど、今は必死になっている。お父さんから見て普通の状況じゃないって、思ったんだ、きっと。
「……そうですね。ヨゼフ陛下はあんな風に私の謁見を門前払いするようなお方ではありませんでした。それに、親書も直接受け取ってくださらないなんて――」
エミリアもそう言葉を返すと、すぐに魔導通信器を使ってパーシヴァルに連絡を取ってくれた。
なんか、思っていたよりもこの国、ヤバい状況かもしれない……。
だって、アイズフト宰相って、あのローベル・アイズフト……今回僕たちが懲らしめたい相手だ。
以前であればエミリアなら国王と直接やり取りできたのに、今はその人を通さないと手紙のやり取りすらさせてもらえないってことだもんね……。
あれ、国王……無事かな?
それに、クリスティーナ王女の件もまるで触れられていない……。
『どうした、エミリア? 今日はザイラール城に記念祭の申請に行くのではなかったか?』
パーシヴァルの声だ。
「お兄様、今、よろしかったですか? はい、現在ザイラール城に来ているのですが、少々お聞きしたいことがありまして」
『……私の方は大丈夫だ、言ってみなさい』
ここで、お父さんが割って入る。
「ヨゼフ陛下に謁見しようと思ったが、門前払いをされてしまったんだ。パーシー、ヨゼフ陛下について何か知らないか?」
『……貴様にパーシーと呼ばれることを許可した覚えはないが……。しかも、私はエミリアに対して聞くと言っただけであって――』
あーあ、始まった……パーシヴァルって、すごいシスコンだから。
隣でリオンも呆れている。
……と思ったら、すぐに通信器から別の声が聞こえてくる。
『ジル殿、それに関しては余が答えよう』
この声は……!
「「国王陛下!」」
「おじさま!」
「おーさま!」
ラインツの国王、カール・ラインツ3世だ。ラインツ国王とは元ブライア領主のイーバンの一件以来だな。元気かな。
パーシヴァルは今ラインツ城の玉座の間にいたのか。
『おぉ、ノエル君もいるのか。〝おーさま〟のこと、覚えておるかね?』
「うん! 僕のお願いを聞いてくれて、新しいグランキャットを建ててくれたおーさま!」
『ほっほっほ、賢い子だな。覚えていてくれて、おーさま嬉しいぞ。……本題に入るが、ヨゼフ国王陛下は前回の同盟記念祭以来、少々心の病をこじらせておられるようだ』
「えっ!? 未だにですか!?」
お父さんが驚いた様子で問う。
心の病!? それも未だにって……?
『……あくまでもアイズフト宰相はそう言っておる。どうやらそれもあって、現在ザイラール王国は全ての政治をアイズフト宰相が担っておるようだ』
「そうですか……」
「ぐるにゃ……」
くろすけは悲しそうに床に伏せた。
「……その、おじさま。アイズフト宰相を疑っている訳ではないのですが……ヨゼフ国王陛下は、ちゃんとご存命なのでしょうか……」
エミリアが遠慮気味にそう尋ねた。
確かに、僕もそれが気になる。もしかして、もう殺されていてローベル宰相がやりたい放題やっているだけなんじゃ……?
『それは心配ない。現に、余だけは見舞いをさせてもらうことができたが、ヨゼフ国王陛下はご存命だ。しかし、完全に塞ぎこんでおられて、余とは一言も口をきいてはくださらなかった』
「そんな……ヨゼフ陛下は、未だにあのことを……? おじさま、ラインツの王宮回復魔道士に診てもらうことはできないのでしょうか?」
『それは、余もアイズフト宰相に提案したのだ。しかし、ザイラールの回復魔道士だって一流だから問題はない、と突き返されてしまった。その時は少々無礼だとは思うたが、ヨゼフ国王陛下の手前、余もそれ以上は何も言わなんだ』
「そうですか……」
『だが今思えば、どうにも腑に落ちない部分がある。アイズフト宰相は「次の同盟記念祭までにはよくなって、記念祭には顔を出せるでしょう」と発言したのだ。おかしくはないか? なぜ、何年も患っておられる心の病の回復時期が予測できるのか?』
『確かに、そうですね……』
通信器からパーシヴァルの相槌も聞こえてくる。
『その件に関してはこちらでもう少し探ってみるとしよう。という訳だから、ジル殿もエミリアも、しばらくはヨゼフ陛下への謁見は諦めてくれ』
「分かりました。教えてくださり、ありがとうございました」
「おじさま、ありがとうございました」
その後、パーシヴァルとエミリアの間で世間話が始まった。
ローベル宰相の裏の顔を知っている僕は、今の話を聞いて、ザイラール国王はなんらかの状態異常か何かで行動を制限されているのではないかと考えた。そう、お父さんが昔かかった『無気力の状態異常』のような、何か――
その時、近くを通ったザイラール兵たちから、こんな会話が聞こえてくる。
「王女殿下は今日もお祈りをされているのか?」
「そうみたいだぞ。なんなら今も、祈られているんじゃないか?」
「なんて献身的なお方だ……。殿下の祈りが届いて、陛下も早く良くなられるといいなぁ……」
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