乙女ゲームに悪役転生な無自覚チートの異世界譚

第二章 復讐開始！

戦闘開始！

☆☆☆☆☆☆☆

目の前のオークはどちらとも斧を持っている。・・・ディルクと一緒か。こういう時に親と一緒って、ディルクにしては複雑なんだろう。でも、今は目の前の敵に集中しなくちゃ！！

目の前のオークは斧を振りかざす。隙が多い。・・・と思いきやブレス攻撃をしてきたので、何としても避けたレオン。ソフィーもなんとか避け、オークの腹に蹴りを一発入れる。しかし、オークの腹はぶよんぶよんしてて、攻撃としては弱い。ソフィーは自分の身長以上の剣を取り出し、斧攻撃とブレス攻撃を避けながら、攻撃していく。
・・・やはりソフィーといいカイルは格闘術に長けている。

セレンはブレス攻撃を弱める魔法をかけて後衛となり、みんなをまとめてくれている。

一方レオン様は、〈加速〉のスキルで高速攻撃をして、オークに着実に攻撃を入れている。レオン様には敵の隙とかあまり関係ないようだ。しかし、敵も流石元Aランク。そう簡単にはやられてはくれない。

レオンは〈鑑定〉スキルを使い、敵の弱点を調べる。勿論〈加速〉のスキルを使ったままである。
敵の弱点は火であるが、あいにくここは湖の近く。レオンが炎で燃やそうとすると、湖自体が蒸発してしまう可能性がある。それはまずい。
よく考えたうえで風・土魔法で戦うようだ。相手は風魔法が強いみたいだから、なかなか手強い戦いになりそうである。

レオンは詠唱なしの魔法を使えるようになりました。

「エアプレッシャー！！」

オークを包む空気を圧縮して、一撃。魔法のかかってない外側から攻撃する。

魔法はオークに対してあまり効いてなかったが、動きを一瞬封じ込めるには十分だ。
大きな一撃をオークにくらわせた。オークは後ろによろける。結構なダメージを与えられたみたいだ。

そろそろ決着をつける時か。

「アイドランジグル！！」

相手を土魔法で宙に浮かせ、レオンはその上に飛び上がり、武器をハンマーに瞬時に変え、地面に叩きつける。
大ダメージではあるが、致命傷ではないが、タイミング良くセレンが火魔法の魔法を展開し、オークを燃やした。レオンはとっさに避け、魔物の弱点の魔石を気配を消していたアーネイルがぶち壊した。瞬間、オークは消え、ドロップアイテムと金貨を落とした。

やった！一体倒した！！早くもう一方も・・・・・・・倒さないと！！ディルクの弟・・・・・・がくるその前に！！

そう思っていると、セレナが叫んだ。

「早く、こっちの援助を頼みたいわよ！！」

そう言われて、もう一方のオークの姿を見る。

俺たちが見た光景の先には、一心不乱に自分の身を顧みずに斧を振り回しているディルクの姿があった。