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あたしの
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落としてわったラムネびん
だってビー玉がほしいの
毎日ひとつとりだし て
自由けんきゅうにつかうの
「四十四日のなかで いちばんきれいなビー玉はどれか」
これは研究じゃないわね、と
あきれてわらう先生には
夏の粒に閉じこめたきらきらが
ちっともわからないのね
*
いつかの夏。並んで押してもらうラジオ体操のスタンプ、午前中に見るNHKの教育番組。セミの鳴き声。からっぽのラムネを振ったときの涼しい音。
わたしが小学生のときはラジオ体操なんてなかったので、わたしの記憶にあるこの「いつかの夏」には偽物がまぎれこんでいることになる。混在しているのだと思う。さくらももこさんの漫画、「ちびまる子ちゃん」に描かれる夏と。
作中に出てくる「みつや」という駄菓子屋は、わたしの想像する「いつかの夏」の象徴ですらある。まる子たちが駄菓子を買ったり、ジュースを飲んだりするおみせ。
平成二年に開始したちびまる子ちゃんのアニメのオープニング曲「ゆめいっぱい」は、みつやの店先とゆれる「氷」の文字、それから夏空に浮かぶ雲と共に流れ出す。そのシーンと関ゆみ子さんの歌声に、わたしの幼少期の憂いもわくわくも無限に続く夏休みも、何もかもが詰まっている。
これを書いているさなか、さくらももこさんの訃報が世間を驚かせた。文章のシンプルな面白さやその中に混じる毒だけでなく、子供心に感じる憂鬱や思春期の転がるような心の表現が胸にしみる作家さんだった。
新作がもう出ないことが信じられないまま「ほのぼの劇場」を読み返すと、心の中にゆめいっぱいが流れた。平成が終わる夏にこの世を去った、現代の清少納言の冥福を祈る。
だってビー玉がほしいの
毎日ひとつとりだし て
自由けんきゅうにつかうの
「四十四日のなかで いちばんきれいなビー玉はどれか」
これは研究じゃないわね、と
あきれてわらう先生には
夏の粒に閉じこめたきらきらが
ちっともわからないのね
*
いつかの夏。並んで押してもらうラジオ体操のスタンプ、午前中に見るNHKの教育番組。セミの鳴き声。からっぽのラムネを振ったときの涼しい音。
わたしが小学生のときはラジオ体操なんてなかったので、わたしの記憶にあるこの「いつかの夏」には偽物がまぎれこんでいることになる。混在しているのだと思う。さくらももこさんの漫画、「ちびまる子ちゃん」に描かれる夏と。
作中に出てくる「みつや」という駄菓子屋は、わたしの想像する「いつかの夏」の象徴ですらある。まる子たちが駄菓子を買ったり、ジュースを飲んだりするおみせ。
平成二年に開始したちびまる子ちゃんのアニメのオープニング曲「ゆめいっぱい」は、みつやの店先とゆれる「氷」の文字、それから夏空に浮かぶ雲と共に流れ出す。そのシーンと関ゆみ子さんの歌声に、わたしの幼少期の憂いもわくわくも無限に続く夏休みも、何もかもが詰まっている。
これを書いているさなか、さくらももこさんの訃報が世間を驚かせた。文章のシンプルな面白さやその中に混じる毒だけでなく、子供心に感じる憂鬱や思春期の転がるような心の表現が胸にしみる作家さんだった。
新作がもう出ないことが信じられないまま「ほのぼの劇場」を読み返すと、心の中にゆめいっぱいが流れた。平成が終わる夏にこの世を去った、現代の清少納言の冥福を祈る。
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