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第四章 しばしの休息と

街での休暇16

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☆☆☆☆☆☆

朝、珍しくレオンが早起きだった。セレンとともに調合室に行くと、やはり天使のポーションエンゼー・ポーションが出来ていた。

セレンはものすごく驚いていた。それもそうだろう。金色に光っているポーションを見たら、普通だったら驚くよね?ましてや、シルヴェスト王子に飲ませるとか発想いかないよね?

天使のポーションエンゼー・ポーションが出来たところで、次はどうすればいい?」

「8~12時間程放置したこのレオン様に作って頂いた聖水と聖者の灰とユグドラシルの樹の葉を加えた、この釜にその天使のポーションエンゼー・ポーションを加えて、かき混ぜて頂きます。」

レオンは天使のポーションエンゼー・ポーションを加えてかき混ぜる。そうすると、緑色の液体だったものが、光り出す。

うわあっ。綺麗だなぁ・・・。とても人が作ったものとは思えない。しばらくかき混ぜていると、セレンからストップがかかった。どうやら完成のようだ。

「これで、完成です。初めてですが、どうやら上手く出来たようですね?名前はどうします?」

レオンはしばらく考えるが、こう答えた。

「作り方はセレンが考えたんだから、セレンが決めるべきだろ。」

セレンは驚く。

「え?僕ですか?じゃあ、世界樹のポーションユーグレ・ポーションと名付けてもよろしいでしょうか?」

「いい名前じゃね?」

でも、これうっかり俺達にかかったら、マズくない?

『俺がそんなミスするか!』

じゃあ、レオンが世界樹のポーションユーグレ・ポーションかけるなら、“時渡りの時計”は誰が使うの?

『・・・それは、覚悟が決まったら、ヴェスにやってもらうさ。俺達、一応双子だしな。タイミング合うだろ。』

シルヴェスト王子か・・・。覚悟決めてくれるといいんだけど。

『何かしら覚悟は決めるだろ。クローディン王子が助かるという可能性にヴェスはかけると思う。だから、話をすれば聞くだろ。』

さすが兄弟、いや双子だなぁ。俺は女系姉弟だったから、羨ましいや。

『しかし、兄弟として生活したことはないけれどな。特に俺はな。寧ろ、ユーリが兄貴みたいなものだぜ。』

そりゃあ、精神年齢的にはそうでしょうよ!!でも、俺的にはディルクが兄貴みたいな感じはするけれどな。

『あっ、そう言えばディルクもやや老け気味だもんな!』

違うでしょ?大人びいているんです。寧ろ、この年で、立派な大人の漢でしょ?

『えー?ディルクが?俺はだな・・・!』

俺達のディルク話の喧嘩はレオンがお腹が空いたことに気付くまで続いた。

☆☆☆☆☆☆
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