乙女ゲームに悪役転生な無自覚チートの異世界譚

第二章 復讐開始！

次に行う復讐会議！

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〈転移〉のスキルで王都を出て、自宅に戻った俺達。

「せっかく兄弟に会ったのにあれでよかったのか？」

『そうだよ？あれじゃ、事務作業的じゃないか！』

そう俺たちはレオンをけしかける。

「あれでよかったんだよ。・・・2人の兄が死なずに済むからな。・・・それから、これから忙しくなるからな。」

次・・・ディルクの両親を殺すのか。おそらく辺境の地に行っているクローディンに今頃魔物化されているだろうから。殺しに行くんだな。

『次ってことは、ディルクの両親を殺すんだな。ありとあらゆるちょろそうで強い奴を魔物化させるからな。アルフィーテは。』

それを聞いたディルクは口を噤んだ。

「・・・どうした？今頃怖気づいたか？」

「いや？やっと、あいつらを殺せるんだって武者震いするくらいにうれしいよ。」

ケロッとこんな事を言うディルク。

「・・・で？もし、両親を殺した後はどーする？俺たちと一緒にいる理由無くなるが？」

「・・・ん？レオンたちといるよ。レオンの"復讐"が終わってないだろ？それが終わるまでが"共犯者"の関係だろ？」

ディルクはこういう奴だった。約束は守る漢だった。

「けど、決して兄弟達のトラウマにならないように殺やってくれよ？それこそディルクの"復讐"の意味ねーだろ。」

そういうレオン。

「分かってる。本当はここに連れてきたいところだが、俺たちと一緒に"復讐"する訳にはいかない。・・・覚悟はとうに決まっているよ。」

覚悟を決めている顔をするディルク。

「あら、ディルクったらすっかり"漢"の顔をしちゃって・・・。」

「俺は男だが？」

『セレナが言っているのは、そういうことじゃないんだよ。・・・俺なんか剣道やってないと、友人から女の子のみたいな扱いされたんだよ。』

・・・うぅ・・・。俺も最初からディルクみたいな男気のある男になりたいなぁ。

「・・・そうなのか？ユーリ、魔物と戦っている時とか、俺たちに指示する時とかそう感じないけどな。」

「あれは、自覚してないのよ。メガネ取ると、本来の姿、相当イケメンだし。」

俺はディルクの男気に考えていたので、2人の声は聞こえてなかった。

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「どこであいつらが出るんだ？」

そう問うディルク。確か・・・

「シュアーゼという村だったっけな？」

「な！？シュアーゼ！？」

そう言ったレオンに驚愕するディルク。

「何よ、その驚きは。」

あきれ顔のセレナ。セレンはこの村について話す。

「確か、シュアーゼは村と言いながら結構人がいて、活気がある村だよ。ギルドもあるし、村としては活発な村です。街でもいいくらいに。・・・でも、ディルクさんの驚きは気になります。」

セレンも疑問に思う。

「・・・確か・・・ディルクの故郷だっけ？皮肉なもんだな。シュアーゼの村の外れ、ビアン湖の辺りにかつてディルクの両親だった魔物がいる。早く掃討しなくてはならない。しかも、確かディルクの1歳年下の弟は見ているんだ。両親が魔物にされたところ。・・・そして、自分の力が足りないところも自覚している。トラウマになるんだ。」

そう言うと、顔を下に向けるディルク。しかし、下を向いたのも一瞬で、すでに戦闘モードに切り替わっている。

「だったら、弟にトラウマ押し付けた魔王アルティーテを俺は許さない・・・！両親を殺やった後で、俺も魔王アルティーテを散り散りに葬ってやる・・・！」

「次にやるべきことは決まりましたね。僕は調合室でポーション作らねば。」

そう言って、セレンは調合室に向かった。セレンも自室に戻った。・・・よかった。レオンが余計な事を言わないで・・・・・・・・・・。それを言ってしまうと、ディルクの覚悟が弱くなるかもしれない。

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