乙女ゲームに悪役転生な無自覚チートの異世界譚

第五章 物語の終わりへと

魔王・アルフィーテの登場

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「・・・！？クローディン王子。何故この場所に・・・？」

アストル侯爵は尋ねるが、第二王子は無情な目で言い放った。

「お前は役に立たない。だから、せいぜい魔物になって、少しは俺の役に立て。」

ポンと音が聞こえるような感じで、アストル侯爵に触れる。そうすると、アストル侯爵は大きな魔物と化した。レオンは怒りが徐々に湧き出してくる。しかし、冷静であった。レオンはセレナに声をすかさずかける。

「セレナはこれで、敵討ち果たせただろ。」

セレナは空虚な目をして答えた。

「所詮、敵討ちなんて・・・。何も残らないのよ。母さんや父さん、友達や近所の子達はもう戻ってこないのよ。だから・・・。」

「それは、最初から分かっていただろ。それでも、俺達は”共犯者”だ。”共犯者同士”の”復讐”は付き合ってもらわないとな。」

セレンは言った。

「”共犯者”のアーネイルさんの”復讐”に最後まで付き合おう。僕にここまで、覚悟を決めさせたんだからさ。」

その言葉でセレナは我に戻る。

「・・・そうね。私達は所詮、”共犯者”の関係。ここまで、きたら最後まで付き合わないとね！あの子も私と同じ気持ちだったって事を知ってしまったから。・・・そんで、あんたの”復讐”にも付き合ってあげるわよ！」

レオンは笑った。

「あぁ、だから。今はアーネイルの”復讐”に付き合ってあげろ。俺は第二王子に喧嘩売ってくる。だから、死ぬなよ？」

「ええ、勿論！私を誰だと思ってんのよ！」

レオンは笑いながら、第二王子の元へ向かう。

「誰って、この世界で一番の魔術師、だろ？」

「分かっているじゃない。」

2人の元を去り、シルヴェスト王子に近付き、第二王子に引き寄せる。そんで、レオンは第二王子に声をかける。

「これは第二王子様ではないですか？何故このような場所に・・・？」

第二王子は声を低くする。

「何故・・・？それは、お前を殺すために決まっているじゃないか？」

「へぇ・・・？あの騒ぎを起こしたのも悪くはなかったという事だな。」

レオンは第二王子の目的を把握すると、臨戦態勢になる。シルヴェスト王子もたまらず声をかける。

「何故です？そこまで、レオンがお嫌いですか？」

第二王子は声をさらに低くする。

「・・・やっぱり、お前とレオンは繋がっていたんだな。だから、王城に簡単に入ってこられた。」

レオンは否定する。

「いーや？だって、貴方が使っていた水道遺跡があるじゃないですか？ねぇ、クローディン王子。いや、魔王・アルフィーテさん？」

今、世界を救うための”復讐”が始まった。

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